●それでも地球は回ってる

■かつて同人誌作ったり宇宙ネタに小躍りしてた輩の、3年サイト放置後の、無趣味無活動な日々のぐだぐだ与太話あれこれ

『はやぶさ』の聖地…相模原キャンパスへ

2010年06月20日 | ロケット&宇宙

遅ればせながらというか、意外にもというか。
実は「相模原キャンパス」に行った事がなかった己。
先日の16日の水曜日、はじめて「はやぶさ」の聖地
ISAS―宇宙科学研究本部「相模原キャンパス」へ行ってきました。



ちょうどその日は定期通院で休暇を取ってたんですが、
病院終わったら特にこれといった用事もなかったので、
午後は何しようかな~と思ってたんですが、
病院の待合で涙目で「はやぶさ」を読んでいたら突然、


「そうだ、相模原行こう」


JRのCMの如き言葉が浮かび、
薬もらって家に飛んで帰り、デジカメの充電したり色々支度をこなし、
地元から約一時間強の淵野辺駅にあるキャンパスへいざ出発!



午前中の雨も上がり、町田で横浜線に乗り換え淵野辺駅へ。
平日の空いたバスに揺られて20分強でしたかね。
途中「宇宙科学研究本部」というバス停があり、
そんな素敵な名前の停留所で降りたおばあちゃんが
すーーーーごく羨ましく感じました。




目的のキャンパスは「市立博物館前」下車。
道を挟んで緑に覆われた二つの施設。
キャンパスの反対側の「市立博物館」では
まさにタイムリーな「はやぶさ」のプラネタリウム
『HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-』が上映中。
上映の終了時間ではキャンパスの「はやぶさ」に会えないので、
見たい気持ちを押さえ道路反対側にわたり。
バス停から数分行った所に、「宇宙科学研究所」の正門前に到着。
正門を入って受付をして、訪問者カードを首からぶら下げ中へ。
己は118人目の訪問者(当日の数なのか14日(月)からの数なのかは謎)



『つくば』と比べるのもなんですが、
こじんまりとした建物と敷地は緑に覆われて、
時折鳥の声が辺りに響く静けさで、
それ以外の音はほとんどしない静けさ。
緑の小道を進むと正面に研究・管理棟があり、
その中の展示室に「はやぶさ」1/1モデルが居るのです。




正面玄関の自動ドアを抜け、汗を拭きながら右を向くと。










居ました。本物と同じ大きさの「はやぶさ」が。
(展示室入口は写真の向かって左側奥)
HGA(高利得アンテナ)パラボラを斜め上に向け、
太陽電池パネルを拡げた金色の機体がそこにありました。



展示室には何人かの先客がいましたが、
もう見た途端に涙がぶわーーーーーっ。
汗を拭く振りして泣いてました・・・(今思い出しても涙が)





「はやぶさ」をまずは正面から見て。
後ろに回ると再突入カプセルの丸い底が見えます。
サンプルホーンや、地球の姿を最後に見たカメラもそこに。
この日、入口には「最後の撮影」の地球をプリントしたものが置いてあり、
色々な所で何度も見ているけど、相模原で貰うのも記念と思い持ってきました。








この機体、想像してたよりもずっと小さかったです。
何しろ太陽電池パネル畳んだら、軽トラに乗る大きさですから。
重さも500㎏強。ちょうど先日打ち上げした『あかつき』も同じ重さ。
「つくば宇宙センター」で見た1/1模型が割と大きいものばかりだったので、
それらに比べて非常にコンパクトなサイズに驚き、と同時に、
この小さな身体で、過酷なそして想像を絶する空間である宇宙を
たった一人で6億キロ弱の長旅をしてきたのかと思うと、
またもや涙がじわーーーーーっと・・・(これ書きながらもじわ~っと)




『はやぶさ』の周囲をゆっくり一周周り、再び正面に立つと。
金色の機体の右下には、この記事のトップに使った写真
「はやぶさ君地球帰還カウントダウン日めくり」の跡と、
その上には「はやぶさ君の大冒険」の作者小野瀬さんの描いた、
今年の5月9日、はやぶさバースデーカードに「おかえりなさい」の文字が載った
優しくて温かな色使いのイラストが飾られており、それだけでもう号泣モード。
それが貼られてるホワイトボードの右斜め上には、
帰還日にウーメラ砂漠が晴れるようにとの「はやぶさ」を模したてるてる坊主も。
何か見るものすべてが泣かせる・・・・・・




午後から支度して行った為、着いたのは午後3時前。
平日のという事もあって、人は少ない…のかどうか。
『はやぶさ帰還』効果で、それでも平日なのに人が居るというべきか。
初めて行ったので比べようが無いんですけど。
でも静かにじっくり「はやぶさ」を見るにはちょうど良かったと思います。





そうこうしてる間に、ちょうど道路挟んだ反対側の市立博物館で上映してた、
号泣必至のプラネタリウム『HAYABUSA』が終わったらしく、
それを見たであろう人々が展示室に次々入ってきて。
じーんと浸るのは一時中断して、奥の展示を見に行く事に。
そこにあった意外なものがこれ↓









1970年に打ち上げられた日本初の人工衛星『おおすみ』の模型です。
これがここに展示されてるのは意外でも何でもないんですが、
己の目に留まったのは、展示ケースに張られた『おおすみ君』です(笑)
かわいい・・・すごくツボです、この絵柄(?)




自分は女の子の姿をした完璧な擬人化『はやぶさ』よりも、
小野瀬さんが描かれたような絵柄というかデザインの方が好きですねえ・・・
最近だと、『イカロス兄弟』とか。あれも可愛くてアニメーションに至っては泣けるし。

■泣けるアニメーションはこちら↓↓
http://www.jspec.jaxa.jp/ikaros_channel/bn006.html


Ⅰさんも言ってましたが、「JAXA広報の本気度が怖い(笑)」
どんだけ泣かせるんだっつー感じですよ、本当に。
因みにこの『おおすみ君』、本物の『おおすみ』の開発者である小野英男さんに、
写メでお送りしました。多分小野さんはこの『おおすみ君』をご存知ないはず。
写メには「ぼく『おおすみ』と言ってるので、男の子らしいです」と解説入れました。



後日小野さんから
「『おおすみ』のキャラクタは確かに愛嬌がありますね。
『はやぶさ』のソーラーパドルが4枚ですと格好つきません。上手くできています」
とのお返事を頂きました(『おおすみ』の風呂敷まである事はご存知かしら・・・)




その後、固体ロケットの推進剤展示や、
リポDライトの瓶に支えられた『はやぶさ』ペーパークラフトとか、
当時皇太子だった現天皇陛下に衛星模型前で説明してる糸川先生の写真とか、
『おおすみ』打ち上げ成功に沸く当時の内之浦の人のパネルや

ペンシルロケット実機等等をデジカメに収めて、
休憩スペースで持参した「はやぶさ君の冒険日誌」を読んで一息入れて。



己は2007年の内之浦の一般公開の時にいただいたんですが、
その時の日誌の内容では、『はやぶさ』はカプセルだけが地球に戻り、
『はやぶさ』自身は、永遠に太陽の周りを回る人口惑星になるはずでした。
しかし、実際には既にその頃、地上にカプセルを正確に落とすため、
『はやぶさ』を地球にぎりぎりまで近づける必要が生じ、
その結果、カプセル投下後に逆噴射しても地球の重力を振り切れず、
大気圏で燃え尽きる運命を辿るという話が出ていたんですね・・・


公開日の内之浦では甲斐恵美子さんの歌が入った映画「祈り」が上映されていて、
初めて見た映像と「Back to My Arms」という素晴らしい歌に涙してた己は、
まさか『はやぶさ』が地球の腕に抱かれる…大気圏突入で消滅するとは露知らず。
それを思い出し、休憩スペース正面の『はやぶさ』を見てまたもや、じわ~
(横には当日開催されてた『ASTRO-H設計会議』の関係者も居たのに・・・恥)




その内に日が傾いてきて、閉館の時間が迫ってきました。
片付けに来た女性職員の方に、『はやぶさ』と一のツーショットを撮って頂き、
『はやぶさ』の足元に添えられてた、「帰還おめでとう&ありがとう」の意味を込めた
一般の方から贈られた小さな花束を触らせて頂きました。
ちょうど『はやぶさ』の機体と同じ、黄色の小さな花束。それ持っただけで涙・涙・・・
(『はやぶさ』正面からの写真、機体の足元真下、パネルの右隅に写ってます)



最後に外でM-Vの実機模型と、管理棟とその屋上のパラボラをカメラに収め、
バスで再び淵野辺駅へ。
今回ぼんやりのんびりしすぎて売店は閉まっちゃってたし、
食堂も13時半で終了だった為に利用できませんでしたが、
種子島宇宙センターでも職員用の定食にありつけたので、
相模原でも次は是非ともチャレンジしたいと思います。


興味持たれた方、是非一度行って見てくださいませ。

■宇宙科学研究本部(相模原キャンパス)
http://www.jaxa.jp/about/centers/sagamihara/index_j.html


今なら『HAYABUSA』のプラネタリウムも隣で上映してますから、
一度で二回楽しめますよ!
プラネタリウムの上映時間等は下記を参考に。全国の上映状況も分かります

■プラネタリウム『HAYABUSA』
http://hayabusa-movie.jp/theater.html





嗚呼、先週の今頃は『はやぶさ帰還』に既に半泣き状態で居た己。
突入時間に合わせて、先述の「Back to My Arms」を流して、
ライブ中継を見れなかった為、突入した光跡が確認出来たとの知らせの後、
南の空に向かって手を合わせながら深々とお辞儀をしたのでした。




後日、相模原市長から『はやぶさ』帰還についてコメントが出ていました。
相模原市、『はやぶさ』に市民栄誉賞でも授与して下さらないかしら。
(同じ神奈川県民として是非とも・・・!と、既に相模原市にメールしましたが)




今度はロケット仲間と、一般公開の日に行きたいなあ~







※余談ですが、6月13日はフォン・ブラウンの命日でした。
この人、内之浦に行ってるんですよね・・・
JAXAサイトの6月13日の出来事にあった、フォン・ブラウンの写真を
画像保存してしまった・・・この人の顔が好きなんです・・・
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/1c/a98432b857dbaa23c4402e073b5d831b.jpg"


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