goo blog サービス終了のお知らせ 

思いつくままに

主に劇団四季ミュージカルの感想などを、
文字通り思いつくままに…。

いまさらビリー・エリオット感想(^^)(その2)

2017-12-08 20:43:18 | ビリー・エリオット
続きです。前回は『Grandma's Song』まででした。

★Solidarity(団結を永遠に)
「警官隊と炭鉱夫の衝突」と「バレエ教室」のシーンが交錯する、本ミュージカル随一の名シーンだと思います。お父さんがジョージ(小林正寛さん)との会話でビリーがボクシング教室に行っていないことに気づく重要なところもさらりと。上手いですね。
「♪団結だ、団結だ、団結永遠に」という歌詞もシンプルな訳なのに、メロディーとともに耳に残ります。
最初の方で教室に向かうビリーとデビー(夏川あさひさん、香好さん、佐々木琴花さん)の会話があるのですが、デビーの3人ともそれぞれに上手い、と思ったのを覚えています。
そして少しずつ才能の片鱗を覗かせ始めるビリー。特にアチチュード・プロムナードのシーンは息をのむように見入ってしまいますね。姿勢や動きが美しい航世ビリーならなおのことです。
ここまでのシーンでも、バレエガールズの個性は生きてます。ビリーに対し驚いてたり、ふくれっ面だったり。

曲が終わり客席が拍手に包まれたとき、お父さんの「これはどういうこっちゃ!!」という怒鳴り声で一気に緊張が走ります。
ここでビリーはバレエがしたいと一生懸命訴えるのですが、「バレエは女のやることで男がやるのは『自分はオカマだ』と公言するようなもの」という考えが当たり前だったこの時代・場所でのビリーの発言は相当強い思いだっただろうことがうかがえます。
しかし許されることはなく、「父ちゃんのばかやろう!」と思わず叫ぶビリー、直後「しまった…」と後悔して「くそっ!」と退場するビリーの表情も見逃せません。
激昂しているお父さんに一歩も引かないウィルキンソン先生もかっこいいです。
☆トイレ(その1)
トイレの個室にこもるビリーと外にいるウィルキンソン先生の会話。
バレエスクールの話が初めて出てくる大切なシーンでもあります。
業を煮やしてドアをあける先生にビリーは「入ってこないでよ」と言いますが、この言い方が五者五様で、特に咲哉ビリーが好きでしたね。
でこの後「俺に気があるんじゃないよね」は何度見ても笑えます。それに対し「ないよ、お気の毒様」とあっさり返す先生もなんかいいんですよね。
★Expressing Yourself(自分を表現しよう)
個人的に一番好きなシーンです。
親友マイケルにバレエの事を相談にいったら、あろうことか彼はワンピース姿だったっていうのも考えたらすごいですよね。
そんなマイケルはビリーに「やりたいことやって何が悪い?」といい、ビリーもバレエに前向きに考えるようになるわけです。
お気に入りのセリフは「チュチュ着るの?」。言い方・表情ひっくるめて4人とも絶妙です。最初女装を嫌がっていたビリーですが、途中で満更でもなさそうな表情に。特に和樹ビリーはこの変化が上手かったですね。
タップシューズへの履き替え競争は、私が観た分では6対4ぐらいでマイケルの勝ちが多かったかな。でも、時には引き分けもあったり、二人の組合せによっても雰囲気が違ったりで、ここの会話(ほぼアドリブだと思います)も聞いていてすごく楽しかった。
そして、そのあとは怒涛のタップダンス。まさに文字通り「It's a show time!」でした。歌詞(和訳)もいいですね。「♪みんな違う当たり前さ」「♪個性が世界救うのさ~」とか。
最後マイケルが客席を盛り上げて「電話して」って言うんだけど、「なら電話番号教えて!」と思ったのは私だけじゃないはず。

☆ビリーの家
警官隊との衝突に拍車がかかり、血気に逸るトニーとそれをなだめるお父さん。一触即発な二人を物陰から見つめるビリー。
そんなシーンです。
父と兄、組合せは4組ありましたが、それぞれに味があり、まさに熱演という言葉がふさわしい、ほんと素晴らしかったです。

その3に続きます。

◆本記事に使用している画像は、公式サイト、ステージガイド他のプレスコール記事、公演プログラム、梅田芸術劇場の看板などから持ってきています

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。