学生のころ、とある空港でアルバイトをしていた私は、いつしか仕事終わりに社員の人たちと将棋を指すようになっていました。それが気にいられたのか、社員旅行に無料で連れて行ってもらいました。宿泊先で将棋三昧になったのは言うまでもありません。
卒業してバイトを辞めるときには、なんと将棋の駒をプレゼントしてもらいました。私は、所長さんにお願いして駒箱の裏に署名を入れてもらいました。今でも私の宝物です。
時が流れて、結婚した時には、ヨメのおじいさんが私の死んだ祖父と棋友だったということで、すぐに打ち解けることができました。おじいさんは私をアマチュアの将棋大会に連れ出してくれました。それまで、そういうイベントに縁のなかった私に新しい扉を開いてくれたのです。
決して人付き合いが上手とは言えない私。それを将棋が補い、コミュニケーションを円滑にしてくれました。学生のときも、結婚したときも、本当に感謝しかありません。