一期一会

日々の出来事をつぶやいてます。

右一

2016年05月13日 | 若宮三十六歌仙


右1 前中納言定家(1162~1241)

梅の者那 尓本ひをうつ春 袖のうへ尓 軒毛る月能 可け曽あらそ婦

梅のはな にほひをうつす 袖のうへに 軒もる月の かげぞあらそふ

(庭先の梅の花が、匂いをかぐわしく写している袖の上に、
荒れた軒端もれてくる月光は、それと争って袖の涙に宿っている)

左一

2016年05月13日 | 若宮三十六歌仙


左1 後鳥羽院(1180~1239)

鶯農 な氣ともいま多 布るゆき尓 杉能者之ろき あふさ可能山
(左から書いてあります)
鶯の なけどもいまだ ふるゆきに 杉のはしろき あふさかの山

訳(鶯は、春となって鳴いているけれどまだ冬のつづきに降る雪の
ために、杉の葉の緑も白い、逢坂の山は。)