05年7月22日のブログで『Jポップとは何か』とい
う本を取り上げましたが、同じ著者の本を読んでみ
ました。
『Jポップとは何か』はなかなかいい本で、ブログ
でも
「音楽を取り巻く環境の変化から、日本の音楽産業
全体を俯瞰した本として、興味深い内容が多く、得
をした気分にさせてくれました」
と書きました。
そしてこの本を読んでみたのですが、内容的にぶっ
飛びました。
取り上げられた八組のアーチストがなぜうけるのか、
それを音楽業界とはまったく異なる世界から説明し
ようというものです。
たとえばサザンとユーミンは、盆と正月に回帰する
先祖の霊魂をもてなすための、民俗芸能の延長だと
書かれています。B'zが「パクリ」でも評価される
のは、そもそも日本は「模倣」の文化の国なので、
「パクリ」ということ自体にさほど罪悪感もなく、
うまくパクレばそれが評価されるというわけです。
かなり強引な解釈だなと思うところも多いのですが、
説得力はあります。とくに「日本的共同体とアメリ
カ-桑田佳祐(サザンオールスターズ)」と「文明
と闘うサイボーグ戦士-浜崎あゆみ」の章はなるほ
どと思わせました。
桑田佳祐は欧米の外来文化と、海上他界信仰の土着
文化の両方に影響を受けたと指摘します。そして、
彼が英語で歌ったりしながらも茅ヶ崎のコンサート
では地縁共同体への感謝を盛んに表明したりする行
動から一つの人格に二つの文化が混在すると分析し
ています。すっきりといく説明です。
本全体を読み通すのはかなり大変だと思います。全
部ではなく、一部だけを読むつもりであればいいか
もしれませんが、それでもなかなか難解で時間がか
かる本でした。
Jポップの心象風景 烏賀陽弘道 文春新書
う本を取り上げましたが、同じ著者の本を読んでみ
ました。
『Jポップとは何か』はなかなかいい本で、ブログ
でも
「音楽を取り巻く環境の変化から、日本の音楽産業
全体を俯瞰した本として、興味深い内容が多く、得
をした気分にさせてくれました」
と書きました。
そしてこの本を読んでみたのですが、内容的にぶっ
飛びました。
取り上げられた八組のアーチストがなぜうけるのか、
それを音楽業界とはまったく異なる世界から説明し
ようというものです。
たとえばサザンとユーミンは、盆と正月に回帰する
先祖の霊魂をもてなすための、民俗芸能の延長だと
書かれています。B'zが「パクリ」でも評価される
のは、そもそも日本は「模倣」の文化の国なので、
「パクリ」ということ自体にさほど罪悪感もなく、
うまくパクレばそれが評価されるというわけです。
かなり強引な解釈だなと思うところも多いのですが、
説得力はあります。とくに「日本的共同体とアメリ
カ-桑田佳祐(サザンオールスターズ)」と「文明
と闘うサイボーグ戦士-浜崎あゆみ」の章はなるほ
どと思わせました。
桑田佳祐は欧米の外来文化と、海上他界信仰の土着
文化の両方に影響を受けたと指摘します。そして、
彼が英語で歌ったりしながらも茅ヶ崎のコンサート
では地縁共同体への感謝を盛んに表明したりする行
動から一つの人格に二つの文化が混在すると分析し
ています。すっきりといく説明です。
本全体を読み通すのはかなり大変だと思います。全
部ではなく、一部だけを読むつもりであればいいか
もしれませんが、それでもなかなか難解で時間がか
かる本でした。
Jポップの心象風景 烏賀陽弘道 文春新書
同じ本を読んだ人がいると思うと、何だか嬉しいものですね。
他の人の意見を聞くのも勉強になると思いました(^O^)
ちょっと変わった本だったなと思いますが、本文にも書きましたが桑田佳祐のところはとても納得がいきました。