
今話の名セリフ:「私ね、ずっと夢見ていた気がする。こういう日が来る事を・・・。」(嵐千砂都)
「ラブライブ!スーパースター!!」第6話「夢見ていた」の感想です。
~ オープニング前 ~
「ねえ、ここは私達の場所なの!」
「勝手に使わないでくれる?」
「ごめんなさい・・・。知らなくて・・・。」

「近くに住んでるんでしょ? 何で知らないの?」
「初めてこの公園に来て・・・。だから・・・。」

「ふーん。まあ、いいわ。でも、アンタが持ってたこれ、罰としてもらっておくから。」
「それはダメ!」

「ダメ!」
「アンタが私達の邪魔したんでしょ!」
「そうよ!」

「あー、泣いた!」
「泣いてない!」

「こらー!」

「かのんちゃん!」

「ちぃちゃんをいじめちゃダメ!」
「何なの、アンタ!」

「いいから、ちぃちゃんの大事なもの、今すぐ返しなさいよ!」

「いらない!」


「よし!」
「ありがとう・・・。でも、仕返しされるかも・・・。」
「大丈夫!」

「ちぃちゃんの事は私が守るから! 困ったら私を呼んで!」
「かのんちゃん・・・。」

「私は、この時思った。このままじゃ嫌だって・・・。いつか、かのんちゃんを助けられるようになりたい・・・。」

「いつか必ず・・・。」

「よし!」

~ Aパート ~
一方、神津島にいるかのん、可可、すみれの3人は、サニーパッションの2人と一緒に、ライブに向けて練習中。
しばらくして、かのん達は、今回のライブのステージに案内されました。

「立派ね。」
「学校のみんなと作ってるんだ。」

「学校のみんなと・・・。」
「本番までには、もっと綺麗なステージになっているはずよ。」

「島って、住んでる人の数が限られているから、スクールアイドルの私達が中心になって、学校のみんなと一緒に島を盛り上げていこうって。」

「島のため・・・。」
「誰かのためって思うと、不思議と力が湧くんだよね!」
「大変な事も、全部楽しく思えてくるの。」

「何?」
「ううん。私達も頑張らないとね!」

その頃、ダンスレッスン中の千砂都の元に恋が来ました。
「澁谷さん達は一緒ではないのですね。」
「かのんちゃん達はイベントがあって、今こっちにはいないんだ。」

「いいんですか? それで。」
「え?」
「スクールアイドルにずっと関わっていくような事をおっしゃっていたので。」

「心配してくれてるんだ?」
「そういう訳ではありませんが・・・。」

「大丈夫! ケンカした訳じゃないよ!」


「あ・・・。」

「見た?」
「い、いえ・・・。何をですか?」

「何でもない・・・。」

しばらくして、可可は、島に招いてくれたお礼に夕食を作っていましたが、失敗してしまいました。

見かねたすみれは、代わりに夕食を作りました。


一方、かのんは作詞に集中していました。島のために頑張ると力が湧くと聞いて、良いイメージが浮かんできたようです。
「想像していたんです。自分達がもしそうだったら、どんな気持ちなんだろうなって・・・。」

「キミ達は、学校のためにやってる訳じゃないの?」
「はい。学校には、活動に反対している人もいて、なかなか・・・。スクールアイドルじゃなければ応援してくれるって言うんですけど・・・。」

「まあ、何かのためじゃないからといって、スクールアイドルを続けちゃいけない訳じゃないし。歌うのが好きだからって子も沢山いるよ!」

「はい。今はそう思うようにしています。ちぃちゃんもそうだと思いますし。」

「ああ、この前のダンスの!」
「そうです! もうすぐ大会があって、ダンスで結果出したいって、今、頑張っているんです!」

「それで、こっちには来なかったんだ。」
「ちぃちゃん、小さい頃からダンスが好きで、練習続けてきたから!」

「本当に好きなだけなのかな?」
「え?」
「よく分からないけど、それだけで別行動をとろうなんて言うのかなって。」

それから少しして夕食をとり、辺りが暗くなったところで外に出てみると、綺麗な満月が見えました。

かのんは、この月を撮って、千砂都にメールで送ろうとしましたが、ちょうどその時、その千砂都からメールが。


そして、かのんは千砂都に電話しました。
「もしもし? 読んでくれた?」
「うん! すごくいいと思うよ! かのんちゃんらしくて!」


「なんかね、私、色んな人の力になりたいって・・・。みんなのために歌いたいって思ってて・・・。」
「うん。」

「あ、私ばかりでごめん。今練習終わったところ?」
「うん。帰り。」

「大会、もうすぐだもんね!」
「うん・・・。」

「ちぃちゃんだったら大丈夫! 普段通りにやれば!」
「ありがとう。」


『あのね・・・。』

「あ、ごめん。どうぞ。」
「ううん。ちぃちゃん話して。」

「いや、私は大した事じゃないから。ただ、大会が終わったら・・・。」
「ん?」


「やっぱり何でもない。かのんちゃんは?」
「私も大した事じゃないから、会った時でもいいかな・・・。」

「じゃあ、頑張ってね! ういっすういっすういっすー!」

「どうだった?」

「あの。お願いがあるんですけど・・・。」

~ Bパート ~
その後日・・・、

「おはようございます!」
「わあ、すごいね!」
「以前、フィギュアスケートもやっていたので。」

「それだけ踊れたら何でもできそう!」
「嵐さんのダンスには敵いませんよ。」

「今日、大会ですよね?」
「うん。午後からなんだけどね。最後に動きを確認しておこうと思って。」


「そう・・・。澁谷さん達は、やはり・・・。」
「うん。かのんちゃん達はライブあるし。」

「どうかした?」
「いえ・・・。では、頑張って下さい。」


「あの・・・。」
「ん?」
「いえ・・・。」

「ん?」
「いえ・・・。」


「あの・・・。」
「何?」

「そっか・・・。見ちゃったのか・・・。」
「信じて下さい! 決してわざとでは・・・。ただ、偶然というか、その・・・。」


「大会で優勝できなかったら、ここをやめるつもり。決めたんだ。」

「そんな・・・。」
「海外で修業するのも悪くないなって。」

「どうして?」
「かのんちゃんの力になれないから。」
「え?」
「それなら、ここでダンスを続けてたって意味ないもん。」

「すみません。私には意味が・・・。」
「私ね、小さい頃よくいじめられてたんだ・・・。」

「何してるんだろ?」
「1人?」

「友達いないの?」
「暗い子嫌い!」

「昔の私は、気も弱くて、体力もなくて・・・。いつも何かに怯えてた・・・。」

「どうしたの?」

「助けてくれたのが、かのんちゃんだった。」

「あっちで一緒に遊ぼうよ!」

「私は・・・。」
「行こうよ!」


「私が一緒にいるから! ね?」


「うわー!」
「ね? すごいでしょ!」

「かのんちゃんは色んな事を教えてくれた。前に進む大切さだったり、新しい事を見つける楽しさだったり・・・。」

「だから、いつか、かのんちゃんの横に立てる人になりたくて・・・。」

「それがダンスとどういう関係が? まさか・・・。」
「うん。始めたのはね、かのんちゃんがきっかけ。」

「かのんちゃんの力になるには、今の自分じゃダメだって・・・。かのんちゃんのできない事を1人でできるようにならなきゃって・・・。」

「1人で?」
「1人で結果を出して、自分に自信を持てるようになりたい・・・。それまでは、かのんちゃんと一緒に何かやるのはやめようって・・・。」

「それで、スクールアイドルに入らなかったのですか?」
「うん。自分で決めた事だからね。ダンスで結果を出して、かのんちゃんの力になれるって、自分で思えるまでは・・・」

「だから、今日が勝負の時・・・。そろそろ行くね!」

「ダンスで・・・、ダンスで結果が出たら、どうするのですか?」
「そんなの決まってるよ!」

それからしばらくして・・・、

「かのんちゃん・・・。」

「かのんちゃん!」

「どうして?」
「来ちゃった・・・。なんか、電話で話してた時、変だなって思って・・・。」


「なんか、ちぃちゃん、すごい不安なんじゃないかって・・・。勘違いかもしれないけど」

「あ、私が伝えたかったのは一つだけ。私、いつも、ちぃちゃんの事尊敬してる。真面目に頑張って、少しダメでも、めげたり落ち込んだりしないし。だから・・・。」

「やっぱりダメだな・・・。」
「え?」

「1人で頑張らなきゃいけないのに・・・。自分で自分に自信持てるまで、かのんちゃんがいない所で、1人でやろうと思ったのに・・・。」
「ちぃちゃん・・・。」

「かのんちゃんが来てくれた時、やっぱりホッとしちゃった・・・。」

「かのんちゃんは悪くないよ! 悪いのは、弱い私・・・。」

「かのんちゃんに頼らないって! 今日ここで、かのんちゃんのできない事をできる自分になるんだって!」
「ちぃちゃん・・・。」

「こう見えて私、負けず嫌いなんだ・・・。」

「だったら、私も思ってた。ちぃちゃんに助けてもらってばっかりだって。」
「え?」

「歌えなかった時、失敗した時、いつも、ちぃちゃんが助けてくれた!」
「それは、かのんちゃんがいたから・・・。」

「じゃあ、2人一緒だね!」
「え?」

「2人とも頑張ってきた・・・。お互いがお互いを見て、お互いを大切に思って・・・。」

「私ね、あの時、本当に感激したの! 全身が震えた!」

「私、かのんちゃんのできない事をできるようになる! かのんちゃんの歌みたいに、大好きで夢中になれるもの! 私も持てるように頑張る!」


「なんて、カッコ良いんだろうって・・・。私も、ちぃちゃんの事、見習わなきゃって・・・。マネできないくらい歌えるようにならなきゃって!」

「ありがとう。あの言葉があったから。私、今こうして、歌っていられる・・・。」

「ういっす!」
「ういっす!」
『ういーっす!』


「ちぃちゃん・・・。」
「待っててね!」

「行ってらっしゃい! ちぃちゃん!」


「ありがとー!」

「では、ここで、本日のゲスト!」
「私達が今一番注目している・・・、」
『結ヶ丘女子スクールアイドル!』

「大丈夫?」
「うん。」

「私ね、ずっと夢見ていた気がする。こういう日が来る事を・・・。」
「うん!」



「さあ、いきマスよ!」
『うん!』





「パー!」
「これが4人の力・・・。」




今回は、これで終了です。
【まとめ】 ※今回は、かなり長いです。長文苦手な方は、ご注意下さい。
かのんと千砂都の友情が素敵過ぎて、感動した! 幼なじみ、サイキョー! サイコー!
今話の感想を簡単にまとめると、こんな感じですね。幼少時からのかのんと千砂都の絆、千砂都の意外な過去、ダンス大会本番前の対話、満を持しての千砂都加入後のライブシーンなど、すごく見応えのあった神回だったと感じています。
中でも驚きだったのは、千砂都の過去ですね。
いつも明るく、誰にでも気軽に話しかけられて、友達ができやすい子。今話視聴前は、千砂都をそういう風に捉えていて、「サンシャイン」の曜や「ニジガク」の愛に近い子で、緊張しがちのかのんを支えている事が多いものだと思っていました。
だけど、幼少時は、気が弱かった上に、いじめられていた事も多く、人気のない所で1人で遊ぶ事もしょっちゅう。かのんによく助けられていたほどで、今の明るく友好的な性格な裏に、そんな暗い過去があったのは衝撃でした。
それゆえに、かのんからもらったパワーってすさまじいんだな、と思い、かのんと友達になれて良かったと心底感じています。もし、あの時かのんに手を差し伸べられていなかったら、どうなってたんでしょう・・・。考えたくないですね。
千砂都にとって、かのんはヒーロー。となれば、そんなかのんのようになりたい、いつも守られてばかりでは申し訳ないと感じ、前話にもあった幼少時の決意は並々ならぬものがあったと感じますね。
そして、その決意は、自分1人だけの力で成し遂げようとするものに。いつも自分を守ってくれたかのんを支えるだけの力を得たいというのなら、誰にも頼らずに何かを成し遂げるくらいの強さがなければいけないと考えたり、ヒーローなかのんと自分が同格と位置付けるのは、かのんに失礼だと感じて、かのんと一緒に何かをやるのはやめようと思うのも、分からなくはありません。
でも、自分1人だけの力だけで結果を出すというのは、難しいでしょう。
かのんと千砂都は、頑張るものは違えど、これまで多くの事を仲良く楽しくやってきた間柄。そんな大切な親友が傍にいないとなると、心のバランスが崩れてしまうもの。
前話では、2人が別行動となった事で、かのんが歌詞作りに難航していましたが、今話では、千砂都が、かのんが傍にいない事に不安を感じていました。かのんが応援に駆けつけてくれなければ、その不安がパフォーマンスを鈍らせ、千砂都は結果を出せずに終わったんじゃないかと思います。
そうなると、退学して海外で修行する事になりますが、そうなったとしても、かのんが傍にいない不安が障壁になっていたでしょう。思ったほど上達できず、かのんも千砂都の突然の退学に悲しみ、双方に良い結果はもたらさなかったんじゃないかと思いますね。
千砂都は、かのんがいないと不安な自分は弱いと思っていましたが、別にいいんじゃないですかね。かのんがいる事で、普段の何倍もの自分が出せるというのなら。
人は決して自分1人のだけの力で生きる事はできず、誰かの支えがないと生きられないもの。そう思うと、かのんがいなきゃ駄目だというのは、ちっとも恥なんかじゃないと思いますけどね。
それに、千砂都の決意を受けて、かのんも歌を頑張らなければと思ったのも素晴らしいところ。大事な場面で過緊張で歌えなくなってしまった事は何度かあったものの、それでも歌う事が好きでいられるのは、千砂都の存在が大きかったように思いますね。
千砂都は、まだかのんの横に立てていないと思っていましたが、あの決意の日から十分横に立てていたでしょう。互いの存在が、互いを成長させていたとか、素敵ですよね。
千砂都は幼なじみだから簡単に加入してくれるだろう、と予想していたのが、放映3か月目でようやく加入とだいぶ遅くなりましたが、それでも、ここまで延ばすだけの素晴らしいドラマが展開されていて、最高の形で加入してくれたと思います。かのんと千砂都の素晴らしい友情は、今後どこかの話でも出してくれると嬉しいですね。
さて、これで、かのん達のスクールアイドルチームは4人となり、あとは、恋が加入すれば全員集合となります。
しかし、恋はスクールアイドルに否定的な立場。どう心変わりして、かのん達のチームに加わるのか、すごく気になります。
まあ、とりあえずは、次回ですね。
次回は、生徒会長選挙の話。恋が生徒会長だと思っていたのですが、まだ決まっていなかったとは意外ですね。まあ、生徒全員が1年生の新設校なら、まだ決まってなくても不思議じゃないでしょうか。
っていうか、ギャラ子。キミ、立候補する気か。すみれが生徒会長になったら、とんでもない公約を掲げそうな気がして、結ヶ丘が途端にヤバい学校になっちゃいそう。(笑)
順当に考えれば、恋が生徒会長になる流れですかね。次回の展開が恋のスクールアイドルチーム加入にどう繋がるのか、しっかり注目したいと思います。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。
「ラブライブ!スーパースター!!」第6話「夢見ていた」の感想です。
~ オープニング前 ~
「ねえ、ここは私達の場所なの!」
「勝手に使わないでくれる?」
「ごめんなさい・・・。知らなくて・・・。」


「近くに住んでるんでしょ? 何で知らないの?」
「初めてこの公園に来て・・・。だから・・・。」

「ふーん。まあ、いいわ。でも、アンタが持ってたこれ、罰としてもらっておくから。」
「それはダメ!」


「ダメ!」
「アンタが私達の邪魔したんでしょ!」
「そうよ!」

「あー、泣いた!」
「泣いてない!」

「こらー!」


「かのんちゃん!」


「ちぃちゃんをいじめちゃダメ!」
「何なの、アンタ!」


「いいから、ちぃちゃんの大事なもの、今すぐ返しなさいよ!」

「いらない!」



「よし!」
「ありがとう・・・。でも、仕返しされるかも・・・。」
「大丈夫!」

「ちぃちゃんの事は私が守るから! 困ったら私を呼んで!」
「かのんちゃん・・・。」

「私は、この時思った。このままじゃ嫌だって・・・。いつか、かのんちゃんを助けられるようになりたい・・・。」

「いつか必ず・・・。」

「よし!」

~ Aパート ~
一方、神津島にいるかのん、可可、すみれの3人は、サニーパッションの2人と一緒に、ライブに向けて練習中。
しばらくして、かのん達は、今回のライブのステージに案内されました。

「立派ね。」
「学校のみんなと作ってるんだ。」

「学校のみんなと・・・。」
「本番までには、もっと綺麗なステージになっているはずよ。」

「島って、住んでる人の数が限られているから、スクールアイドルの私達が中心になって、学校のみんなと一緒に島を盛り上げていこうって。」


「島のため・・・。」
「誰かのためって思うと、不思議と力が湧くんだよね!」
「大変な事も、全部楽しく思えてくるの。」


「何?」
「ううん。私達も頑張らないとね!」


その頃、ダンスレッスン中の千砂都の元に恋が来ました。
「澁谷さん達は一緒ではないのですね。」
「かのんちゃん達はイベントがあって、今こっちにはいないんだ。」

「いいんですか? それで。」
「え?」
「スクールアイドルにずっと関わっていくような事をおっしゃっていたので。」

「心配してくれてるんだ?」
「そういう訳ではありませんが・・・。」


「大丈夫! ケンカした訳じゃないよ!」


「あ・・・。」

「見た?」
「い、いえ・・・。何をですか?」


「何でもない・・・。」


しばらくして、可可は、島に招いてくれたお礼に夕食を作っていましたが、失敗してしまいました。

見かねたすみれは、代わりに夕食を作りました。



一方、かのんは作詞に集中していました。島のために頑張ると力が湧くと聞いて、良いイメージが浮かんできたようです。
「想像していたんです。自分達がもしそうだったら、どんな気持ちなんだろうなって・・・。」

「キミ達は、学校のためにやってる訳じゃないの?」
「はい。学校には、活動に反対している人もいて、なかなか・・・。スクールアイドルじゃなければ応援してくれるって言うんですけど・・・。」


「まあ、何かのためじゃないからといって、スクールアイドルを続けちゃいけない訳じゃないし。歌うのが好きだからって子も沢山いるよ!」


「はい。今はそう思うようにしています。ちぃちゃんもそうだと思いますし。」

「ああ、この前のダンスの!」
「そうです! もうすぐ大会があって、ダンスで結果出したいって、今、頑張っているんです!」

「それで、こっちには来なかったんだ。」
「ちぃちゃん、小さい頃からダンスが好きで、練習続けてきたから!」


「本当に好きなだけなのかな?」
「え?」
「よく分からないけど、それだけで別行動をとろうなんて言うのかなって。」


それから少しして夕食をとり、辺りが暗くなったところで外に出てみると、綺麗な満月が見えました。

かのんは、この月を撮って、千砂都にメールで送ろうとしましたが、ちょうどその時、その千砂都からメールが。


そして、かのんは千砂都に電話しました。
「もしもし? 読んでくれた?」
「うん! すごくいいと思うよ! かのんちゃんらしくて!」



「なんかね、私、色んな人の力になりたいって・・・。みんなのために歌いたいって思ってて・・・。」
「うん。」

「あ、私ばかりでごめん。今練習終わったところ?」
「うん。帰り。」


「大会、もうすぐだもんね!」
「うん・・・。」

「ちぃちゃんだったら大丈夫! 普段通りにやれば!」
「ありがとう。」




『あのね・・・。』

「あ、ごめん。どうぞ。」
「ううん。ちぃちゃん話して。」

「いや、私は大した事じゃないから。ただ、大会が終わったら・・・。」
「ん?」



「やっぱり何でもない。かのんちゃんは?」
「私も大した事じゃないから、会った時でもいいかな・・・。」


「じゃあ、頑張ってね! ういっすういっすういっすー!」

「どうだった?」

「あの。お願いがあるんですけど・・・。」

~ Bパート ~
その後日・・・、


「おはようございます!」
「わあ、すごいね!」
「以前、フィギュアスケートもやっていたので。」


「それだけ踊れたら何でもできそう!」
「嵐さんのダンスには敵いませんよ。」

「今日、大会ですよね?」
「うん。午後からなんだけどね。最後に動きを確認しておこうと思って。」



「そう・・・。澁谷さん達は、やはり・・・。」
「うん。かのんちゃん達はライブあるし。」

「どうかした?」
「いえ・・・。では、頑張って下さい。」



「あの・・・。」
「ん?」
「いえ・・・。」


「ん?」
「いえ・・・。」


「あの・・・。」
「何?」


「そっか・・・。見ちゃったのか・・・。」
「信じて下さい! 決してわざとでは・・・。ただ、偶然というか、その・・・。」



「大会で優勝できなかったら、ここをやめるつもり。決めたんだ。」

「そんな・・・。」
「海外で修業するのも悪くないなって。」

「どうして?」
「かのんちゃんの力になれないから。」
「え?」
「それなら、ここでダンスを続けてたって意味ないもん。」

「すみません。私には意味が・・・。」
「私ね、小さい頃よくいじめられてたんだ・・・。」

「何してるんだろ?」
「1人?」

「友達いないの?」
「暗い子嫌い!」


「昔の私は、気も弱くて、体力もなくて・・・。いつも何かに怯えてた・・・。」

「どうしたの?」

「助けてくれたのが、かのんちゃんだった。」

「あっちで一緒に遊ぼうよ!」

「私は・・・。」
「行こうよ!」


「私が一緒にいるから! ね?」




「うわー!」
「ね? すごいでしょ!」


「かのんちゃんは色んな事を教えてくれた。前に進む大切さだったり、新しい事を見つける楽しさだったり・・・。」


「だから、いつか、かのんちゃんの横に立てる人になりたくて・・・。」

「それがダンスとどういう関係が? まさか・・・。」
「うん。始めたのはね、かのんちゃんがきっかけ。」


「かのんちゃんの力になるには、今の自分じゃダメだって・・・。かのんちゃんのできない事を1人でできるようにならなきゃって・・・。」

「1人で?」
「1人で結果を出して、自分に自信を持てるようになりたい・・・。それまでは、かのんちゃんと一緒に何かやるのはやめようって・・・。」


「それで、スクールアイドルに入らなかったのですか?」
「うん。自分で決めた事だからね。ダンスで結果を出して、かのんちゃんの力になれるって、自分で思えるまでは・・・」

「だから、今日が勝負の時・・・。そろそろ行くね!」

「ダンスで・・・、ダンスで結果が出たら、どうするのですか?」
「そんなの決まってるよ!」


それからしばらくして・・・、

「かのんちゃん・・・。」

「かのんちゃん!」

「どうして?」
「来ちゃった・・・。なんか、電話で話してた時、変だなって思って・・・。」



「なんか、ちぃちゃん、すごい不安なんじゃないかって・・・。勘違いかもしれないけど」


「あ、私が伝えたかったのは一つだけ。私、いつも、ちぃちゃんの事尊敬してる。真面目に頑張って、少しダメでも、めげたり落ち込んだりしないし。だから・・・。」


「やっぱりダメだな・・・。」
「え?」

「1人で頑張らなきゃいけないのに・・・。自分で自分に自信持てるまで、かのんちゃんがいない所で、1人でやろうと思ったのに・・・。」
「ちぃちゃん・・・。」


「かのんちゃんが来てくれた時、やっぱりホッとしちゃった・・・。」


「かのんちゃんは悪くないよ! 悪いのは、弱い私・・・。」

「かのんちゃんに頼らないって! 今日ここで、かのんちゃんのできない事をできる自分になるんだって!」
「ちぃちゃん・・・。」


「こう見えて私、負けず嫌いなんだ・・・。」

「だったら、私も思ってた。ちぃちゃんに助けてもらってばっかりだって。」
「え?」

「歌えなかった時、失敗した時、いつも、ちぃちゃんが助けてくれた!」
「それは、かのんちゃんがいたから・・・。」

「じゃあ、2人一緒だね!」
「え?」

「2人とも頑張ってきた・・・。お互いがお互いを見て、お互いを大切に思って・・・。」

「私ね、あの時、本当に感激したの! 全身が震えた!」

「私、かのんちゃんのできない事をできるようになる! かのんちゃんの歌みたいに、大好きで夢中になれるもの! 私も持てるように頑張る!」




「なんて、カッコ良いんだろうって・・・。私も、ちぃちゃんの事、見習わなきゃって・・・。マネできないくらい歌えるようにならなきゃって!」

「ありがとう。あの言葉があったから。私、今こうして、歌っていられる・・・。」

「ういっす!」
「ういっす!」
『ういーっす!』



「ちぃちゃん・・・。」
「待っててね!」

「行ってらっしゃい! ちぃちゃん!」


「ありがとー!」


「では、ここで、本日のゲスト!」
「私達が今一番注目している・・・、」
『結ヶ丘女子スクールアイドル!』


「大丈夫?」
「うん。」

「私ね、ずっと夢見ていた気がする。こういう日が来る事を・・・。」
「うん!」



「さあ、いきマスよ!」
『うん!』






「パー!」
「これが4人の力・・・。」







今回は、これで終了です。
【まとめ】 ※今回は、かなり長いです。長文苦手な方は、ご注意下さい。
かのんと千砂都の友情が素敵過ぎて、感動した! 幼なじみ、サイキョー! サイコー!
今話の感想を簡単にまとめると、こんな感じですね。幼少時からのかのんと千砂都の絆、千砂都の意外な過去、ダンス大会本番前の対話、満を持しての千砂都加入後のライブシーンなど、すごく見応えのあった神回だったと感じています。
中でも驚きだったのは、千砂都の過去ですね。
いつも明るく、誰にでも気軽に話しかけられて、友達ができやすい子。今話視聴前は、千砂都をそういう風に捉えていて、「サンシャイン」の曜や「ニジガク」の愛に近い子で、緊張しがちのかのんを支えている事が多いものだと思っていました。
だけど、幼少時は、気が弱かった上に、いじめられていた事も多く、人気のない所で1人で遊ぶ事もしょっちゅう。かのんによく助けられていたほどで、今の明るく友好的な性格な裏に、そんな暗い過去があったのは衝撃でした。
それゆえに、かのんからもらったパワーってすさまじいんだな、と思い、かのんと友達になれて良かったと心底感じています。もし、あの時かのんに手を差し伸べられていなかったら、どうなってたんでしょう・・・。考えたくないですね。
千砂都にとって、かのんはヒーロー。となれば、そんなかのんのようになりたい、いつも守られてばかりでは申し訳ないと感じ、前話にもあった幼少時の決意は並々ならぬものがあったと感じますね。
そして、その決意は、自分1人だけの力で成し遂げようとするものに。いつも自分を守ってくれたかのんを支えるだけの力を得たいというのなら、誰にも頼らずに何かを成し遂げるくらいの強さがなければいけないと考えたり、ヒーローなかのんと自分が同格と位置付けるのは、かのんに失礼だと感じて、かのんと一緒に何かをやるのはやめようと思うのも、分からなくはありません。
でも、自分1人だけの力だけで結果を出すというのは、難しいでしょう。
かのんと千砂都は、頑張るものは違えど、これまで多くの事を仲良く楽しくやってきた間柄。そんな大切な親友が傍にいないとなると、心のバランスが崩れてしまうもの。
前話では、2人が別行動となった事で、かのんが歌詞作りに難航していましたが、今話では、千砂都が、かのんが傍にいない事に不安を感じていました。かのんが応援に駆けつけてくれなければ、その不安がパフォーマンスを鈍らせ、千砂都は結果を出せずに終わったんじゃないかと思います。
そうなると、退学して海外で修行する事になりますが、そうなったとしても、かのんが傍にいない不安が障壁になっていたでしょう。思ったほど上達できず、かのんも千砂都の突然の退学に悲しみ、双方に良い結果はもたらさなかったんじゃないかと思いますね。
千砂都は、かのんがいないと不安な自分は弱いと思っていましたが、別にいいんじゃないですかね。かのんがいる事で、普段の何倍もの自分が出せるというのなら。
人は決して自分1人のだけの力で生きる事はできず、誰かの支えがないと生きられないもの。そう思うと、かのんがいなきゃ駄目だというのは、ちっとも恥なんかじゃないと思いますけどね。
それに、千砂都の決意を受けて、かのんも歌を頑張らなければと思ったのも素晴らしいところ。大事な場面で過緊張で歌えなくなってしまった事は何度かあったものの、それでも歌う事が好きでいられるのは、千砂都の存在が大きかったように思いますね。
千砂都は、まだかのんの横に立てていないと思っていましたが、あの決意の日から十分横に立てていたでしょう。互いの存在が、互いを成長させていたとか、素敵ですよね。
千砂都は幼なじみだから簡単に加入してくれるだろう、と予想していたのが、放映3か月目でようやく加入とだいぶ遅くなりましたが、それでも、ここまで延ばすだけの素晴らしいドラマが展開されていて、最高の形で加入してくれたと思います。かのんと千砂都の素晴らしい友情は、今後どこかの話でも出してくれると嬉しいですね。
さて、これで、かのん達のスクールアイドルチームは4人となり、あとは、恋が加入すれば全員集合となります。
しかし、恋はスクールアイドルに否定的な立場。どう心変わりして、かのん達のチームに加わるのか、すごく気になります。
まあ、とりあえずは、次回ですね。
次回は、生徒会長選挙の話。恋が生徒会長だと思っていたのですが、まだ決まっていなかったとは意外ですね。まあ、生徒全員が1年生の新設校なら、まだ決まってなくても不思議じゃないでしょうか。
っていうか、ギャラ子。キミ、立候補する気か。すみれが生徒会長になったら、とんでもない公約を掲げそうな気がして、結ヶ丘が途端にヤバい学校になっちゃいそう。(笑)
順当に考えれば、恋が生徒会長になる流れですかね。次回の展開が恋のスクールアイドルチーム加入にどう繋がるのか、しっかり注目したいと思います。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。