ウォーク更家の散歩(東海道・中山道など五街道踏破、首都圏散策)

不忍池 散策   2013.8.8


(写真は安藤広重「名所江戸百景上野 月の松」)

安藤広重の浮世絵「月の松」が、不忍池の畔に、
昨年12月に、復元されたという話しを聞いた
ので、早速、その復元された松を見に行ってきました。

そして、そのついでに、久し振りで、不忍池周辺
を散策して来ました。

と言う訳で、今日の不忍池周辺散策は、猛暑の中、
上野の西郷さんの銅像からスタートします。
西郷さんの銅像の後方には、彰義隊の墓があります。

・彰義隊の墓

 江戸城明渡しを不服とする徳川方の侍たちは、
 ここ上野にたてこもり、明治政府軍(東征軍)
 に抵抗しました。
 いわゆる上野戦争で、東征軍は、上野を総攻撃、
 彰義隊は敗走しました。
 彰義隊は、明治政府にとって賊軍であるため、
 墓に彰義隊の文字はありませんが、旧幕臣・
 山岡鉄舟の筆により「戦死之墓」と刻まれて
 います。
 会津若松の白虎隊と違い、こちらの彰義隊は、
 お参りの人もありません・・・
・清水観音堂

 彰義隊の墓の左手には、清水観音堂があります。
 清水観音堂は、京都の清水寺に見立てて造られ
 ました。
 従って、写真は清水の舞台です。
 京都の清水の舞台に比べると、だいぶ低い
 ですが・・・

・月の松

 本日の散策のお目当て「月の松」です。
 月の松は、清水観音堂の舞台の前に復元されて
 いました。
 浮世絵では、松の枝は、くるりと円を描いて
 おり、そして、その向こうに不忍池が見えます。





 先月、テレビ番組で、清水観音堂の住職の方が、
 様々な苦労の末、安藤広重(歌川広重)の
 「月の松」を復元した、とインタビューで
 答えていました。
 インタビューによると、自然の松の枝がこの様
 に、円を描く事は有り得ず、江戸時代に苦労し
 て庭師が円形の松の枝にしたのだそうで、この
 住職も、その技法で再現したのだそうです。


・不忍池

 不忍池は、琵琶湖に見立てて造られました。



 写真の様に、蓮の華が満開でとても綺麗です!
 池の周りだと少しは涼しいかな、と思い、猛暑
 の中、ウォ-キングを始めましたが、熱中症に
 なりそう・・・




・弁天堂
 琵琶湖の竹生島に見立てて弁天島が造られ、
 竹生島の弁財天に見立てて写真の弁天堂が
 造られたそうです。




・下町風俗資料館(300円)
 不忍池の畔に、下町風俗資料館があります。
 台東区の明治・大正時代の下町の歴史・風俗・
 文化を紹介しています。



 展示スペースが狭いので、わざわざ見に行く程
 の内容では無い気がしますが、昔懐かしい品々
 が展示されているので、不忍池へ来る機会が
 あれば是非立ち寄ってみると良いと思います。





・旧岩崎邸(400円)

 不忍池から200メートルほど西へ、住宅街の中
 の大きな門から入り、砂利の坂道を登ってゆく
 と大きな洋館が見えてきます。
 明治29年(1986年)に、英国人コンドルに
 よって設計された木造2階建、地下室付きの
 本格的なヨーロッパ式邸宅です。
 三菱財閥の創始者・岩崎弥太郎の子・久弥が、
 岩崎家の本邸として建てた旧岩崎邸です。
 敷地は東京ドームとほぼ同じ広さだったそうで
 すが、現在は当時の20棟のうち、洋館
 (本館)、和館、撞(どう)球館の3館が現存
 しています。

(洋館)
 和館の廊下の天井は、継ぎ目ひとつない長さ
 16メートルの正目の高級材です!

(和館)
 当時、岩崎邸の周辺は、ごちゃごちゃした町中
 で、この16メートルの長~い高級材を和館に
 搬入出来ません!
 そこで、この長~い高級材を邸宅に搬入する
 ためだけに、木材の通り道となる家を、岩崎家
 が全て買い上げたそうです! 驚き!
 洋館・和館の館内の繊細なデザイン、装飾や
 建材は見事なので、ボランティアの説明(無料)
 を受けることをお薦めします。
 ボランティアによる館内の説明(約1時間)は、
 11時と2時からなので、これから見学に行く方
は、是非、これに時間を合わせて行く事を
 お薦めします。
 しかし、この猛暑の中、旧岩崎邸にはエアコン
 がありません!
 説明が終わると同時に、和館のお休み処に入り、
 宇治金時に飛びつきます!


・蓮玉庵(れんぎょくあん)

 安政6年(1860年)創業のそば店で、不忍池の
 近くにあり、森鴎外の「雁(がん)」にも登場
 します。(場所は、ウナギの老舗・伊豆栄の
裏手です。)昼食は、ここの「せいろ」(630円)を食べました。

 写真の様に、そばつゆ用のヤカンが趣があり
 ます。
本日のウォーキングは15千歩でした。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

コメント一覧

更家
角館にもあった
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
そうなんだ~!
角館にもあったということは、浮世絵の月の松は、どこかの自然の松を移植した、という可能性もありますよね。

清水観音堂の住職は、浮世絵の松を扱った職人や詳細は不明と言っていたので、「更家の"月の松・移植説"」として研究してみましょうかね?・・・
iina
月の松
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/4c5c9f32f6cfb26850b2d4e0a5ce3db2
実は、「月の松」をもう1か所知っています。
秋田県の角館(かくのだて)歴史村の武家屋敷にありました。
乗鞍の2年前に角館で「月の松」を見たときは、そんなに大したことでないように思え、友の話を上の空で聞き流してましたから、写真にも撮っていません。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/4c5c9f32f6cfb26850b2d4e0a5ce3db2

更家
乗鞍
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
「もののはじめblog」の「乗鞍」を見ました。

ホントに浮世絵の「月の松」そのものですよね!!
凄い!
しかし、自然の中で、よく見つけたものですね~!!

清水観音堂の住職さんは、自然の松ではあり得ないと言っていたのですが、自然の月の松も、あるんですね~!
更家
ナニコレ珍百景
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
へ~!
「ナニコレ珍百景」でも、「月の松」探しをやってたんですかあ!
知りませんでした。

それにしても、自然の月の松がよく見つかりましたね~!

私は、BSプレミアムで、林家三平と森泉が案内役の下町ツァー「浮世絵ツァー・江戸の街歩き」で「月の松」を知りました。
浮世絵と同じ風景を探す、とういう番組です。
iina
月の松
http://blog.goo.ne.jp/iinna/
上野の清水観音堂の月の松は、風情ですね。浮世絵に描かれていると再現したくなる気にもなります。
この月の松が自然に形つくられたのを見ました。テレビ「ナニコレ珍百景」に紹介されたくらいですから、とても珍しい現象なのでしょう。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/4c5c9f32f6cfb26850b2d4e0a5ce3db2

不忍池に、蓮の花が見渡す限り咲いていていたとは、いい季節に行かれたのですね。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「街道歩き」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事