毛利正道のブログ

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なんと、人類が発生させているマイクロプラスチックの半分はタイヤ粉塵粒子

2024-07-07 13:02:48 | 日記

なんと、人類が発生させている

マイクロプラスチックの半分はタイヤ粉塵粒子

             2024年7月7日 毛利正道

 

自動車タイヤ粉塵粒子(粒子と略す)とマイクロプラ(MP=5㎜以下のもの)汚染

 

1 タイヤから発生する粉塵粒子の量

・タイヤは、植物ゴム(19%)、合成ゴム(プラスチック)(24%)、添加剤の合成物

・世界に14億台以上の自動車あり→年間最大31億本のタイヤを生産

粒子が1台平均810g発生→年間610万tの粒子が全世界で発生している

・タイヤ1本が廃棄されるまでに、4kgの粒子を発生させる

・タイヤ1本は、1km走行当たり、最大1兆個のMPを発生させる

 

2 MP全排出量に占める粒子の割合―なんとほぼ半分!

・独での実測値  全排出量2500g/年/人  

     ⓵タイヤ1228 ⓶人工芝131 ⓼包装容器プラ99 

     人工芝の充填剤に、廃タイヤがリサイクル使用されている

     日本では、タイヤ1900という値も出されている

・EV自動車 電池による重量増・加速力増強により、従来より20%排出量が増える

       従来車より1,000倍増加するとの説もある

・「海洋MPの78%が合成タイヤゴム由来」(「ピュー慈善信託」2020年)

・MPのうちPMμ2.5以下の微粒子についての説明

       空中浮遊から人体の脳・肺・心臓・生殖器などに付着 

       海洋生物に入り込み、それを食した人体の血液から上記部位に付着

       「心臓病・肺疾患・発達障害・生殖障害・がんなど多くの

        健康障害を起こす可能性がある」との言説あり

・但し、粒子の人体へのリスクについては、諸説ある

 

3 粒子中の添加剤の問題

・タイヤには、鋼鉄・銅・鉛・カドミウム・亜鉛などの重金属が含まれている

・タイヤを長持ちさせるための酸化防止剤として添加されている化学物質6-PPDが、

  走行中に摩耗されると極めて毒性が強い6-PPDキノンに変化し、河川に流入して

  銀ザケの毎年の大量死の原因となる急性毒性をもつとの米国研究成果あり

・粒子から発生する6-PPDキノン

    乗用車1台から1.4~500g 大型トラック1台から36g~10kg

 

4 対策

・タイヤメーカー  タイヤの寿命を長持ちさせることにより、1年に発生させるMP

          を減少させる  日本では乗用車で15年間に17%減少させた

   研究者が、日本のメーカーに「6-PPDなどの酸化防止剤をどれくらい使っているか」

   と質問したところ、「公表できない」と言われた。

 

・タイヤの材質を、植物由来成分を多くする

・粒子発生と同時にその60%を吸収する箱型装置がイギリスで開発され、実証実験中

・自動車の数を減少させる← 明言しているところは見当たらなかった

 

5 まとめ

「未来の自動車による汚染は、(近年減少している)排気ガスではなく、タイヤから生

ずることになりそうだ」(サスティナブル・ブランドジャパン)2022年9月29日

・スイスの論文 2023年5月25日

「MPの大部分がタイヤ由来であることを考慮しない限り、プラスチック問題やプラスチックの排除法について議論は出来ない」

・少なくとも、タイヤ生産企業から、各種資料を公表してもらうことが必要ではないか。

 

 

参考文献

・「いのちの講座」 第147号 2024.6.29

「タイヤはマイクロプラスチックの主要な発生源」 

・Web 「タイヤ由来のマイクロプラスチック-人体と環境へのリスクは」

・Web 「タイヤの摩耗塵がもたらす環境汚染に挑む 真のゼロエミッション車を目指す英スタートアップ」

・Web 「マイクロプラスチック汚染の本命はタイヤ摩耗塵?新たなハザード6-PPDキノンとの関係」

・Web「ギンザケの急性死は自動車タイヤ由来の化学物質が引き起こしている?~アメリカの研究者らが高い可能性を指摘」

・Web 日本自動車タイヤ協会「TRWP低減の取り組み」

 

速やかな文章化は能力が追い付かないのですが、かといって、文章化するまで警鐘を鳴

らすのが遅れてはいけないので、このレジュメのまま、公表します。

ご意見・ご感想をお待ちしております。


「米兵少女暴行事件を隠して得られた議席に座るなどできない!」沖縄県議会は解散し、真相を踏まえて県民の信を問え

2024-06-29 16:02:21 | 日記

「米兵少女暴行事件を隠して得られた議席に座るなどできない!」

沖縄県議会は解散し、真相を踏まえて県民の信を問え

 

 昨年12月24日に発生し昨年のうちに日本政府が把握していて、今年3月27日に起訴された15歳以下の少女の尊厳を踏みにじる誘拐・強姦⓵事件について政府が隠蔽し続けるうち、5月26日に至り「女性の首を絞め、女性のズボンのボタンを外すなどして性交をしようとしたが、目的を遂げず、両目などに全治2週間の傷害を負わせた」という不同意性交致傷⓶事件(むろん凶悪な性犯罪)が発生。この事件についても、県議選投開票日の翌日6月17日に起訴されるまで公表されないまま、6月25日に沖縄のメディアに⓵事件の起訴が知らされる1枚の紙(裁判所の裁判期日簿の写しらしい)が送付されメディアも初めて⓵事件を知ってその日のうちに一斉に報道。沖縄県もこの報道で初めて⓵事件を知らされた。そして、⓶事件については、⓵事件についての報道がなされた25日の3日後である6月28日になって、11日前の17日に起訴していたことが那覇地検によって公表され、県・県民の知るところになった。

 

要するに、

1 ⓵⓶事件ともに、事件が公の場で裁かれる起訴という段階に至った時点(⓵については3月27日、⓶については6月17日であり、以降は被害者のプライバシーへの配慮要素は減少する)ですら、日本政府・検察から沖縄県・県民に通知・公表されなかった。⓵事件に至っては、県や県民が知る6月25日までほぼ3カ月間に及ぶ。

2 日本政府は、これまで米軍関係者による重大犯罪が発生した際は、1995年少女強姦暴行事件後の1997年日米合同委員会合意に基づき、県に通報してきたが、今回は、⓵事件について、昨年12月以来、約6カ月間に亘り、隠ぺいし続けていた。

3 加えて、今年6月には沖縄県議選が従前から予定されていた。2016年6月の県議選では、その直前に起きたうるま市20歳女性暴行殺害事件の影響で、「翁長知事の与党が多数を獲得した要因の一つになった」(米議会調査局報告書)と分析されていたし、なにより、1995年9月の米兵3名少女暴行事件の時、全県民10万が「私たちに静かな沖縄を返してください。軍隊のない悲劇のない平和な島を返してください」と立ち上がり、国政を大きく動かしている。それですら、本土復帰1972年以来の50年間で、「強制性交」事件が明るみに出ただけでも134件に上り、1995年以降も頻繁に起きていて、昨年1月から11月だけでも3件発生している。子どもと女性を大切に思う全ての沖縄県民にとって、米軍性犯罪は、いわば「琴線に触れる」一大事なのである。昨年12月来の2つの事件が同様に県議選の結果を左右する「恐れ」が大いにあったと見るべきは当然であろう。今回も、事前にこれらの事件が公表されていたなら、知事与党が議席を大きく減らすことにはならなかったのではないか。

 

さて問題はこれからである。

沖縄では、全県で怒りが燃え上がって来ている。議会でも那覇市や浦添市では全会一致で日本政府に対する抗議決議を挙げ、県議会でも、自民党沖縄県連島袋大幹事長が、「憤りを感じる。全会一致できる態勢に持って行くべきだ」と語る等機運が上がっている。

 そこで、1965年に制定されている地方議会自身による議会解散の制度を活用してはどうか。同制度は、住民の意思に基づく新たな議会を構成する必要があると議会自体が認めた時に、「5分の4以上の同意」など厳しい議決要件を満たすことにより、議員全員が失職し再選挙を行うものであり、少なくともこれまでにも2件実例がある。真実を隠ぺいして結果を捻じ曲げようとした疑いがある検察・日本政府に対する沖縄県民の最大の抵抗ではなかろうか。今回の県議選で当選している議員にとっては、いわば自身の議席が「2つの性暴力事件が実在しなかった」という虚構のうえに立って得た議席であるやも知れず、何とも座り心地が悪く、今後の4年間に亘り、いても立ってもいられないのではないか。公明正大に再選挙を行い、真相を踏まえた議席にこそ座ってほしいものである。

  (このことは、沖縄県民ではない私が言いだすことはおこがましいと重々承知している。あくまで沖縄県民が判断すべきことである。)

上記小論への賛同意見

・共有します。

・私は、11万人規模の第一回県民大会(写真左下に私はいます)から3度参加しました、やはり盛り上がりには、数が必要だと思います。県知事には、10万人程度の県民大会を開催して欲しい。

・いいですね、その制度利用できたら、民意は厳しい審判下すだろうから。

・私もそう思います。

・異論なし、全く仰る通り。県議で自公を有利に導く為の政府の策略それを知ってか知らずか自公の当選議員が「有頂天」になってる、狙うは次期「知事選」さて、どんな手を使って来るのでしょか

・『同盟強化の為の日米共謀?』

・そうか!米兵による沖縄での凄惨な性犯罪を、国が知りながら、県にも伝えず何ヶ月も隠蔽していたのは、沖縄県議選が終わるのを待ってたのか!…その選挙で、自民党らの野党が、辺野古に反対する与党を逆転したんだったな!…選挙前に、この事件がちゃんと報道されてれば、自民党らの野党は惨敗だろ!…汚ねぇことしやがるなぁ…これは、ここに書かれているように、県議会を解散して、選挙をやり直すべきだろう!…てか、自民党って、ここまで姑息な汚い事をするわけ?…国民のことも沖縄の人たちの事も、ちっとも考えていない、自分たちの利益のためなら、どんな悪事も平気でやるのね・・・

・凡そ民主主義国家と言えないし、いまだに繰り返される犯罪、児童虐待を無くす姿勢がない人権を無視する国家は許せない。いったい、政府は何者?


・極悪日本政府に鉄槌を!

・県側から抗議して、今回になったのです。県選挙終わってから事件を公開しましたが、米軍は謝罪なし、日本側からの抗議も一切なしです。


2024.1.7改訂「はだしのゲンが見たヒロシマ」の国連総会上映をもめざす大行動にお力添えを

2023-12-05 16:19:06 | 日記

改訂「はだしのゲンが見たヒロシマ」の国連総会上映をもめざす大行動にお力添えを

追加 2024年12月30日第4回オンライン上映会でのお二人の感想と毛利の一言

◎自分自身が残酷な人間になりかねないことを受けとめるためにも必要(牧師)
今日観ることが出来て本当に良かったです。このような作品があることを知りませんでした。是非、多くの方々に観て頂きたいと思いますした。戦争体験者、原爆被爆体験者の声は語り継がれなくてはならないと消えてしまいます。どれだけ悲惨なものか。残酷なものか。自分自身が残酷な人間になりかねないということを受け止めるためにも、必要なことだと思いました。この映画の上映のために出来ることは何かを考えたいと思います。

◎戦争を止めさせるためにこれ以上の方法はない
観ればみるたびに、気付かされることが多く 中沢啓治さんは、本当に、惨劇を、目のあたりにして、お辛い中、大変貴重なメッセージを、 マンガと、インタビューで残してくださり、これも、まさに奇跡で 戦争を止めさせる、 重要な手だてであると これ以上の手だては、ないと思います

◎観る大人も子どもも、「戦争を絶対に起こしてはいけない」と思い「そのために自身が立ち上がる」勇気を与えてくれる映画(毛利)

付録 2023年11月25日茅野市での上映会以前の感想集

   2023年11月25日茅野市での上映会での感想集

    茅野市9条の会上映会での毛利のアピール

   追加 2023年12月30日第4回オンライン上映会での毛利のアピール

 2023年12月5日 「はだしのゲンが見たヒロシマ」の国連総会上映をもめざす仲間たち 代表 毛利正道

  • この映画は、愛する生身の者同士が戦争によって身も心も文字通り切り裂かれていくという、稀有の真実の光景を浮き彫りにしました。それを、世界中誰もが知る漫画「はだしのゲン」の作者中沢啓治さんによる僅か77分間の証言映像で描ききったのです。この映画は、現代の戦争でこのような生き地獄がどこにでも誰にでも起こりうると強烈な警鐘を鳴らすとともに、観た子どもたちが「かなしかった。せんそうわ、ぜったい、せったい、ぜったい、やったらだめっておもった」(1∼2年生くらい)「もう2度と戦争をしないように変えていきたいです」(5∼6年生くらい)と力を込めて書き記したように、もはや戦争も原爆も2度と絶対に起こしてはならないというある種の「決意」が大人にも子どもにも湧き上がって来るのです。そうです。観る者が、「戦争は絶対にしてはいけない」「そのために自分も何かしたい」と思う心を引き出す力を持っているのです。
  •  
  • 今や、社会のリーダークラスを先頭に国民10人のうち9人は戦争体験を持たない時代となり、小学生も僅か6年経つだけで自衛隊勧誘通知が来る時代でもあります。「平和を守っていくには軍事力も必要ではないか」と思われる方にも、この証言映画で戦争体験をしていただいたうえで結論を導いて欲しい。と同時に、これからの日本の行方を左右させるためだけでなく、ガザ・ウクライナ・アフリカ・オスプレイなど現実に今繰り広げられている殺戮を止めるためにも、この映画を日本中世界中で一刻も早く観てほしい(幸い、この映画には英語版DVDがあります)との思いでいっぱいの境地であります。
  •  
  • 私毛利がこのような「境地」に達したのは、2023年3月にこの映画を初めて観て以来、3回の上映会と同じく3回のオンライン上映会合わせて約200名の大人・親子連れから観ていただいき、その多く、半数以上から感想文をいただくなかで、同年12月初めに至りその声をいわば集大成したものです。そのうえで、この境地を現実のものにするために、全人類に対し、以下の提案を行うものです。
  •  

⓵ この映画をご自分の住む地域津々浦々で1772の国会・地方議会全議場で39191の全学校でそして世界中でも、特に世界のリーダーが出席する国連総会の場で上映するためにご尽力下さい。

⓶ この映画の上映会を津々浦々で実行する費用に充てるため、クラウドファンディングに挑戦します。映画配給会社に支払う上映料は一日100名以下の基本料金が税込み3万3000円で、これは十分配慮していただいている金額ではあるのですが、会場費・チラシ印刷費・上映機器経費なども含むとかなりになるため、どこでも誰からでも上映会を企画していただくにはそれなりの壁があることも事実です。出来ることなら、支払った上映料全額を補償することをめざしたい。

⓷ 私毛利が代表を務める、2023年12月5日改名後のメーリングリスト(ML)

     ―「はだしのゲンが見たヒロシマ」の国連総会上映をもめざす仲間たちー

 に、多数ご登録下さい。登録に伴う義務はなく、御自身の出来る範囲で、上記①のためにご尽力いただけば十分です(現在、14名である仲間が一人づつ増えていくだけでも私にとっては嬉しい限りです)。私毛利正道のメアド 

  mouri-m@joy.ocn.ne.jp にご連絡下さい。

 

「はだしのゲンが見たヒロシマ」感想集  2023.11.25茅野市での上映会前

  • 子どもたちは

♥おとうとが、おかあちゃん、いたいよ、おかあちゃん、あついよと言っているのがかわいそうだった(7歳)

♥かなしかった。せんそうわ、ぜったい、せったい、ぜったい、やったらだめっておもった」(1∼2年生くらい)

♥今日映画を見て戦争がきょうふ感をもたらすとても悪いものなんだと思いました。もう2度と戦争をしないように変えていきたいです」(5∼6年生くらい)

  • おとなたちは

♣阪神淡路大震災の数日後、被災された男性が、母親が家の下敷きになり助けようと思ったが助けられず、火も迫ってきて母親は「逃げなさい。私のことは気にせず逃げなさい。」と言って火にのまれていったという証言をテレビで見たことがあります。男性の顔は後悔と涙でぐちゃぐちゃでした。私もあまりに悲惨な状況に胸が苦しくなりました。広島の原爆も各都市で行われた空爆でも同じような人がたくさんいた事でしょう。戦争には絶対に反対です。

♣進君と同じ4歳の息子がいます。今回のエピソードを知って、残酷さが胸に突き刺さりました。多くの悲劇を生む戦争、原爆は絶対にあってはいけない。自分事として思いが強くなりました。(母親)

♣もし我が娘が進君のような姿で目の前にいたらと考えると、とても辛すぎて、想像の出来ない程の悲しみだと思います。実際に起きたことだと思うと、悲しく2度と起こしてはいけないと強く思いました。(29歳母親)

♣ しばらくものが言えないくらいの衝撃を受けました。中沢さんの直接の体験を漫画の画面と一緒に聞いたからか、しばらくこのような直接体験者からの詳細な事実を聞いていなかったからか、とにかく衝撃でした。(シニア世代)

♣今は亡き中沢さんの思いがビンビンと生で伝わってきました。新しい戦前と言われるなか、子や孫たちに問題意識を持ってもらうために、この映画が発端になるような気がします。私も死ぬ間際までこの思いを若い人などみんなに伝えたいと思いました。

 

40名を超える参加者のほぼすべてからいただいた感想文ひとまとめ

 2023年11月25日茅野市9条の会など主催

「はだしのゲンが見たヒロシマ」上映会にて      

    敢えて先にひとまとめにいうと、

⓵ これまで戦争を学んできた人々にとってもこの映画から得たものがとても大きかったこと

⓶ 今まで以上に、戦争はどんな戦争でも絶対に許してはいけないとの思いが強くなったこと

⓷ 今回観ただけでなく、この映画を自分の地域で、1772の国会・地方議会で、39191の全学校で上映するために尽力したいとの決意溢れるものが少なくなかったこと

⓸ この映画を、日本を取り巻く今後の戦争をさせないためだけでなく、今、ウクライナやガザで起こっている戦争を止めるためにもプーチンなど世界中の指導者にも観てもらいたいこと

    ということでしょうか。特に、⓸の「今のガザ・ウクライナの戦争を止めるため世界の指導者にも観てほしい」という声は、この映画上映活動に掛ける私の思いを一歩超えるものであり、新鮮でした。上映活動の目的に、「国連総会議場での上映実現」を掲げたい。

 

  • 「はだしのゲン」は、初めてだったのでショックが大きかったので、「見に来なければ良かった!」けど、「見に来てよかった!」。考えてみたら「ついこの間のことなのに、戦争のこと知らない世代が増えている!」もっとみんなで知る努力をしたいと思う気持ちが大事!「こんなことあった!」ではなく、「こんなこと二度とないように祈る」ではなく、実行しなくては! (70代)

 

  • 人間の限度を超えたどん底を体験されたからこそ生まれる、淡々と笑顔で語られている中沢さんの強さ、逞しさは、70代の私にとって、これほど心から突き動かされたことはありませんでした。中沢さんのこの姿勢は、亡くなった夫である父の、そして弟、姉の死を無駄にさせまいと、強く逞しくそして常に笑顔で立ち向かって生きることを教えた母親の我が子に対する教育によるものだと思い、この姿勢を少しでも心の糧にしたいと思いました。

 

  • 少年の時に体験したその景色が手に取るように分かるように上手に話されていました。お母さんが傍らにいたからこそ、体験を落ち着いて記憶に残すことが出来たのだろうと感じました。

大勢の人がこのような体験をし、死んでいった戦争は不幸になるだけ、幸せはない。絶対やってはいけない。進くんの死にざまを見たお母さんの気持ちを考えると言葉になりません。

 

  • 中沢さんの生の声が体験が聞けて、ところどころしか知らなかったことが私に分かり、人にも教えることが出来ます。でも、あまりにも悲惨さがリアルで…でも本当のこと、地獄だった。自分の子だったら自分はどうしただろうか。こんな会、映画初めてです。今日見て、子どもから大人まで見て考えてほしいです。戦争の悲惨さを。戦争は絶対ダメ。

 

  • 中沢さんが描いた画は、実際はもっと悲惨なものだった。それを描き切れなかった思いを私たちは引き継いでいかなければならない。G7で訪れた各国の首脳が、原爆資料館の見学で翻意することを期待する。

 

  • 漫画を読んだり、戦争映画を観たりしてきましたが、改めて戦争の恐ろしさを感じました。映像で知らせていくこと、大切ですね。もっと知りたいです。(母子別れの場面)こうしたことがあちらこちらでも起こっていたと思います。私だったらどうしたか?あまりにも残酷です。こうしたこと、人間だったら絶対に許されない。許してはいけないことです。新たな戦前にならないように。日本政府は何をしているの?世界のあちこちで子供が犠牲になっている、胸が痛みます。話し合いで解決できるように。子どもが言います「大人はなぜ仲良くできないの?」「なぜ殺し合うの?」

 

  • 実体験の凄さを思い知らされた。この思いをもっと多くの方に共有できたらと思った。また、作者の元気さがとても清々しい。想像を絶する体験にも拘わらず作者の優しさが嬉しい。(母子別れの場面)作者たちが骨を拾いに行ったあとの、夜中での母親の慟哭は肉身にしかわからないと思う。来年、地域や学校での上映会を考えます。

 

  • 大人も平和ボケで自分のことしか思っていない人が多いので、この映画を小中学生など若者を対象に上映して欲しい。

 

  • 被爆者の傷の話が極めて衝撃的だった。皮膚が全身から垂れ下がる状態はあまりにひどい。こんな爆弾を一つとして許してはいけない。

 

  • 本や紙芝居などで語るより、中沢さんの生の声で聴くことが胸に響く。これからの若い人たちのこの先が心配。映画を観ながら何とも言えない胸を締め付けられるような思いです。

自分自身の問題として捉えられるし、今、戦争で起こっていることが想像できるから、大いに上映活動を進めてほしい。

 

  • 戦争の悲惨さは知っているつもりでしたが、中沢さんの言葉からより実態が伝わって来ました。目の前で子どもが亡くなる、親として耐えられない。

 

  • (母子別れの場面)助けようにも助けられず、「あきらめなさい」と近くを通った人から言われ、「熱いよー!熱いよー!」との悲鳴が頭に残り、母親もそれを聞いた中沢さんも一生消えない心の傷を負ったと思います。戦争は勝っても負けても罪のない一般人は焼け野原。反戦平和絶対大事!!(青年)

 

  • あまりに多くの感情が湧いてきて簡単に戦争はいけないなどと言えなくなった。当事者の言葉は、それだけで説得力があると思った。プーチンやイスラエルの戦争をしている人達に是非観てもらいたいと思う。この映画を見てしまった私は、戦争を止めるためにできることを実践する義務、責任があると思う。感想文にある選択肢ABCすべてが実現するよう動いていきたい。

 

  • 知らなかったことが多く、体に寒気を感じるほど感激しました。

 

  • 説得力のある映画でした。戦争美化との戦いは大変大事なこと。

 

  • 昭和20年8月6日は旧満州チチハル市で迎えました。

8月15日、敗戦のラジオ放送を官舎の庭で母と聞きました。母の言葉を今でも思い出します。「ああ、これで死なないで良かった…。」

広島出身という岸田首相に怒っています。核禁条約会議にオブザーバー参加して下さい。「はだしのゲン…」を観てほしい。

 

  • つらい!人間はなぜ戦争をするのか?ガザ・ウクライナの現実と重なる。肉親が殺された時、殺した相手を許せるか。

 

  • 中沢さんの漫画がないと世の中に伝わらなかったことが多かった。大変な仕事をされたと思う。原爆記念館に行くことも大事だが、中沢さんからは生きる力が伝わってきた。(母子別れの場面)別れの辛さを一生抱いて生きてきたお母さんは、残った子どもたちに明るく生きることを伝え続けることで生き抜いた。戦争は絶対いけないと強く思う。日本人全体で「戦争」を共有できるよう一人でもみんなで観ていく機会を作りたいと思う。世界中危険な今だから。

 

  • 原爆を体験した中沢さんのお話はすさまじいものがある。恐ろしさが強烈に伝わってきた。軍拡を進めている人たちの現実感のなさ、岸田首相がアホみたいに思えてきた。つらい体験をしても前を向いている中沢さんに希望を感じました。(60代)

 

  • 是非中学生に観てほしい。

 

  • 被爆者の高齢化などで証言者がいなくなっていく現状から、実体験を視覚化して伝えられたことは大きなインパクトでした。現在のガザ・ウクライナの戦争の一刻も早い終息と被害者の救護が必要であることを日々痛く感じている。(母子別れの場面)進くんのことは、今ガザが「子どもたちの墓場になりつつある」のとおり、日々、焦るほどに思っている。

 

  • 「はだしのゲン」は子どもたちが小学生の時に一緒に読み、この夏にも全巻再読しましたが、それ以上に、この映画での中沢さんの話で原爆や戦争の恐ろしさが伝わって来ました。多くの人々に観てもらいたい映画です。どんな戦争も反対!!正しい戦争なんてない。(母子別れの場面)胸がつぶれそうな場面。漫画以上にやりきれなさが伝わりました。現在の世界のあちこちで同じ状況が起きていると思うといたたまれない気持ちになります。(70代)

 

2023年11月25日茅野市9条の会上映会での毛利のアピール

昭和24年生まれで戦争体験ない私がこの映画を3月に初めて見た時の衝撃

わが身を四つ裂きにされたような痛みが走った

    愛する人々が切り裂かれる光景にくわえ、半狂乱になるお母さんの気持ち、

進くんのじりじりと焼かれていく痛みと助けてもらえない辛さ

頭蓋骨を持った時の中沢さんの 氷水をものすごくかけられたような衝撃

「お母ちゃ~ん、熱いよ~熱いよ~」と炎に包まれる弟を救えないまま見殺しにしてしまう

母。この生き地獄の場面です。

進君のように最愛の母に助けを求めても見殺しにされつつ焼き殺され、

最愛の子を助けたくても見殺しにするしかなく、遺骨に向かって慟哭するしかなかった母。

この2人の人間としての絆を引きちぎるものがそこにありました。

これが戦争なんだ、愛する人同士が身も心も引き裂かれる戦争なんだ、

と思いました。初めて戦争を体感した気持ちになりました。

それまでもそれ以後も、映像・現地調査・証言など多種多様な方法で戦争を体験するよう努めてきていたつもりでしたが、「はだしのゲンが見たヒロシマ」のこの場面で体験したものとは少し違っていたのです。何が違っていたか。愛する者が引き裂かれる心の痛みをダイレクトに感ずるものではなかったのです。

今、戦争体験無き世代9割の怖さ

今、中沢さんと同じように、「愛する者が身も心も引き裂かれる」戦争体験を語れる世代である80歳以上人口は1200万人。これは、現時点での15歳以上人口1.1億人の11%にあたります。今や、国民10人のうち9人が、戦争体験を持たない時代になったのです。1945年以降78年間に戦争がなかったという点ではとってもありがたかったことですが、これから起こるかもしれない戦争を止める力として見た時には、その大切な一部が欠けているともとれるのではないでしょうか。安倍・菅・岸田首相を始め、今の中央・地方のリーダーはほとんど戦争体験ない世代になり、彼らの姿勢に不安を感ずる国民が少なくない時代になった。それを補うものがこの映画だと思ったのです。

しかも今、この映画のような場面は、どこにでもあります。

核兵器の核兵器としての使用こそ広島・長崎以来78年間起こさせなかったにしても、破壊力がある爆弾が今もウクライナやガザ・ミャンマー・アフリカなど世界中でこのような生き地獄を造り出しているのです。

今後、米中戦争が起これば、日本でも、ミサイルの撃ち合いになり、沖縄とともに、ここ長野県松本の自衛隊基地めがけてミサイルが飛んでくれば、その周りの住宅街や小学校・大型店などでも同じ光景が繰り広げられるのです。ミサイルこそ飛んで来なくとも、瀬戸際で暮らす人々から次々に飢死していくことでしょう。

 体験して戦争を見る目が変わった

この生き地獄を「体験」した私は、戦争の見方が変わりました。この映画を観るまでは、

そうは言ってもヒトラーを止めるための戦争は必要だったのかもしれない、

そうは言っても相手国から侵略を受けた時には防戦しなければならないのでは、

などと、戸惑う自分がいたように思います。

でも、変わったのです。それでも戦争は絶対にしてはいけないのです。絶対にとは、どんな理由があろうとも、です。戦争の火種になりそうなことがほんの少しでも出てきたら、為政者は、早すぎると思われるほど早い時点から相手と戦争をせずに解決する、その命と存在を賭けて交渉しなければならないのです。もっと言えば、そのような火種が生ずること自体を防ぐためにこそ心血を注がなくてはなりません。

中沢さんが映画の中で言うように、

「2度と絶対に通させないぞ、人間を引き裂く戦争・核兵器への道」ということなのです。

米中戦争の恐れがあるというのであれば、中国にもアメリカにも、4度でも5度でも

行って、成算がなくとも行って交渉すべきなのです。しかも、アジアには、ASEANが運転手になってインドから中国・アメリカまで全域18か国が毎年平和のための交渉を重ねていて毎回成果文書を公表している東アジア首脳会議が息づいているという好条件があります。米中や台湾だけでなく、これら周囲の国々にも存在を賭けて足しげく通うべきです。

国民も、自身が平和のための使節となってアジアの政府・民衆と大いに交流することに加え、必死になって戦争の火種を消すべく、為政者に戦争を回避させるよう仕向ける、為政者がとぼけているなら、その首を変えさせるように戦うべきなのです。憲法9条を貫き、絶対に戦争をさせないためには、この道しかないのです。

日本政府の最大の弱点は、外交が出来ないことです。フランスの副首相が、「日本に足りないものが一つだけあるとすれば、それは、アメリカにNOと言えないということだ」と言いました。外交ができるためには米国とは別の主体的判断が出来ることが必要なのです。インドのモディ首相は、公衆の見ている前で、プーチン大統領に対して「今、戦争している時ではない」と直言し、プーチンはその語気に押されて、思わず目を落としました。今月11月16日に行われた米中首脳会談の根回しのために5年ぶりにワシントンを訪問した中国の王毅外相は、10月27日サリバン大統領補佐官(安全保障担当)、26・27日ブリンケン国務長官、27日バイデン大統領、3人のアメリカ側TOPと計4回、10時間に亘る会談を行い、「両国関係を早期に健全で安定的な発展の軌道に戻したい」「米中関係の安定と改善は、両国と両国民の根本利益に合致するだけでなく、国際社会の共同の期待だ」と述べています。もちろん、アメリカ側も彼を歓迎して迎え入れたからこそ、今回の「偶発的戦争は避ける」という米中首脳会談に結実しているのです。戦争の半分は、意図的にではなく偶発的に始まっているということです。その意味で、今回の到達点は重要な成果を生んだのです。

こういう外交が出来る日本政府を私たちは作らなければならないのです。そのためには、この映画を為政者を始め全ての国民に観てもらわなければならないのです。

 このことを、お手元に配布してある感想集が証明しています。これまでの5回に亘る上映会でいただいたものです。

本物の戦争を体験せずに済むように、この映画で戦争体験をしてほしい 僅か77分。

8歳の子が10年後には自衛隊員になって本物の戦争を体験「できる」時代。だからこそ、日本中で、世界中で、子どもたちとともにこの映画を観て欲しいと強烈に思ったのです。

今回、映画を見た子どもたちは、映画が始める前にはあれほど飛び回っていたのに、映画とその後の30分の交流に亘り、身動き一つせず真剣に見入り聞き入り、感想文もしっかり書いてくれました。小学生なら十分に受け止める力があります。100名までなら一日3.3万円の上映料を支払うだけで上映会が出来ます。

 

2023年12月30日第4回オンライン上映会での毛利のアピール

絶対に、どんな理由があろうとも戦争は決してしてはいけない  

これが、今年3月に初めてこの映画を観て、

お母さんと4歳の進くんが身も心も張り裂けていく場面から私が肌身で感じたこと。

社会のリーダークラスを先頭に国民の9割が戦争を知らない、

その一方で戦争を知らない子どもたちもあと7年ほどで自衛官になっていく時代。

それなりの防衛力も必要だとの声がかなりある時代。

せめて、戦争を私のように肌身で感じ、そのうえで、「新しい戦前」を考えてほしい

これが、私がこの映画上映に懸命になっている発端です。

 

多くの感想でも、「これほど戦争の悲惨さを感じた映画は初めてです」

「当事者の言葉は、それだけで説得力があると思った。」

「本や紙芝居などで語るより、中沢さんの生の声で聴くことが胸に響く」

「はだしのゲン」はこの夏にも全巻再読したが、それ以上に、

この映画での中沢さんの話で原爆や戦争の恐ろしさが伝わって来ました。」

この映画で最も戦争の悲惨さを感じたという声声です。

でも実は、それだけではないのです。

 

それは、8月6日にこの映画を観た5-6年生が、

今日映画を見て戦争がきょうふ感をもたらすとても悪いものなんだと思いました。

もう2度と戦争をしないように変えていきたいです」(5∼6年生くらい)

彼は、戦争しない社会に変えていきたい、と決意表明したのです。

そこに、11月25日の上映会で共通する感想がたくさん寄せられたものです。

・人間の限度を超えたどん底を体験されたからこそ生まれる、

淡々と笑顔で語られている中沢さんの強さ、逞しさは、70代の私にとって、

これほど心から突き動かされたことはありませんでした。

中沢さんのこの姿勢は、亡くなった夫である父の、そして弟、姉の死を無駄にさせまいと、

強く逞しくそして常に笑顔で立ち向かって生きることを教えた

母親の我が子に対する教育によるものだと思い、

この姿勢を少しでも心の糧にしたいと思いました。

・中沢さんが描いた画は、実際はもっと悲惨なものだった。

それを描き切れなかった思いを私たちは引き継いでいかなければならない。

・あまりに多くの感情が湧いてきて簡単に戦争はいけないなどと言えなくなった。

当事者の言葉は、それだけで説得力があると思った。

プーチンやイスラエルの戦争をしている人達に是非観てもらいたいと思う。

この映画を見てしまった私は、戦争を止めるためにできることを実践する

義務、責任があると思う。感想文にある選択肢ABCすべてが実現するよう動いていきたい。

・生きる力が伝わってきた。別れの辛さを一生抱いて生きてきたお母さんは、

残った子どもたちに明るく生きることを伝え続けることで生き抜いた。

戦争は絶対いけないと強く思う。日本人全体で「戦争」を共有できるよう

一人でもみんなで観ていく機会を【私が】作りたいと思う。

 

そうです。子どもも大人も、この映画から、「自分が今の戦争もこれからの戦争も

一切なくすために積極的に立ちあがりたい」との決意を受け取ったのです。

 

私もそうです。今もこれからも、戦争が絶対にしてはいけないものならば、

この映画を為政者筆頭に日本中世界中の人から見てもらえるように尽力したい、

これから起こりそうな戦争があるならば、その芽を100%摘み取るように、

官も民も必死になって動き対話を積み重ねることだ

私自身のこのような意識の高まりから、

自分の周りで上映会を開きつつ、日本中の1772の議場で、日本中の39191の学校で、

そして、世界のリーダーが集まる国連総会での上映をめざす

とのスタンスが生まれたのです。

もう一度言います。

この映画は、「戦争を絶対に起こしてはいけない」と思い、「そのために自身が立ち上がる」勇気を

与えてくれる映画なのです。

今回の上映会は、私にとって7回目ですが、この視点に立った初めての上映会です。

以上のことは、今回の上映会のピーテックスでの案内をたどると、

膨大な感想文含め、より詳しくすべて載っていますのでごゆっくりお読みください。

 

具体的なお願いです。

・この後、引き続き最大11:30まで感想意見交流を行いますので、よろしかったら

ご参加ください。

1 アンケート用紙を、メールでお送りするのでぜひご返信ください。

2 ご近所・お知り合い・学校・議場などでぜひ上映会を開催して下さい。

   上映会用DVDを借りる手続が分からなければ、毛利に聞いてください。

   トモ・コーポレーションに上映会開催を申し入れることになります。

   一回、一日借りて上映基本料金が33000円かかります。

3 その基本料金が最大ゼロになるよう、クラウドファンディング

  を開始しています。レディフォーで探して見て下さい。こちらも広めて下さい。

4 「はだしのゲンが見たヒロシマ」の国連総会上映をもめざす15人の仲間たち

  同名のMLに登録し、お仲間になって下さい。入会に伴う義務はなにもありません。

  大きな励ましになります。

本日は、ご参加いただき誠にありがとうございました。

 

 

 


戦争体験無き時代の怖さを「はだしのゲン…」で乗り越えたい

2023-08-10 18:53:46 | 日記

戦争体験無き時代の怖さを「はだしのゲン…」で乗り越えたい   2023年10月12日修正版

戦争体験無き時代、中沢啓治の遺言=ドキュメンタリー映画「はだしのゲンが見たヒロシマ」(77分)を

日本中世界中の人に観てもらいたい

はだしのゲンが見た【戦争と原爆の本当の姿】を広める13名の仲間たち  代表 毛利正道

  

 「仲間になる」とご連絡いただいた方について、上記と同名のメーリングリストにメアドを登録させていただき、

  情報交換の場として活用させていただきます。

       まずは、お名前・居住自治体(国籍)・生まれた年・メールアドレ スを、

                          私のメアド mouri-m@joy.ocn.ne.jp  にご連絡ください。

 

この映画についての情報窓口

予告編・公式ホームページ 

『はだしのゲンが見たヒロシマ』感想 「第3回新藤兼人平和映画祭」シンポジウム 加藤登紀子さん他

「はだしのゲン」作者 中沢啓治さんの思いを受け継ぐ …

「はだしのゲン」なぜ削除? 背景に迫る - NHK クローズアップ ...

[こころの時代]『はだしのゲン』に託した思い | 中国語翻訳者 坂東弘美 | NHK

                 https://www.youtube.com/watch?v=-qAfpYa8WMQ

 

今、戦争体験無き世代9割の怖さ

戦争体験が少しでもある80歳以上人口は1200万人。これは、新たな戦争をくい止め得る現時点での15歳以上人口1.1億人の11%にあたります。国民の9割が、戦争体験を持たない時代になったのです。これは、1945年以降78年間に戦争がなかったという点では

とってもありがたかったことですが、これから起こるかもしれない戦争を止める力として見た時には、その大切な一部が欠けているともとれるのではないでしょうか。

安倍・菅・岸田首相を始め、戦争体験無き世代に属する政治家の姿勢に不安を感ずる国民が少なくないように。

 

反戦運動=戦争体験ではなかった

それでは戦争体験とは何でしょうか。終戦4年目にして生まれ、ベトナム反戦以来反戦運動を謂わばライフワークとし、被爆地も沖縄も日本軍加害の地も度々訪ねつつ今年74歳になる私にも戦争体験がありませんでした。

中沢啓治さんが原爆の影響もあって73歳で亡くなったのが2012年。その前年に公開された証言ドキュメンタリー映画「はだしのゲンが見たヒロシマ」、今となっては遺言となったこの映画を、今年3月に観た時にそのことを強烈に感じたのです。

「お母ちゃ~ん、熱いよ~熱いよ~」と炎に包まれる弟を救えないまま見殺しにしてしまう母。私が、「人間が引き裂かれる」と感じたあの生き地獄」の場面です。

進君のように最愛の母に助けを求めても見殺しにされつつ焼き殺され、

最愛の子を助けたくても見殺しにするしかなく、遺骨に向かって慟哭するしかなかった母。

この2人の人間としての絆を引きちぎるものがそこにありました。

これが戦争なんだと思いました。初めて戦争を体感した気持ちになりました。

実は、見る気になれば、このような場面は、どこにでもあるのです。

核兵器の核兵器としての使用こそ広島・長崎以降78年間起こさせなかったにしても、破壊力がある爆弾なら今もウクライナやミャンマー・アフリカなど世界中でこのような生き地獄を造り出しているのです。

今後、米中戦争が起これば、日本でも、ミサイルの撃ち合いになり、沖縄とともに、ここ長野県松本の自衛隊基地めがけてミサイルが飛んでくれば、その周りの住宅街や小学校・大型店などでも同じ光景が繰り広げられるのです。

いや、もっとその気で見れば、このような「人間を引き裂く生き地獄」が、もっと無数に生じているのではないでしょうか。

 

体験して戦争を見る目が変わった

この生き地獄を「体験」した私は、戦争の見方が変わりました。この映画を観るまでは、

そうは言ってもヒトラーを止めるための戦争は必要だったのかもしれないな、

そうは言っても相手国から侵略を受けた時には防戦しなければならないかな、

などと、非戦論を最後まで貫けなかった自分がいたように思います。

でも、変わったのです。それでも戦争は絶対にしてはいけないのです。絶対にとは、どんな理由があろうとも、です。戦争の火種になりそうなことが少しでも出てきたら、為政者は、存在を賭けて相手と戦争をせずに解決するように交渉しなければならないのです。

中沢さんが映画の中で言うように、

「2度と絶対に通させないぞ、人間を引き裂く戦争・核兵器への道」なのです。

米中戦争の恐れがあるというのであれば、中国にもアメリカにも、4度でも5度でも

行って、成算がなくとも行って交渉すべきなのです。しかも、アジアには、ASEANが運転手になってインドから中国・アメリカまで全域18か国が毎年平和のための交渉をし毎回成果文書を公表してもいる東アジア首脳会議が息づいているという好条件があります。

国民も、必死になって、戦争の火種を消すべく、為政者に戦争を回避させる、為政者がとぼけているなら、その首を変えさせるように戦うべきなのです。

 

本物の戦争を体験せずに済むように、この映画で戦争体験をしてほしい

この今年3月の私の体験は、特殊、私の個人的なものです。決して、同じように感じて欲しいとは言いません。しかし、今、戦争体験者が僅かになるなかで、「新しい戦前」が迫っているとも言われる時代。8歳の子が10年後には自衛隊員になって本物の戦争を体験「できる」時代。だからこそ、子どもも含む国民の圧倒的多数が「戦争体験」に最接近し、そのうえで戦争について判断していくことが、本来なすべきでない本物の戦争を体験せずに済むために必要だということは少なくとも言えるのではないでしょうか。だからこそ、日本中で、いや、世界中でこの映画を観て欲しいと強烈に思ったのです。

今回、映画を見た子どもたちは、映画が始める前にはあれほど飛び回っていたのに、映画とその後の30分の交流に亘り、身動き一つせず真剣に見入り聞き入り、感想文もしっかりってくれました。学校でも上映してもらいましょう。地域でも、親子・孫子3代連れ添って観ましょう。一日何回上映しても100名以内なら上映料3万円で済みます。

オンラインでの上映会も開催を検討していきましょう。

地方議会の議場で、自治体、企業でも、国会議事堂で全国会議員にも見てもらいましょう。むろん、国連本部でも。「世界中で見て欲しい」と映画を見た人たちがアンケートで異口同音に言っていたように。そして、そのために、あなたも一緒に取り組みませんか。

 

私だけでなかった、親子連れからのたくさんの励まし

以下は、親子連れ約25名を含む65名参加の8月6‐7日の上映会でその親や子どもらからいただいた珠玉のアンケートの抜粋です。5月3日に観た50人から、「全ての子ども、全ての高齢者、世界中の人から見て欲しい」との熱烈なアンコールに応えての上映会。

これほど多くの親子連れから見てもらえてありがたかった。

 

今回、この映画を観た7歳の子どもが、

「おとうとが、『おかあちゃん、いたいよ、

おかあちゃん、あついよ』と言っているのがかわいそうだった」と書いたように、

まさに、「人間を引き裂く戦争」がそこにありました。

29歳のお母さんは、「もし我が娘が進君のような姿で目の前にいたらと考えると、

とても辛すぎて、想像の出来ない程の悲しみだと思います。・・・実際に起きたことだと思うと、悲しく2度と起こしてはいけないと強く思いました」と書きました。

別のお母さんも、「進君と同じ4歳の息子がいます。今回のエピソードを知って、残酷さが胸に突き刺さりました。多くの悲劇を生む戦争、原爆は絶対にあってはいけない。自分事として思いが強くなりました」と書きました。

「悲しかった。せんそうわ、ぜったい、せったい、ぜったい、やったらだめっておもった」男の子。大きな字で、「今日映画を見て戦争がきょうふ感をもたらすとても悪いものなんだと思いました。もう2度と戦争をしないように変えていきたいです」と、「決意表明」までした小学生もいました。

 

44歳のお父さんは、「大切なのは、被爆体験を、死を、戦争によるあらゆる傷を単にかわいそうだと言って終わらせるだけでなく、痛みの共感と、それを繰り返させないようにするためには何が必要なのかを考え、行動することだと思います」と書きました。映画を見たお母さんも、「岸田さんには先頭きって引っ張っていってほしい。しないのなら、首相の座から降りて欲しい。」と強烈でした。

 

そうです。このような光景を直視した以上、そして、このような生き地獄がどこにでも誰にでも起こりうると分かった以上、もはや戦争は、2度と絶対に起こしてはならないというある種の「決意」が湧き上がっていました。もう一度言います。この映画は、観る者が、「戦争は絶対にしてはいけない」と心底思う力を持っています。

そうすれば、「世界中、2度と絶対に通させないぞ、人間を引き裂く戦争・核兵器の道」

と決意する力を持っています。

 

 

 


8月19日まで、「青い地球を育む会」提案「子どもたちの健やかな明日を願う政策実現要請書(案)」についてのパブリックコメント募集します

2023-07-19 16:54:30 | 日記

8月19日まで、「青い地球を育む会」提案についてのパブリックコメント募集します

2023年7月20日「子どもたちの健やかな明日を願う政策実現要請書(案)」 

青い地球を育む会    パブコメ応募先:mouri-m@joy.ocn.ne.jp 

          〒394-0005 岡谷市山下町1-21-24-101  090-4096-7065(毛利)

会の趣旨 子どもたちのため、環境危機(地球温暖化と地球環境汚染による二重の危機)を乗り越え、ほたる舞いメダカ泳ぐ青い地球を取り戻すために市民・生活者としてできることに取り組んでいく、2021年4月に発足し、ほぼ毎月集まりをもっている、主に諏訪地域の老若男女15名による会

これまでの見学先  伊那食品工業(寒天パパ)・諏訪南リサイクルセンター・諏訪湖周クリーンセンター・

北澤農場(茅野市)・なないろ畑(辰野町)・光商会(木曽町)・富士見まちづくりラボ協働農園プロジェクト

代表 毛利正道(岡谷市) 共同代表 黒澤玲子(下諏訪町)・宮坂平馬(諏訪市)・北澤久恵(茅野市)

 

   諏訪広域連合始め、各行政・団体などへの「要請書(案)」の ポイント●

A 未来を生きる子どもたちのいのちと健康、その基盤となる環境を守り育てるため、

        諏訪地域6市町村が一体になって、2030年までに次の諸点を実現しませんか

1 無償・有機・主として地産地消の学校給食を、諏訪地域の全ての小中学校で実施すること

2 学校給食の主たる食材を地域内生産者(農業者・消費者・学校・事業所)が作る有機食材

      で賄い、そのための堆肥を分配することも含む諏訪地域学校給食食材集配機構を設けること

3 農水省構想「オーガニックビレッジ」に、「学校給食での利用」のために「諏訪地域6市町

      村協議会」として申請して取り組む

 

B 日々の暮らしの面から環境危機(地球温暖化と地球環境汚染による二重の危機)を克服するため、

     諏訪地域として、遅くとも2050年までに次の諸点を実現しませんか

◆夢かもしれませんがあきらめたくないのです… どこでもホタル舞いメダカ泳ぎ、諏訪湖で泳ぎ近所で遊ぶ子どもらの笑い声が聞こえ  る地域であること

1 農産物がひとの生存を支える社会基盤(インフラ)であることを踏まえ、諏訪地域の住民に必要な農産物を、基本的に諏訪地域の住  民によって化学農薬・化学肥料に頼らない農法で生産・自給する体制を確立すること

2 世界の食料品の3分の一が「食品ロス」になって廃棄されている一方で、そこから全地

球温暖化ガスの8.2%が発生している現状を踏まえ、これが廃棄されることなく、野菜食

化、途上国食料への構造的移転、堆肥化など有効活用がなされる体制を確立すること

3 プラスチックの有害性(マイクロプラスチックの人体内侵入、燃焼による温暖化ガスや有害物質排出、風化による拡散、有害物質の運び屋役など)に鑑み、諏訪地域の家庭・事業所・来訪者から環境に排出する非分解性プラスチックを0に近づけること

4 生ごみ・プラごみに限らず、ゴミ・廃棄物を出さない、古来からの循環型・環境保全型・地産地消型社会の実現を目指すこと

5 各自治体で用いている「燃やすごみ」袋の名称を、「燃やすしか行き場がない、かわいそうなごみを入れる袋」(略称例「燃やすしかないごみ」)に変更すること    以 上。

 

「子どもたちの健やかな明日を願う政策実現要請書(案)」全文

A 未来を生きる子どもたちのいのちと健康、その基盤となる環境を守り育てるため、

        諏訪地域6市町村が一体になって、2030年までに次の諸点を実現しませんか

1 無償・有機・主として地産地消の学校給食を、諏訪地域の全ての小中学校で実施すること

「子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、何より も「食」が重要である(食育基本法前文)」

a 無償であること

⓵ 憲法26条「義務教育はこれを無償とする」からみれば当然のこと

   学校給食法11条「学校給食費は保護者の負担とする」とあることは、学校が食材費を全額補助

することを否定しない」との国会答弁により、本要請実施の妨げにならないことは確定している。

⓶ 義務教育完全無償給食が、全国260、県内16自治体で実現 (青森市・市川市・都内8区でも)。

⓷ 一人年間5-6万円の給食費(3人いれば20万円)は、保護者や子どもらにとって大きな負担。

⓸ 無償化まず実現で、「行政が責任を持つべき給食」との自覚が高まり、有機化への誘因にもなる。

⓹ 国・長野県においても、少子化対策の趣旨も含め、一概に否定的ではなくなってきている。

b 有機食材であること

⓵ 「安全性が確保され安心して消費できることが健全な食生活の基礎であること(食育基本法8条)」であるにも拘わらず、EUで予防原則に基づき使用禁止となっているネオニコチノイド系殺虫剤など子どもらへの安全性未確認農薬が多く使用されている実態(全国的には、グリホサート含有輸入小麦による学校給食パン問題も未解決)。

⓶ 千葉県2、福島・東京・石川・愛媛・高知・長野県各1の学校、韓国の55%、ソウルの全学校で実施されている。

⓷ 2023年6月に、政権党も含む超党派38名の国会議員による「オーガニック給食を全国に実現する議員連盟」が発足し、有機食材採用推進法制化などを提案している。

⓸ 有力な女性団体である新日本婦人の会では、給食の無償化・地場産化・有機食材化を求めており、埼玉県内でも「安全な地元農産物の活用と学校給食の無償化をめざす埼玉連絡会」新座市の「学校給食無償化とオーガニック給食をめざす会」など、無償化・有機化・地産地消化を一体として求める運動が行われている。

c 主として地産地消であること

⓵ 有機食材需要を賄うため、農業者・消費者・事業所を募集し生産・規模拡張や家庭農園等への支援などもする。

⓶ 各学校単位で、農地を確保し、農業者と手を組み、全校児童生徒が9年間継続して有機農産物生産に携われる体制を確立する。このことにより、農産物を給食に生かすとともに、将来、有機農に自然に携われる世代を生み出していく。このようなことは、高齢であっても農業生産者が元気でいる現代しか出来なくなる。

⓷ 有機農業に不可欠な堆肥は、諏訪地域の家庭・学校・事業所から排出される生ごみから事業者との提携により堆肥化することにより賄う。

⓸ 食料の域内運搬により温暖化ガスの排出抑制にも貢献できる。

 

2 学校給食の主たる食材を地域内生産者(農業者・消費者・学校・事業所)が作る有機食材

で賄い、そのための堆肥を分配することも含む諏訪地域学校給食食材集配機構を設けること

 

諏訪地域は、湖周3市町と八ヶ岳3市町村とでは農生産の比重が異なること、他方で、諏訪全域か

らの廃棄物が諏訪湖に集中する構造であること、これまで諏訪広域連合として各種取り組みを連携

して行ってきている作風があることを踏まえ、6市町村で学校給食の有機化・地産地消化を実現す

るためには、このような統一した機構が必要と思われる。

 

3 農水省構想「オーガニックビレッジ」に、「学校給食での利用」のために「諏訪地域6市町

村協議会」として申請して取り組む

 

⓵ 既に政府方針に採用されている農水省2021年5月「みどりの食料システム戦略」は、「化学

農薬の50%低減」「化学肥料の30%削減」「有機農業面積を25%(100万ha)に拡大」を政策

の柱として掲げている。この「戦略」は、地球温暖化ガス排出量を50年までに実質ゼロにするとい

う国策目標を農水分野で達成するため、化石燃料を使わずに有機農業で食料を生産した場合はCO2

排出量が大幅に減少することを踏まえて打ち出されたものである。戦後、1950年頃から猛烈に上

昇していた化学肥料・化学農薬の使用は、気候温暖化危機対策の面からも大きな転換を強いられるこ

とになった。

⓶ その「戦略」の一環として農水省によって採用された構想である「オーガニックビレッジとは、有機農業の生産から消費まで一貫農業者のみならず事業者や地域内外の住民を巻き込んだ地域ぐるみの取組を進める市町村のことをいい、農林水産省としては、このような先進的なモデル地区を順次創出し、横展開を図っていく考え」「令和3年度補正予算からみどりの食料システム戦略推進交付金において支援を開始し、2025年までに100市町村で創出する」と述べられている(農水省HPより)。

⓷ 2022年10月現在、県内の辰野町・松川町、隣県の北杜市など全国54自治体で取り組んでおり「有機農業実施計画」の検討・試行、「オーガニックビレッジ宣言」と進むと構想されている。「学校給食での利用」も例示されている。1協議会あたり1800万円の交付金制度もある。

⓸ この制度は、「諏訪地域6市町村、民間、各種団体を含む協議会」が1実施主体になることもできる制度である。実現すれば、辰野町・諏訪地域・北杜市を結ぶ大規模「オーガニックビレッジ」地帯となり、相互の連携や発展も視野に入れることができる。

 

 

B 日々の暮らしの面から環境危機(地球温暖化と地球環境汚染による二重の危機)を克服するため、

     諏訪地域として、遅くとも2050年までに次の諸点を実現しませんか

  参考 長野県2017年実績値から見た2050年目標比率(長野県ゼロカーボン戦略)

    CO2=重量を89%減らす  再生エネ量を2.4倍にする  消費エネ量を73%減らす

 

◆夢かもしれませんがあきらめたくないのです どこでもホタル舞いメダカ泳ぎ、諏訪湖で泳ぎ近所で遊ぶ子どもらの笑い声が聞こえる地域であること

1 農産物がひとの生存を支える社会基盤(インフラ)であることを踏まえ、諏訪地域の住民に必要な農産物を、基本的に諏訪地域の住民によって化学農薬・化学肥料に頼らない農法で生産・自給する体制を確立すること

  ⓵ 日本は、高温多湿・高齢化・担い手不足などにより、世界第3位の農薬(殺虫剤)使用量(単位面積当たり)を「誇って」いるが、うち出荷量年間430トンを占めるネオニコチノイド系農薬については、2018年にEUにおいて子どもらへの有害可能性を否定できないとして3成分の屋外全面使用禁止となっていること、輸入小麦を使用したすべてのパンから発がん性・環境ホルモン作用リスクがあると言われているグリホサート(除草剤)が検出されたことを重く受け止めるべきである。

  ⓶ 有機農法については、収量が減少するとの不安もあるが、有機米100%学校給食を実現している千葉県いすみ市や、徳島県小松島市を中核とする生協・農協連携の有機米など、有機米を多収量生産するに至っている地域に学ぶ時代に入りつつある。

  ⓷ 諏訪地域においてもどんどん増えている休耕地や耕作放棄地を有効活用することは急務である(長野県では、10年間に農家の3分の一が消滅し、耕作放棄地が全国第3位の高率になっており、食料自給率は53%で全国19位)。

⓸  肥料・種も含めた日本の食料自給率が実質1割前後にまで落ち込んでいて近い将来に著しい食料不足になる危険が高いなか、行政・農業者・消費者たる住民・農業以外の事業者や協同組合などの各種団体も「垣根をなくして」(鈴木宣弘東大大学院教授)共に手を携えて、おいしく安全安心な食料を地域で生産・消費していく視点を、2050年カーボンニュートラル実現目標のなかに生かしていく。

そのためにも、まず、現在の農業担い手がこの方向に進めるよう行政・住民としても援助すべきは当然であり、生産者価格保障制度の確立はもちろん、希望者を身分保障が確立した公務員にすることも一案であろう。

  ⓹ 農地法改正により、2023年4月から新たに農地を取得する際に必要とされていた耕作面積(50a)の要件が撤廃されたため、今後は、非農業者が農業に挑戦しやすくなったと評されている。この点も有効に活用した施策が求められる。

⓺ ウクライナに旧ソ連時代から定着している「ダーチャ制」(希望する全ての家庭に、自家用耕作地を長期間貸与)があることによって国民の食料が確保出来ていることを参考にした制度も検討する(そのダーチャ制が定着しているロシアでは、国内3400万世帯のうちの8割が平均6aの家庭菜園を持ち、主食のジャガイモはなんと国内生産量の92%をここで生産しているとのこと)。

⓻ 有機栽培のための肥料としては、地域から排出される生ごみ堆肥のほか、寒天海藻・味噌・おから・ジュース搾りかす・竹チップなど多種多様な残渣から肥料を生産して、農業生産に資する。

⓼ より具体的には

・20年前頃に比べ停滞気味となってはいるものの希望者が増えつつある、市民農園・家庭菜園に関わる農業者・消費者が飛躍的に拡大するよう、行政として積極的に推進する。

日本の大人1億人が100㎡(1a)ずつ耕作すると、現在の農地総面積400万haの4分の1にもなる。その際、区画毎に借り受けて自主的に栽培する「区画型」だけでなく、農園主の指導の下に共同で作業を行う、初心者が参加しやすい「協働型」についても、開設指導の対象とする。岡谷市で行っている、年間を通じて初心者が農耕を学べる研修農園(サポートファーム事業)も広めていく価値がある。

・街なかに目立つ無住地を近隣住民が耕作できる制度(宅地の農地並み課税等)を創設する。

・小中学校給食に限らず全ての公的・半公的食事提供施設(保育園・病院・介護施設・事業所)で有機食化を実施する。

・農業以外の多種多様な事業所でも事業用地・借用地を活用して、従業員組合などの手で農産物生産に取り組む。

・人口密集都会地における農産物自給率の低さを踏まえるとき、諏訪地域の自給率が100%を超過するように目標を上方に引き上げることも必要であろう。

 

2 世界の食料品の3分の一が「食品ロス」になって廃棄されている一方で、

そこから全地球温暖化ガスの8.2%が発生している現状を踏まえ、これが廃棄されることなく、野菜食

化、途上国食料への構造的移転、堆肥化など有効活用がなされる体制を確立すること

⓵ 全地球温暖化ガスに占める割合が、ロスとなっている食品の製造・運搬・調理・廃棄の全過程で8.2%を占めており、これは、自動車関連で排出されている温暖化ガスの割合10%に匹敵するほど大量なものであることに着目し、食品ロスの削減に真剣に取り組む必要がある。日本国民一人当たり毎日ご飯茶わん1杯分捨てている。

⓶ 日本はごみ総量に占める焼却炉での焼却率が約80%であって世界でも飛びぬけて高い。その焼却炉で焼却するごみの主要部分を占めるのが家庭から出る可燃ごみであるが、「生ごみ」がその家庭可燃ごみの約40%を占めている。ところが、「生ごみ」は重量の約80%が水分であるため、焼却炉で燃やすために大量のエネルギーが必要となり、温暖化ガスが一層発生する。

(以上、第3で指摘している内容は、「食べものが足りない」井出留美著に詳しい)

⓷ 現在は岡谷市で完全実施している委託業者による家庭からの生ごみ回収と本格発酵による堆肥化並びに農産物生産者たる住民への供給体制(岡谷市ではこの最後の点は未実施)を、一部で実施している自治体(下諏訪町・諏訪市・富士見町)・事業所・学校からの全回収にまで拡大し、諏訪地域全域で実施する。

 

3 プラスチックの有害性(マイクロプラスチックの人体内侵入、燃焼による温暖化ガスや有害物質排出、風化による拡散、有害物質の運び屋役など)に鑑み、諏訪地域の家庭・事業所・来訪者から環境に排出する非分解性プラスチックを0に近づけること

参考値     

・日本全土  2019年一人当たりゴミ排出量350kg 世界第4位  

・湖周3市町2019年一人当たり総ごみ排出量300㎏  

⓵ 日本人は、産業用も含めプラごみを一人当たり毎年45リットル袋60個分を排出し、一生では5000個排出している計算になる(2019年に於ける年間廃プラ量850万tを踏まえた、当会会員による推計)。

⓶ 日本で多用されている大型ごみ焼却炉からは多くの温暖化ガス並びに無害とは言いきれない有害物質が連日屋外に排気・水分として排出されている(環境基準はクリアしているものの諏訪湖周クリーンセンターからダイオキシンも排出されている)。焼却せずに埋め立てている最終処分場からも、ビスフェノールA(胎児への影響が心配な環境ホルモン)などが外部に滲出して河川に流入している可能性もある。特に、諏訪地域の場合は、各種廃棄物が諏訪湖に溜まっていく可能性がある。

農薬を含む環境への排出廃棄物が世界のなかでも多い日本で、子どもらの発達障害や高齢者の癌を含む生活習慣病の発生に影響を及ぼしている可能性を否定できない。

  ⓷ 各家庭から排出されるプラ類を大きく減少させるためにできることは

  •  各事業者が、プラ類を用いる製品・商品を極力製造・販売しないよう、政策誘導する。
  •  消費者としては、極力、プラ類が使われている商品を買ったり家庭に持ちんだりせず、プラ類を使わない方法での食品購入(ガラス製容器・量り売りなど)を推進する。
  •  各家庭から排出されるプラごみは、①大型のものの他に、②「プラごみ袋」に入れて

分別回収されるものと⓷「燃やす袋」に入れて収集されているものとがあるが、プラごみを少なくするには、この3者いずれも大きく減量させていく必要がある。ところが、湖周3市町の燃やすゴミ一人当たり年間排出量は、2013年から2020年迄の7年間に248㎏から246㎏に1%↓のみであり、殆ど減っていない (岡谷市・諏訪市における2回の有料化によるごみ減少分は、一時的なものであって将来の減少幅を推計するための資料には適さないため、比較年度に、その減少した年度を含ませないように設定した)。

そのため、今後、プラごみを大きく減少させるためには、消費者から自身が排出しているごみの量の多さを自覚してもらうことから始める必要があるのではないか。その一策として、行政も関わって、「計ってみよう、うちのゴミびっくり市」を定期的に開催し、例えば、1週間分の②③を消費者から会場に持参してもらい、その52倍(1年間分)がどれだけの分量になるか可視化し自覚してもらうところから始めてはいかがか。

  •  消費者が、プラごみをなるべく②に入れて分別回収に委ねるように誘導するため、⓷のゴミ袋の名称を、「燃やすしか行き場がない、かわいそうなごみを入れる袋」(略称例「燃やすしかないごみ袋」)に変更する。
  • 行政としては、農用マルチを含むプラ製品製造事業者に製品回収義務を課したり、分別されたプラごみが回収事業者によって有効活用されているのか監視する必要もある。

 

4 生ごみ・プラごみに限らず、ゴミ・廃棄物を出さない、古来からの循環型・環境保全型・地産地消型社会の実現を目指すこと

 

  ⓵ 半分以上は買ってから1年以内に捨てられているファストファッションを始め51万tの衣類が再利用されることなく廃棄されている、燃えにくい大量の紙おむつゴミを無理して焼却している、大量の使用済み化学農薬・化学肥料が自然界に流出しているなどいずれもCO2やメタンなど地球温暖化ガス発生源である。

  ⓶ 日本は世界の半数以上1,100を超える焼却炉があるが(「図解でわかる14歳から知るごみゼロ社会」)、CO2や有害物質排出、燃焼費用増大、老朽化により一基300億円もかかることなど問題が多く、且つ、焼却できない廃棄物を受け入れている全国1620の最終処分場があと18年で満杯になる(上記「図解でわかる・・・」)など問題が山積している。

  ⓷ リサイクル率が生ゴミ95%・一般ゴミ60%の韓国、家庭ごみ50%以上回収を義務付けているEU、そしてし尿を含む100万人リサイクル社会であった江戸などに学び、循環型廃棄物ゼロ社会に大きく踏み出すことが重要である。

 

C 以上のABを包摂する総合的施策を、自治体、農業者・住民・農協生協等の協同組合・農業以外の事業所などからなる循環型地域推進機構を軸に実施すること。