「桜を見る会」を追求する法律家の会は、自民党総裁選挙が開始された本日9月17日、その4候補者と、近く行われる総選挙で政権交代によって新たに政権を担うこともありうる各政党党首ら合計11名に、下記、公開質問状を、FAXと書留郵便の方法にて送付しました。
自民党総裁選候補者及び各党代表への
「桜を見る会・前夜祭」に関する公開質問状
2021年9月17日
自民党総裁選候補者
岸 田 文 雄 殿
高 市 早 苗 殿
河 野 太 郎 殿
野 田 聖 子 殿
立憲民主党代表
枝 野 幸 男 殿
公明党代表
山 口 那津男 殿
日本維新の会代表
松 井 一 郎 殿
日本共産党委員長
志 位 和 夫 殿
社会民主党党首
福 島 みずほ 殿
国民民主党代表
玉 木 雄一郎 殿
れいわ新選組代表
山 本 太 郎 殿
「桜を見る会」を追及する法律家の会
事務局長 小 野 寺 義 象
安倍政権では、森友・加計学園問題や「桜を見る会」問題にみられる政治の私物化が国民的な批判を受け、真相究明と責任追及が求められましたが、菅政権は、これらの課題に全く向き合うことなく、退陣することになりました。
このような中で、本日、自民党総裁選挙が告示され、遅くとも11月には総選挙が行われると言われています。
私たち「桜を見る会」を追及する法律家の会(以下「法律家の会」)は、昨年2月13日結成以来、「桜を見る会」の私物化問題と「前夜祭」の政治資金問題を追及してきました。私たちが取り組んだ「前夜祭」に関する刑事告発では、本年7月、東京検察審査会が、被疑者安倍晋三らに対する不起訴を不当とする議決(別紙参照)を行いました。
「桜を見る会・前夜祭」問題は、現在も未解決の問題であり、国民は政治に対する強い不信感をいだくとともに、疑惑の真相究明と責任追及を強く求めています。
このような問題意識から、自民党総裁選候補者と各党党首の方々に、下記の公開質問を行わせていただきますので、9月24日(金)正午までに上記回答先(弁護士泉澤章宛て)にFAXにてご回答頂きたくお願い致します。短い回答期限で恐縮ですが、宜しくお願い致します。
また、回答内容は、回答の有無も含め、マスコミ等への公開を予定しております。
記
第1 「桜を見る会」について
総理主催の「桜を見る会」に、約800名の安倍晋三後援会員が招待され、また、深刻な消費者被害を引き起こしたジャパンライフ及び48(よつば)ホールディングスの経営者並びに反社会的勢力の人物が招待されたと報じられました。安倍内閣は、招待者名簿を破棄して実態を明らかにせず、菅内閣も、「桜を見る会」問題は決着済みとして、真相究明や責任追及を行いませんでした。
第1問 検察審査会は、「桜を見る会」について、「税金を使用した公的な行事であるにも かかわらず、本来招待されるべき資格のない後援会の人達が多数参加しているのは事実であって、今後は、候補者の選定に当たっては、国民からの疑念が持たれないように、選定基準に則って厳格かつ透明性の高いものにしてもらいたい。」と指摘しています。
この検察審査会の指摘に対する貴殿のお考えをお示し下さい。
第2問 貴殿が首相になった場合ないしは貴党が政権与党となった場合、「桜を見る会」問題についてどのような対応をするか、ご回答下さい。
何らかの対応をとる場合、どのような体制でどのような真相究明・責任追及の取組みを行うのか、具体的にご説明下さい。
第2 「前夜祭」について
安倍晋三後援会主催の「前夜祭」では、参加した選挙区内の後援会員に対して寄附(飲食代不足分の補填)がなされたのではないか、その補填金の原資は何かが問題となっており、安倍被疑者は補填は秘書が行ったことで自分は知らなかったと弁明しています。
第1問 検察審査会は、安倍被疑者の不起訴不当議決の中で、「総理大臣であった者が、秘書がやったことだと言って関知しない姿勢は国民感情として納得できない。」と指摘しています。
この検察審査会の指摘に対する貴殿のお考えをお示し下さい。
第2問 検察審査会は、安倍被疑者の不起訴不当議決の中で、「国民の代表である自覚を持ち、清廉潔癖な政治活動を行い、疑義が生じた際には、きちんと説明責任を果たすべきである。」と指摘しています。
この検察審査会の指摘に対する貴殿のお考えをお示し下さい。
第3問 貴殿は、安倍前首相が「前夜祭」問題について説明責任を果たしているとお考えですか。
説明責任を果たしていないとお考えの場合、今後、国会及び内閣はどのような対応をとるべきだとお考えでしょうか。具体的にご説明下さい。
以上