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アスペルガーの児童について(小1)

2019年04月07日 | 教育
1 主訴

・友だちの気持ちが読めず,トラブルになることがある。

2 様子

・授業中,隣の友だちに一生懸命話しかけていた。
・あいさつゲームでは,自分から友達を誘って,「やろうよ。」と声をかけていた。
・準備運動で,思いっきり,後ろへ下がってしまった。
・生後2か月間保育器に入っていたが,両親が事情で離れてしまい,言葉をあまり
 かけてもらっていない。
・2ヶ月から,祖父母が養育となる。

3 見立て


・友だちと一緒にやりたい気持ちがとても伝わってくる。でも,適切な距離,話し方,
 話す場面など,測れないで失敗してしまうことが予想される。
・祖父母は,やはり体力的な面と,本児の衝動性やこだわりなどで,愛着形成に苦労
 したことが予想される。

4 方策

・自閉症では,特性上,社会性が身に付きにくい。大人になっても社会的に適切な
 行動の仕方をうまく身に付けていない人もいる。トラブルが起きたときには,社
 会性を身に付けるチャンスと考えて,落ち着いてから,どうしてそうしたのかを
 聞き,(自分なりの理由がある)それが周りの人にとって良くないことになって
 しまったこと,そのときの正しい行動の仕方など,教えてほしい。

・口で説明するだけでなく,やって見せて,やらせてみせて,できれば,もしくは
 やろうとすれば「ほめる」という形で,行動の仕方を一つ一つ学ばせて,積み上
 げていけるとよい。

・自閉症では,情報の整理(選択注視)が苦手である。先生の指示とともに,様々
 な音が耳に飛び込んできて,頭のなかが交通渋滞となり,生理がつかない状態と
 なりやすい。全体の指示の後,分からないでいるようなら,個別の指示が必要と
 思われる。座席も前の方が好ましい。

・両親がすぐに離れてしまい,愛着の形成が不足していることが考えられる。甘え
 させてあげる部分も必要である。さする,ギュッとする,揺らすなど,感覚統合
 のかかわりもほしい。
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