プチ早期退職者の資産運用+αブログ

ドル円等のトレンド分析(2023年12月30日)

 毎週土曜日に為替トレンド確認のために個人的に行っているトレンド分析の12月30日分(12月4日~12月29日)。


分析結果と各ペア動きのまとめ

 トレンド分析のサマリ部分(見方の説明は2020年2月3日の記事参照)。


 各通貨ペアの日足チャート

 出所:セントラル短資FX|為替チャート一覧


 ドル円はきれいな下げトレンドで、上値切り下げの中12月28日には一時140.246円まで下げ、年末は141.039円で終えた(12月高値は12月1日の148.344円)。

 12月7日には日銀の正副総裁発言でマイナス金利解除観測が再燃し、147円台から一時142.5円割れまで円高が進んだ。しかし、12月8日の雇用統計は広く力強さ示したものとなり、早期利下げ期待が後退し、週明けの12月11日には146.5円台まで戻した。

 その後FOMCを控えて再度下げて行き、12月14日のFOMCでの3会合連続で金利据え置きと、パウエル議長が記者会見で利下げは視野に入り始めていると述べたことから一時141円割れとなった。12月15日には10年債金利も一時4%割れとなった(10月20日頃は5%に達し、年末は3.8%台になっている)。

 その後、FOMC副議長のNY連銀総裁等が利下げ議論を否定したり、日銀が12月19日に金融政策の維持を決めたことから145円手前まで戻した。しかし、その後は反落し、12月27日は10年債金利が急低下して3.8%割れとなり、12月28日に140.246円まで下げ、金利の反発に合わせて141.039円に戻して終えた。


 ユーロドルは、12月8日に$1.0723まで下げたものの上昇トレンドは継続し、12月28日に$1.11394の高値を付け、年末は$1.10379で終えた。

 ECBに関しても来年の利下げ期待が強かったため11月末から下げ続け、$1.08割れでもみ合っ後、小反発の動きとなっていた。そして、12月14日のECB定例理事会で2会合連続で4%を維持し、ラガルド総裁が記者会見で利下げ議論せずと述べたため上げが加速した。その後は下値切り上げの動きで、12月28日に$1.11394を付け、年末は$1.10379に小反落して終えた。


 ユーロ円は、ドル安とユーロ安が重なったため、12月7日には153.135円の安値を付けたが、その後はドルとユーロの綱引きで値幅の大きなもみ合いを続け年末は155.692円で終えた。


各国の動きとニュース

米国関連

12月8日 雇用統計

12月14日 FOMCとパウエル議長記者会見


EU関連

12月14日 ECB定例理事会とラガルド総裁記者会見


日本関連

12月7日 日銀の正副総裁発言

12月19日 金融政策決定会合と記者会見


 ドル円の動きに関して米10年債金利に言及したので、今年の米10年債金利の日足チャートを載せておく。


 出所:SBI証券|マーケット | 指数・為替・金利 |米国債10年

 今年は年初には円高見通しばかりだったが、11月には昨年10月の151.942円とほぼ同じ151.907円まで円安ドル高が進んだ。それを支えたのは米金利の上昇だったが、米金利も10月下旬には5%でピークを付けて完全に下げトレンドとなっている。

 これを受けて、日銀が金融緩和解除に動かなくても、ドル円もきれいな下げトレンドになっている。年末に向けて為替専門家からの来年の予想が出ているが、このトレンドを受けて円高見通しが多い。ただ、日銀が緩和解除しても利上げは限定的で、日米金利差は大きなまま残るので円高が進んでも125~135円ぐらいまでという見方が多い。

 ドル円が高値更新していた頃、貿易赤字という構造的要因で円安が続くという見方もあったが、最近は下火だ。しかし、構造的要因は残っているし、地政学リスク等状況が変わればトレンドも変わる。専門家の予想も現時点の情報、今の延長でなされたものと考えておくべきで、信頼し過ぎない方がよいと思っている。


 ブログをお読み頂きありがとうございました。
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