「なつぞら」あまり感想書けずに終わっちゃったけど、私は概ね楽しんで見ていました。
まあ、イラッとすることも不満に思うこともあったけど~
なつ中心すぎるとか、なつが何もしないのに、いろいろうまくいきすぎるとか(アニメーターになってからとか子育てとかね)いう声はよく目にしたけど、それはそんなに強くは感じなかったというか・・
大体ヒロイン中心になるのは仕方ないし、厳しい現実はあるかもしれないけれど、優しい人たちが手を差し伸べてくれる、そんな世界を描きたかったんじゃないのかな~と思うし。
なっちゃんが優しいというより、周りの人たちが優しい世界。
子供の頃に、すごーく苦労したんだから、いいじゃないって思うし。
それに、なつの周りの人たちって、誰も誰かの犠牲になったり我慢したりしている人はいないんですよね。
茜さんだって、家で子育ては最終的には自分で選んで、のちには仕事復帰したし、富士子さんだって、いくらなつのためでも、本当に嫌なら東京へは来ない。
千遥だけが自分で自分のことを決めるのは遅くなってしまったけれど・・。
イッキュウさんだって、なつの犠牲になってるなんて全く思ってないだろうし。
一番我慢していそうな剛男さんだって、言うべき時は言って、自分の考えを通している。
「なつぞら」の戦争の描き方について、例えば剛男さんが戦地から帰ってきたとは思えない、トラウマを感じさせないとかいうのもよく目にしたけれど・・。
奥原父は満州で戦死したというから剛男さんも満州だったのか、最後は違ったのかはわかりませんが・・。剛男さんだけでなく、雪月の雪之助さんも出征してたし、年代的には菊介さんも戦争に行ってたと思いますが、戦地での苦しさとかそういうものは描かれていません。
「なつぞら」で戦争によってひどい目にあったのが描かれているのは奥原兄妹やノブさんなど、子供なんですよね。
いつだったか、泰樹さんが、「大人はこの子らに何をした」って怒っていたけれど、戦争を始めたのは大人たちで、だからその大人の戦争体験の悲惨さは描かないで(庶民派巻き込まれたんだとしても)、子供のなったちの悲惨さだけ描いたのかな~と思ってました。
Pさんが、北海道の開拓者のお話とアニメ創成期のアニメーターのお話、どちらも捨てがたく両方を入れた朝ドラにしたという話をされていましたが、脚本の大森さん、よくその2つをまとめあげたな~、いろいろと結びつけて着地させたな~と最後まで見て思いました。
でもやっぱりちょっと無理があったかも(^^;) アニメーターの話として見ると、そこはお仕事ドラマじゃなく、ホームドラマなので、少し物足りなさを感じてしまう。ちょっとどっちつかずな・・。アニメ好きとしては、もっとアニメの世界を描いてほしかったけど、それは難しかったのかな。
北海道編はよかったけど、不満としては、もっとなつと柴田家の家族とのいろいろが見たかった。バランスがね~、じいちゃんとの結びつきに比重がかかりすぎ。
父母、兄妹いるその中でどう育ってきて、どう巣立っていくか、そこもっと描いてくれたら、なつだけでなく、じいちゃんと両親と、照男、夕見子、明美との結びつきがガッツリ描けただろうに・・。
夕見子たちにとっても、剛男さんと富士子ちゃんはいい親だと思います。
子供のことを考えて、何だかんだ言っても希望を応援している。
あの時代、余裕があっても、女の子を家から出して大学へ行かせてくれるなんていう親はそんなにいない。「女に学問はいらない」とか「大学なんて出たら嫁き遅れる」と言われてた時代だもの。
直人さんファンとしては(ファンでなくてもですが・・)
不満としては、なつと剛男さんの場面があまりにも少なかったこと。
子供なっちゃんを家に連れてきた剛男さん
なっちゃんが成長してから、剛男さんとの場面はこの2つだけ。父親なのに、少なすぎる(^^;)
見たかった場面は3つあります。
(1)小なっちゃんが、剛男さんと富士子ちゃんのことを「父さん」「母さん」と呼んだ日。
これ、結構大事だと思うんだけど・・。泰樹さんを「おじいさん」と呼んだ場面はありました。
「おじさん」「おばさん」から「父さん」「母さん」へ、呼んだ時のなっちゃん、呼ばれた2人、どんな時で、どんな顔するんだろう・・って思い浮かべてしまいます。
泣くかな?(笑) そして、それが成長したなっちゃんへと繋がっていくと思うし(大人になって性格が変わったとか言われないような気がする)
(2)結婚式前夜、なつと夕見子が剛男さんに「お世話になりました」とあいさつするところ。
夕見子は言うかな? でもあの夕見子が言えば、それも大きいし。じいちゃんには挨拶したよね~、なっちゃん。
「ふつつかな娘ですが・・」は富士子ちゃんに言われちゃうし~ 花嫁の父の特別な感情表現も見せてほしかった。そこ、大きいよね。ゆみとなつが結婚前夜にあれこれ話す場面も見たかったな~
(3)2とも絡むけど、なつが剛男さんにお礼を言う場面。親子だから「ありがとう」なんて言わなくていいと富士子ちゃんは言ってたけど・・。
剛男さんが律儀に戦友との約束を果たして手紙を遺族に届け、それだけじゃなくて、そこは約束してわけじゃないのに、見ていられなくてなつを北海道に連れてきて育てたから今のなつがある。
しかも養女にするのではなく「奥原なつ」として育ててくれたから。
咲太郎くんはちゃんとお礼を言ってくれた。
でも、なっちゃんがお礼を言う場面はなかったんですよね。↑の2人の場面でも、父さんはいつも見守ってくれたとは言ったけど・・。そこで、ありがとう!でも感謝していますでも、あってもいいのに~と。
泰樹さんには何度も感謝の気持ちも、尊敬の言葉も伝えているのに・・
そういうバランスが最後までひっかかってしまいました。
脚本より、見せ方というか演出的に、柴田家そのものより、泰樹さんとなつを強く見せたい風に思えたのは、真田丸組だったから?なんて思ったりして(笑)
剛男さんは、一見頼りなさそうだけど、芯は強いし、みんなが幸せになることを考えて農協で仕事をしている、とても大きくて優しい人です。
あ、なっちゃんが選んだイッキュウさんは、どちらかというと剛男さんに似ているかも。
今日は「なつぞらSP 秋の大収穫祭」ということでスピンオフが放送されるそうです。
剛男さんは愛を叫ぶ十勝男子には入っていないみたいだけど、剛男さんの手紙が登場するそうです。
奥原父に託した手紙でしょうね。それが何故あの女の人の手に・・。
ちょっとかもしれないけど、楽しみです。
大森さんが裏設定など重層な話を考えて脚本書いていたから、これからもご希望があればスピンオフできるかも・・だそうですが。
泰樹さんと剛男さんの東京から十勝への旅・・なんて見たいかも(笑)
(1)の「父さん」「母さん」と呼んだ日は、子役ちゃんが大きくなる前なら作れるよ~(笑)
剛男さんと同時期に撮っていたドラマ。
放送時期が違うからあまり言われないけど、全然違う役柄演じていて、すごいですよね。
「なつぞら」撮影2018.6月~ 放送2019.4月~
「グッドドクター」2018.6月~ 放送2018.7月~
「イノセンス」2018.12月~ 放送2019.1月~