最終回終わってもう3週間がたってしまいましたが・・(^^;)
書きかけて下書きに入っていた、感想? いまさらだけど(笑)
舞台が始まる前に、とりあえず~
つらつらと書くので、かなり長くなってます(^^;)
まずはキャスト・スタッフの皆さま、お疲れさまでした! いろいろと大変な撮影だったようですから。
最終回、最後、柏崎家の平凡な日常で終わって、よかったです。
陽ちゃんがいて、広がいて、結衣がいる。たわいのない会話。
(まさかのラストシーンを予告で流すとは思わなかったけれど・笑)
マラソン大会のゴールに向かって必死で走る広を一緒に声援する結衣と麻子・・とかで終わらなくて、本当によかった(笑)
でも、もうちょっと柏崎家の葛藤とか紆余曲折が描かれていたら、このラストの何気ない日常ということの幸せ感が際立ったのになあ~
陽ちゃん、結衣が麻子を追いかけて行った?って、さすがわかってる(笑) 結衣はごまかしたけど・・。
広のマラソン大会用の靴と、歩き始めての最初の靴(ちょっと大きいけど)。並べてデカッ!って(笑)
結衣と陽ちゃんで、広が初めて歩いた時のこと、何日もう○ちが出なかったこととか思い出話(水橋さん、う○ちて言わせるの好き?^^;)
よく覚えてるな~と思うけど、2人にはそこまでの記憶だから。その後の積み重ねがないから。でも2人がどれだけ広を愛しんで育てていたか、よくわかる。
こういう会話をもっと早い段階で広が聞く・・とかいうのがあれば、親子の距離を近づけていくというエピになったと思うけど・・。
思えば、広が自分の子供の頃の話を聞いたのって、遊園地に行ってお腹の中にいた時の話を聞いたくらい? あの時、広は何かを感じたと思うし・・。
多すぎてはウザイかもしれないけれど、もう少しそういうものがあっておかしくはなかったと思う。
そして、この場面は、そんな夫婦の会話と(微笑ましくもあり、9年の空白を感じさせるものでもあり)、陽ちゃんの「可愛かった結衣ちゃんが、自然に母の顔になっていた、日常の積み重ねで母になっていく」という言葉が後に繋がっていく場面でもあるけれど、ここを長いと感じた方々もいたんですね(^^;)
まあ、もう少し前の回で出てきてもいいような・・・。
麻子、児相でカウンセリングを勧められていたんですね。もっと早く受けるべきだったけれど、麻子も、広に別れを告げられ、頑張ってと言われたことで、やっと自分を見つめ直す気になったのかな。彼女は自分が何をしたかでなく、自分が何をされたかということに囚われていたと思います。
広を守るというより、自分と広の世界を守りたかった。木野さんへの手紙でだけれど、自分が何をしたかをハッキリ認識して、自分は母ではなかった、エゴだったと認めることができたようで・・。これも、最終回でやっと・・。
広の失恋~何ともないふりをする広の下手っぷり(演技してる演技・笑)
家族会議は・・・無理やりだったけれど・・(^^;)
この家族会議は、木野を登場させるためかな?
麻子にお知らせを送ってしまったという結衣に、迷走してると木野に言わせてる(^^;) 制作側、わかっていてわざとだったのか、自虐なのか?(^^;)
木野くん、何となく麻子寄りに感じていたけれど、そういえば、彼は一度も麻子のことを育ての親とは言わなかったな。犯罪だとも言わなかったけれど(二次誘拐だもの)
「生みの親と育ての親2人いると誇らしげに話す子もいるけれど、門倉さんと結衣さんの場合は違う」「キレイごとで収まる話でもない」こうハッキリ言わせた。ここんとこを、最終回まで引っ張った意味がわからない。
「自信を持ってください、母親は結衣さんです」この台詞は陽ちゃんに言ってほしかったけど、他人が言った方が強調されるのかな。
木野が言った「3歳児神話」はどうかな~と思うけれど、結衣は3歳まで積み重ねてきて、空白の時間はあったけれど、これからまた積み重ねていけばいいのよ、ってそう思う。
結衣が自信がなかったり、迷ったりするのは当たり前で・・。やっと帰って来た広はママが全てだった3歳児でなく、13歳の思春期まっただ中。ずっと育てていてもぶつかることもある年齢で、麻子という存在もいて、離れていた年月は大きい。
結衣がついウザいことをしちゃったり、小さなことでも大きなことでも悩んだり後悔したり、そんなあれこれがあったはずなんだけど、それはちょっとあったくらいで、あとはほとんど描かなかったのが残念。
時々、陽ちゃん~ってどうしよ~って感じはあったけど、もっともっと深く描いてほしかった。
マラソン大会に来た麻子に対する広の態度は軽い~(^^;)
結衣と麻子の話で、結衣が許したわけでないとハッキリ言ったのはよかった。いつかは許せる日がくるのかもしれないけれど、今はまだ許せなくて当たり前。
それでも、人を憎み続けていくのは幸せなことではないし、広のためにも前を向いていこうと思った結衣の優しさだと私は思ったんですが・・。
これを、呼びつけて幸せをみせつけてるという感想を見ると、そう見せてしまう見せ方にも問題があるのかな~(^^;)
結衣の台詞には、ちょいちょい引っかかるとこもあるし(わざわざ小さな旅館と言わせたり・・)
「いつか許せる日がきたら」・・それだけいえば十分だと思う。
その後は蛇足。ありがとうなんて言えないし、そんな経験しなくても、結衣なら(結衣だって天涯孤独で、陽ちゃん、広はやっとできた家族)日々の幸せを感じることができるはずだもの。
麻子が首になったのは、ちょっとご都合主義だけど・・。麻子がそのことを結衣に言わなかったのは、麻子なりに柏崎家にはもう近づかないという決心があったのかな。
それは、麻子が変わったことのあらわれでもあり、きっと麻子にも新しい人生が開けていくんじゃないかと思いました。それが麻子への罰とは思いません。
最後まで見て、このドラマで「母になる」というのをどう描きたかったのかは、よくわかりませんでした。
Pさんがインタビューで答えていた「今の社会、子どもの向き合う相手が親しかいない、子供ってものに対して、もっと周りが交われる社会にならないかな」ということ、周りと溶け合って生きるという・・みたいなことを描きたかったのか・・。
それが無理やりな家族会議かな~と思いましたが、それにしては、最後に木野に言わせた3歳児神話も、寧々さんへの言葉も(実父はどうしたって感じだし)、どんな親でも子供は実の親を求める的なことも、何だかその時々でころころ変わるという感じで。
結衣も、言いそうにないことを時々言わされていたし。人は思いもかけないことを言うことがあるとはいえ、結衣のキャラをどう見せたいんだろうと思うことも・・。
1話、2話はよかったし、5話まではまあまあだったけれど、6話で麻子の過去をたっぷりやったあたりからどうも・・
麻子を母になりたかったけれどなれなかった女性の代表のように描くのに違和感があったし、麻子が何故広を育てたかをきちんとしなければ、その後どう描いても、麻子を育ての母として、2人の母みたいな話にはならないと思いましたが・・。
始まる前に気になったその落としどころがドラマにとって大きなポイントだと思ってました。どうするんだろうって。
麻子の過去は気の毒だし、女性ならあそこまでではなくても何かしら人に言われた覚えがある人も多いと思うので、その点については共感できるとは思うけど・・
(麻子の話はかなり極端ではあったけど・・普通に、結婚は?とか、子供は?とか、生まれたら今度は2人目は?とか・・何気なく聞く人は多いと思う。ほっとけって思うし^^;)
だからといって、人の子を勝手に育てるということには全く共感できない。
それでもまだ、熱出してる広を保護して一晩、二晩過ごすうちに手放せなくなり、ついそのまま・・広の存在に救われ、一生懸命育て、でも、虐待されていた子ではなく誘拐された子で、親は必死に探していたということを知った時に、結衣たちや広に何ということをしてしまったという後悔と贖罪の気持ちが・・ということならば、まだわからなくはない。そして、断ち切らなければならない広への思いが断ち切れずに・・というならまだわかる。
でも麻子は違うもの。最終回でやっとそんな心境になったみたいですが・・。
衝撃的だった2話の麻子の広への手紙。あれは結局どういう意図で書いたものだったんだろう?
始まる前のイントロダクションが、
母になることが自然だと思っていた女性、結衣(沢尻エリカ)
良い母になれないと悩む女性、莉沙子(板谷由夏)
どうしても母になりたかった女性、麻子(小池栄子)
今を生きる3人の女性が「母になる」までの物語。
ということで、誘拐された子供が9年たってあらわれるという複雑な設定の結衣が主人公なのに、3人の母とか描けるのかな~と思っていましたが、
実際はもっと多くのいろんなタイプの母を出してきている。
麻子の母も、娘に重圧を与えるだけの母、なう先輩の母のように、子育てを放棄している母、そして終盤へきていきなりの寧々さんネグレクト母。
110円エピ(最終回、10円ずつ足して過去からの解放というあの場面はよかった)はいいけれど、正直木野くんとカンちゃんママのエピはいらなかった。
確かに問題の多い親(母に限定することはないと思う)は多いと思うけど、それを出してきて絡めても、散漫になっただけだし、それを描きたいなら、それこそ児童福祉司の話にすれば、いろいろ描けたんじゃないの・・とか思ってしまう。
空白の9年間を埋められるのだろうか?
一度壊れた家族をもう一度取り戻せるのだろうか?
息子と母、妻と夫、そこの間にあるかけがえのない何か。
家族になるとはどういうことなのか?
そして、「母になる」とはどんなことなのか?
これがメインの話だと思うし、確かに描いてはいたけれど、もっともっとそこを中心に描いてほしかった。
9年間離れ離れになっていた親子が、さまざまな葛藤や問題を乗り越えて固い絆で結ばれる物語・・そんなストレートなものが一番みたかった。
ストレートではあるけれど、複雑で繊細で、いくらでも描けるし、演じられるキャスト陣だし。
だから、ちょっと惜しかったな~と思っちゃうのです。
広の心情がほとんど描かれなかったのも残念。広にとっては麻子がママだし。最初から施設なら、本当のお母さんに対する気持ちもまた違うのかもしれないけど、本当のお母さんが別にいるなんて全く思わないで育ってきたんだもの。
衝撃も葛藤もあったと思うし。でもそれを見せないなら見せないという描写がほしいし、案外素直になじんでしまうなら、そういうエピでもいいし。
演技がほぼ初めてだった道枝くんだけど、そこは演出とか指導とかでどうにでもなったことだし。見た目の説得力がある子だし。
そして、身近な友達、同じ思春期の子供がいる母として、莉沙子の話も絡められたのでは・・
決して暗い話が見たいわけではないし、葛藤や問題を描いても、未来があるから暗くはならないと思います。
結衣VS麻子が見たいのではなく、結衣の母としての思い、広の気持ち、陽一の思い、そんなものが見たかったです。
キャストは皆さん素晴らしかったですね。
沢尻さん、演じるの難しかったと思うけど、さすがだし。
小池さんは、ほんといい女優さん。
中島くんも丁寧な演技で。道枝くんも頑張ってた。
浅野さんや板谷さんはホッとする雰囲気を作って、風吹さんと高橋さんは温かさを。
そして、直人さんはこのドラマに出てくれてよかったと思います。
沢尻さんと共に、出会いから結婚、広が生まれるまでの不器用だけれど愛情いっぱいの可愛らしい夫婦から、絶望に落とされる夫婦の心情をしっかり見せてくれて。
2話の抜け殻のような状態から、広が見つかったということを聞いた時の慟哭、広に会った時の涙、どれも秀逸で、改めて直人さんの演技に魅了されました。
9年の歳月と引きこもってのあの状態を見せるためにも、髪切って、3日間絶食して臨んだという撮影。役者ですね。
そんな裏話をPさんでもしてくれればいいのに~。直人さんも聞かれなければ、自分からアピールする人ではないし(笑)
チューチューダンスも、親子の繋がりとか陽一の思いというものも込められていたものだと思うので、可愛いだけじゃないし、可愛いからやらされたというものでもないと思う。
広がいなくなって、バッシングなどもあって、自分は家族を守れなかったという思いもあっただろう陽ちゃんは、再び家族を取り戻そうとしたときに、結衣の気持ちを大切にして、自分は見守るという位置にいたとは思うけど、それは結衣と広にとって大きなことだったと思うし、大事なところではちゃんと父として決めていた。
直人さんにとって裏テーマであった「父になる」はちゃんと成功していましたね。
まあ、Pさんも水橋さんも、直人さんなら何とかしてくれるっていう信頼はあったと思います。
お疲れさまでした。
直人さんが陽ちゃんをやってくれて、よかった。