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ちょうどミロクにふさわしい、369回目ですな
どうですか、翠さん(=イブ=ミロク)
翠:
はい、前にノートに記録していた頃には思い出せなかった細かい部分や、新しいエピソードが浮かんできたのには少し驚きました
でも2500年も昔のことですから、前回お話ししたような、集団生活全般については非常にぼんやりとしか思い出せず、語ると、何となく文章につられてその場面が薄く浮かんでくる程度です
…神様が文章化するのを補助して下さっているのだと感じます
しかし、非常に印象的な個別の出来事に関しては、15年以上前に場面を思い出してノートに記録していました…
父や母や従姉妹達やコーンドラーント、お釈迦様、ルーエス、テーマッセのこととかですね…
わし:
なるほど
で、今日はテーマッセについて語ってもらうのですが、クーメルンも一枚かんでいる
翠:
はい
クーメルンが今日お話しするエピソードに出てくるのは、前に思い出していましたが、
私が出家前に彼から教えを受けたり、彼と集団内で再会した時のこと(=班長への連絡で) などは、今回初めて思い出しましたので、やっと彼に関しての全体がつながった感じです…
わし:
わかりました
では、始めてもらおうかな
翠:
はい
…親友のテーマッセがこの所、浮かぬ顔をして物思いに沈んでいるのが、私には気にかかった
話しかけようとすると、そっぽを向いたり、立ち上がって向こうへいってしまったりする
(嫌われたかな?)
私には、思い当たることはなかった
これまで通りにしているつもりだった
何か、信仰上のことで、悩みがあるのだろうか?
それなら、先輩達かお釈迦様に、彼が相談してもよいわけなのだが…
ある夜、私が広い所でみんなと寝ていて横向きになっていると、少し離れた所にいたテーマッセが私の前にやって来て、しゃがみ込んだ
何か、私を見つめてじっと考えているようだった
…私は気づいて動こうとしたが、その前に彼はすっと立って、急いで元の所に音もなく戻った
あくる朝、私は気になって、思いきって彼に声をかけてみた
「…ねえ、テーマッセ。瞑想にいい場所を見つけたんだ。行ってみない?」
すると、彼はぐるりと振り向き、不機嫌に、
「瞑想は、1人でするもんだ」
と言った
「…あ、そ、そうだよね…」
私はそれきり、言葉を失った
前は、気軽に「行ってみようか、」と応じてくれたのに、どうして、……私は悲しくなった
落ち込んだ
彼の品の良さや優しさが、気に入っていた
屈託なく話してくれたのに、冷たい……
私は思いを振り切って、これも天が与えた試練なのだと思い、様子を見ることに、した
見た所、彼が他の誰かと仲良くなったようでもない
一体どうしたんだ、テーマッセ…、
一回、料理の時に私は左手に軽いやけどを負った
すると、そばにいたテーマッセが顔色を変え、
「大丈夫か?!」とすぐに、私の左腕をつかみ、そばに置いてあった水がめの中に突っ込んだ
お陰で、少々傷はましになった
「ありがとう」と礼を言うと、テーマッセは顔を赤らめ、「い、いや、」と視線をそらした
嫌われているわけでもなさそうだ…と安心はしたものの、よそよそしいことに変わりはない
その内、彼は弟子達の集まりにも出てこなくなった
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