それと同時になでしこジャパンが挑んだ初の偉業、ワールドカップとオリンピックのダブルクラウンの夢は潰えてしまいました。
決勝戦は、前半、ペナルティエリア内でパスを受けたモーガンに、一瞬のスピードでゴールライン際まで持ち込まれショートクロスを入れられて、DFの足が止まったところで後方から走りこんだロイドにヘディングで押し込まれ失点。
その後は一進一退で攻防を続けてお互いにポストやバーをたたくシーンが続きましたが、後半に入りロイドが中盤からドリブルで持ち上がると、スピードに乗ったドリブルをとめられずボランチの阪口が振り切られると、DFのマークが向かう前にミドルを叩き込まれ0-2。
それでもまだ時間は十分にあったため、パスをまわしてチャンスを伺った日本は、右サイドスルーパスからチャンスを作ります。グラウンダーの短い折り返しを澤がシュート。跳ね返りを再度澤が左に転がし、フリーでつめていた大儀見が決めて1-2としました。
終盤1-2という得点差はW杯と同じ。奇跡を信じましたが、DF鮫島を下げFW岩渕、FW大野に代えてFW丸山を投入し、同点を狙いますが、3連覇とリベンジをかけたアメリカディフェンスを崩せずそのままタイムアップ。
惜しくも準優勝で銀メダルとなりました。
今大会はワールドカップで優勝して各国からのマークがきつくなったこと、ワールドカップでのPK戦に続いてアルガルベカップでは初めて90分以内で敗れたアメリカのリベンジの気持ちが非常に強かったことなど、受けて立つ側としてのサッカーを余儀なくされたなでしこジャパン。
しかも、ワールドカップを上回る過密日程に加え、強豪国はいずれもフィジカルを前面に出すチームばかりと、公言どおりに決勝に進出したものの、かなりの疲弊をしていたものと思います。
準々決勝・準決勝はブラジルのお株を奪うマリーシアやセットプレーなどで得点し、それ以外の時間帯は我慢を強いられるサッカーが続き、それでも勝利を手繰り寄せてきました。
決勝トーナメント各試合の内容を見ると、強者のサッカーというよりは逆に挑戦者のようなサッカーにも映りましたが、まだ実力的にはアメリカとドイツがわずかに抜けていて、追随する数カ国の実力は僅差ということなのでしょう。(アメリカには10回やったら2回勝てるかどうかくらいでしょうか。)
サッカーの世界に終わりはなく、まだなでしこジャパンの真の世界一へのチャレンジは始まったばかりです。充電期間を経てまた世界に挑戦するであろうなでしこジャパンのこれからの活躍に注目です。
オリンピック初のメダルとともに、ダブルクラウンに後一歩まで迫ったなでしこジャパンの今大会の奮闘には改めて尊敬の念を示したいと思います。
お疲れ様でした!
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