ザッケローニ監督は最近はテストマッチ等で3-4-3を試しつつ、本番では4-2-3-1を用いて、監督就任以来無敗、アジアカップ優勝にアジア三次予選も半分を終えて首位。という結果を残しています。
先日本屋でたまたまこんな本を見つけました。
「究極の攻撃サッカーを目指して 3-4-3」 杉山茂樹著 集英社刊 です。
右にあるのは以前読んだ同著者の「4-2-3-1」です。
守備的チームが多かった1990年前半の主流が3-5-2なら、サイド攻撃の効率の良さに回帰した1990年代後半にかけてから2000年代を席巻しているのは、フランスやスペインが類まれなタレントをシステムに上手く取り込んで成功させた「4-2-3-1」と言えるでしょう。
しかし、その中にあって、より攻撃的な布陣として今なおサッカーファンを惹きつけてやまないのは「3-4-3」だとこの本では語られています。1995年のトヨタカップを制したアヤックス、アテネオリンピックで圧倒的な強さを見せたアルゼンチンなどを代表例に、その強さを発揮した顕著な試合を解りやすく解説してあります。
また、2004年ヨーロッパ選手権で0-2のビハインドからオランダを破ったチェコや、2005年チャンピオンズリーグで0-3のビハインドからミランに追いついたリバプールの例など、システム変更でシフトアップした例、2004年ヨーロッパ選手権でミラクル優勝を飾ったギリシャや2010年ワールドカップに出場したチリなど、弱者の戦術としての用い方なども非常に興味深く書かれています。
「サカつく」が大好きなシステムマニアにはたまらない本です。
ちなみに、著者が同じなのに「4-2-3-1」はPHP文庫、「3-4-3」は集英社と違うのはどうしてなんでしょうね・・・。
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