宮城の作家希望

作品など

19、始まりの聖女

2020-10-12 14:04:00 | 小説
エレナレナは時空人が住むと言う精神のみが往来する、俗にーーよみーーと呼ばれる空間に来ていた。

辺りは暗く何も見えない。
『時空人よ何処に居るのですか?』
辺りは静まり返り何も答える者は現れなかった。たまらず『私はーー始まりの聖女ーーに会いたいのです.道を教えて頂きたい』

『会ってどうする、お前もーー聖女の書ーーが目的かナーガはそう言った』
突然声がした。それは、エレナレナの心に直接届いた。彼女はその声にテレパシーで答えた。

『そうかローレルロールの件で、確かに目的は同じです』
『話は聞いてないから!、そうか、ーー聖女ーーは死んだ、』

時空人の話しに寄れば。
ーー聖女ーーは、この世界に来て間もなく亡くなったと言う。だから不安定で大量の魔力が必要になる。その第一の犠牲者がーー女神の書ーーを手にしてしまったローレルロールの先祖だが勝手にその力を使った罪を考え合わせると自業自得とも言える。

『ローレルロールに、生まれが、聖女でありながら、魔力が無かったのは、既に使いは果たして、いたから、また人々の行いが、魔力の生成を、遅らせていた、』

『それは人間が考えを改めれば変わると言う事ですね』
エレナレナに希望の光が差した。
『それは既に、ナーガが試みて、失敗している、この世界の人間は、欲望にばかり走る、』

『そんな、体が軽い?何故?』
『体を保存せずに、来たな!、お前の体は、世界に、食われた、もう帰れない、ここに居るしかない、』

エレナレナは今にも消え入りそうな灯火になっていた。




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