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翻訳実践・批評ゼミ

翻訳しつつ、翻訳について考える。 ――ゼミ活動記録

クソリプ多すぎ問題

2020年06月22日 | ブログ

こんばんは!4年の徳山です。

最近調べてる逢魔が時&神様&怪異についてでも書こうかな~と考えていたんですが、そんな折にTwitter人生初(たぶん)のクソリプを頂いたので、よし!クソリプ、君に決めた!と思い、それを踏み台にしてちょっと真面目なお話をしてみることにしました。

そのクソリプや最近気になった出来事に対する反応でおかしいんじゃないか?と私が思ったことについて書いていきます。

と、その前にもしかしたらクソリプとは何ぞやという人がいるかもなので、その人はこちらを参照してくださいませ。https://www.weblio.jp/content/%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%AA%E3%83%97

 

それでは本題。

まずクソリプが来た状況を説明するとですね、みなさん今月半ばにアトランタで黒人男性が警官に射殺された事件が起きたのを覚えていますか?飲酒して車内で寝ていた男性が警官に連行されそうになり、抵抗した際に警官のテーザーガンを奪って逃げ、射殺された事件です。Black Lives Matter運動が盛り上がってる中で起きたので、世界で話題になりましたよね。

このニュースを私が知ったのはアメリカメディアの記事が最初で、まだ速報のような段階だったのでどんな事件かよくわからなかったんですよ。だから被害者の自業自得なのか警官が悪いのか判断できず、でもネットではBlack Lives Matter運動が盛んなこともあり警官が悪者になっていたので、

「殺傷能力のないテーザーガンを奪っただけの逃げている相手に対して実弾で威嚇射撃でもなく撃ち殺したのが問題なのかな?」というようなことを呟いたんです。

そしたら、はい来ましたクソリプ!

まずどこがクソかというと、

①どこの誰だか知らない初対面の相手に対してタメ口全快!誰だお前。

②しかもなんかめっさ上から目線。

③加えて殺されて当然という語気の強さ。

④そもそも何でリプしてくるのか意味が分からない。

⑤そしてこの方のほかの投稿も見たところ、多分事実誤認ツイート。

 

・・・世間に溢れてるクソリプってどうして大体タメ口で偉そうで強い言葉なんでしょうか、不思議ですね。

私は謎リプであろうとクソリプであろうと謎DMだろうと、礼儀をわきまえていない時点でその人の言葉に正当性もちゃんと読む価値もないと思ってるので、(はいブロック~、あんたもブロック~)とすぐ視界に入らないようにします。これもブロックしたんですが、後からこれ使えるなと思って掘り返してきました。

 

ここで質問です。あなたはこの方の言葉を見てどう思いましたか?

別に正答があるわけではありません。私はこのリプライをクソリプと言っている通り、多分この方とは対極の考えを持って生きています。私はこの件に関して自分のスタンスが正しいと思っていますが、でもこれが100%正義だ、正論だ、なんてことはあり得ません。

人それぞれ考えがあるので、私と同じ考えの人は同意しながら読んでくれればいいし、違う人はこれを踏み台にして自分の考えを構築してくれればいいと思います。

 

このリプを読んで私はまず最初に、あなたの勝手な主張をさも正論のように人の独り言使って繰り広げないでくださいません???と思いました。

それから、殺されて当然という考えが怖いなとも感じました(このリプでははっきりそう書いていませんが、この方は殺されて当然という他人のツイートをリツイートしていました)。

人によって考えは違うと思いますが、現場映像やニュースを見たり色々な記事を読んだ限り、私にはこの件の被害者が撃ち殺されるほどのことをしたとは到底思えません。

だって酔っぱらって車で寝ていたらいきなり警官二人に起こされて拘束されるなんて、そりゃ死に物狂いで抵抗するし逃げるだろうなと思うんです。寝起きでパニックになっているし、黒人が警官にどんな扱いをされるかを知っていれば、二対一の状況で彼があの行動をしたのは当然なのではないかと私は考えています。「殺されて当然なんて人間はいない」とは言いません、でも彼は射殺されるほどのことはしていないのではないでしょうか。

 

Twitterを見ていると、事件の全容を把握していないまま

「警官に抵抗したから/テーザーガンを奪ったから/逃げたから、殺されて当然」

「黒人だからって騒ぎすぎ」

と言っている人が多くいるようです。なぜ抵抗したのか、なんで黒人だと騒がれるのか、ということを考えず短絡的に強い言葉を使っているという印象を受けました。そもそもテーザーガンが何かわかっていなさそうな人たちもいましたが論外ですね。これは私の所感なんですが、「殺されて当然」と言っている人たちは、被害者サイドに立って状況を想像するということに欠けている人が多いのではないでしょうか。

 

というかこの事件に限らず、最近の日本では(日本に限らず世界的にかもしれませんが)被害者やマイノリティなどの社会的弱者に対して想像力が欠落している人が多すぎません?声を上げた人のことを叩く人が多すぎません?

こんなご時世なのでストレスや不安が溜まって他人に不寛容になったり攻撃的になったりする人が増えているのか、最近特にそれを感じます。また最近世の中に溢れるクソリプも増えたように感じます。

日本は元々何かが起きた時にとりあえず被害者を責めるのが好きですよね。被害者側の粗探しをして責めたがる風潮がある気がします。

ふつうに道端で交わされる雑談でも

「この前この辺で小学生が誘拐されそうになったんだって」

「怖いねー」

でも一人でふらふら歩いてちゃダメよね~」

というように、”でも~”と被害者の落ち度があるから仕方ないという論調が全く無意識に使われます。どう考えても攫おうとした奴が1000%悪いのに。

これまでの約20年の人生で、きっとみんな一度はこういう会話をした/聞いた経験や、自分が何かの被害を被った時に”でも~”と責められたことがあると思います。

最近世の中で起きている大きな出来事でもいくつもこういうことありますよね。

 

Black Lives Matterに対して

「差別されてるのは黒人だけじゃない、アジア人もされてる」

「黒人だってアジアやユダヤを差別してる」

「最近はむしろ黒人が優遇されている」

と言う人たちがたくさんいます。もっと凄いのだと、

「(日本でのBRMに対して)日本に差別はありません」

とのたまう人たちもいます。

そういう問題じゃないだろ、個人レベルの差別に人種は関係ないだろ、と思いますが、こういった言葉を正論とする人たちが存在します。3つ目はテレビでコメンテーターをすることもあるらしい漫画家さんの言葉です。漫画好きとしてそんな人間がプロの漫画家やってるのか、しかもそれなりに人気あるし。と軽くショックでした。

最後の主張に至ってはもう、この人はどこの日本に住んでるんだろう、パラレルワールドかな?と思いました。

 

35歳の男性が夜に道端で女子高生を自宅に誘い、女子高生に「キモい」と言われた件では、

「声をかけたのは悪いですが、キモいという言葉は使ってはいけないと思います」

「男性も悪いけど、夜10時に外にいる女子高生も悪いと思います」

という2パターンの被害者批判がとてもとてもたくさん見られました。おそらく日々Twitterを触ってるであろうみなさんも目にしたと思います。Twitterじゃなくてワイドショーとかでも聞いたかもしれません。

家に誘ってきた野郎にキモい以上にふさわしい言葉はないし、夜10時に歩いてる事情なんていくらでもあります。女子だからと夜10時に外にいるのを責められるのもおかしいですよね。これもどう考えたって、35歳男性だけが責められるべき案件です。しかし面白いことに、上に書いたBLMの件よりもこちらの方が被害者批判が見るからに多いんです。なんででしょうか。

 

上述したどちらの件も、「声を上げている被害者たちの言葉を受け止めず、否定している」ように感じます。最初に挙げたクソリプの件と同じで、この人たちも被害者の立場に自分を置いて考えてみるという想像力が圧倒的に欠けてるんじゃないかと思います。

 

これは今朝の出来事なんですが、想像力が無さすぎるとこうなるのかと唖然としてしまったので、共有したいと思います。

今日の午前中辺りに、伊藤詩織さんの

「日本社会では誰でも性暴力を経験している。全員がそう感じるわけではないが、特に女子高生として交通機関を使うようになると被害に遭うことが増える、毎日のようにある。」

というような内容の訴えが誰かのTwitterで取り上げられ、話題になっていました(今日伊藤詩織さんが発言したのではなく、彼女の言葉を誰かが取り上げそれが拡散されたようです)。

 

それに関するリプ欄が地獄のようで、

「それはどこの国の話ですか?日本ではないですね」

「どこの学校?証拠は?」

「そんなことがあったらニュースになるし学校も警察も対応するでしょ」「そんなこと見たことないし聞いたことないんだけど」

と見事なセカンドレイプの山でした。自分がたまたま遭遇したことがないからといって嘘だと言える思考回路がすごいです。

そんなことがあっても警察も学校も取り合ってくれないし、ましてやニュースになんてならないからこうやって伊藤詩織さんが告発しているんだという事実を受け入れようとしない姿勢も、お目出度いなと笑うしかありません。

彼女が最初の告発をしたときも、嘘つき呼ばわりや売名行為だと大声で言う人たちが信じられない数いたのを覚えている人も多いでしょう。というか覚えておいてほしい。

 

日本では事件が起きた時、なぜか被害者が生物学的な女性だと責められる確率が格段に上がり、事件の内容が性犯罪に近くなればなるほど被害者が叩かれ吊るしあげられます。社会的弱者は責めやすいから、被害者批判が好きな人たちは性暴力被害者の女性によってたかるのだろうと思います。

そうか?と思う人は、少し話が逸れますが芸能人の不倫を考えてみると分かりやすいと思います。

女性が不倫したときと男性が不倫したときでは女性の方が圧倒的に強く叩かれ、仕事に復帰できない期間も長いんです。男性の不倫はしょうがないというような発言がふつうにテレビやラジオで聞けます。でも逆の場合は責められる言葉しか出てきません。責めるのは、老若男女問わずです。

閑話休題。

 

これまで書いてきたすべてに共通して思ったことは、たまたま自分が被害にあってこなかっただけ、自分が見てこなかっただけ、ということに気がつかずにそこにある事実や誰かの声を否定することほど「多様性」や「寛容な社会」から遠いものはないということです。

自分の知覚していない世界を無いものとして扱うことほど怖い事はないなとも感じました。他者の立場に立って考えるというのは難しいことだし、結局自分はその人とは全く異なる存在なので本当の意味で理解することはできないと思います。

だからこそ、誰かの上げた声に耳を傾け、否定せず受け止め、受け入れることが、誰も不当に傷つけられたり虐げられることのない社会を作る第一歩になるのだろうと私は考えています。

確か以前やってたドラマで菅田くんも生徒たちに言ってましたよね、お前たちは想像力が無さすぎる、だから簡単に他人を傷つけられるって。

自分の知っていることがこの世の全てではないし、むしろ知らないことの方が多いというのを忘れて生きていると、クソリプマンたちのように相手の声を聞きとれず自分の主張ばかり押し通す人間になってしまうということを胸に刻んで、想像力を働かせて生きていきたいものです。

 

 

 

長々と面白みのない文章を読んでいただきありがとうございました!最近の出来事に対して燻っていた思いを書かせていただきましたが、みなさんが何かを考えるきっかけにでもなれたら幸いです。

とにかく、本当に、今の世界生きづらいので!!

どうにか生きやすくしていきましょう!(切実)

 

p.s. 三年生のみなさんは四年生がどんな人間の集まりなのか全然わからないと思うので、三年生がどれだけ読んでいるか分からないけどここに書いておきます。

四年は全員、なんらかのオタクです。(もし違うという人がいたら自分のブログの時に弁明を書いてください。)

三年生は自分の好きなことをゼミLINEに上げるなど何らかの方法でアプローチしてくれれば、よほどマイナー趣味でない限り四年の誰かしらが食いつくと思います。マイナー趣味だったら布教すれば誰かしら引きずり込めると思います。

中々会えませんが、これから半年ちょっとよろしくお願いします!

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