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山口県の巨樹巡礼

長年月を生き、かつ誇り高く屹立している巨樹!。そんな巨樹に会いただただ首を垂れ巨樹を抱きしめてきます。

巨樹庵(山口県の巨樹巡礼)-Vol13( 13‐①~ )

2025-05-07 16:51:00 | 日記
今年(2020年)の正月にNHK・BSを何気なく観ていたら、”巨樹百景 神様の木に会う”という番組を放送していました。日本全国の巨樹を紹介していたのですが、この時「そういえば我が家には山口県の巨樹の本があったなぁー」とふと思い出し、本棚をゴソゴソ探してみると有りましたありました。その本の名は「やまぐち 祈りの108樹(2004年発行)」と「続 やまぐち 祈りの108樹(2006年発行)」の2冊です。2冊とも元山口県立山口博物館の学芸員をやっておられた 三宅貞敏さんの著作です。
本をパラパラとめくってみると、山口県にも 「国の天然記念物」になっている巨樹もあったり神社仏閣に存在してたりと、あんまり面倒なく見られるかもしれなくて面白そうだなと思った次第です。
というわけで、用事で何処かへ出かけたついでに県内の巨樹に会ってこようと「巨樹巡り」を始めました。2冊の本を参考にしながらの巡礼ですが樹木の専門家でも何でもない素人の私が探して歩くのですから、へんてこなブログになるかもしれません。
一応、私流に決め事を設定してます。
1.三宅先生の2冊の本に記述されている巨樹を目指します。
2.2冊の本に記述されている巨樹以外でも、これは載せた方が良いだろうという巨樹は【番外編】として記しています。
3.訪れた順に番号を記入していきます(年月日も)。また直近に巡った巨樹がいちばん上になってます。
4.場所がかなり分かりにくい所もあるので、全ての巨樹の地図を載せます。
                        2020年3月  庵主敬白

注)5月になり三宅先生の本には3冊目(続続 やまぐち 祈りの108樹(2012年発行))があることが分かり、先生本人より寄贈していただきました。深謝いたします。これ以降は3冊を参考にして巨樹巡りを楽しみたいと思います。
            2020年5月  庵主敬白




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 グーブログさん、長い間ありがとうございました。



13-④坂本のクワ(山口市仁保中郷坂本)   2024.5.2
   県指定天然記念物                     
  
この樹の側の県道197号線は一貫野のフジを見に行く為今まで何回も通ったことがありますが、この樹には全く気づきませんでした。ご覧のように看板の下は雑草に覆われ、樹自体もいろんな蔓性植物に絡みつかれて少々情けない姿になっています。昭和の初めごろ道路・河川改修のため伐採されそうになった時、地区の古老たちの要請でようよう残されたという逸話が泣いてます。

  
高さ12mぐらいある巨樹ですが、県指定天然記念物になっても大事にしようという様子が見れないのが残念です。写真のように一部枯損している枝もありますし何時までこの姿が見れるのか心配になってきます。

  
養蚕用のクワはトウグワ(マグワ)系とヤマグワ系と両種の交雑種があり、この樹はヤマグワ系で養蚕の盛んな頃に植栽されたものの生き残りだろうとのことです。


13-③岩倉観音堂のヒノキ(山口市仁保上郷岩倉)
                     2024.5.2
  
観世音菩薩を祀った岩倉観音堂は、805年(大同3年)創建と伝えられていますからかなりの歴史ある観音堂です。背後にある妙見社へ登る道筋の左側にあります。仁保の郷土史には岩倉大納言道長、宣姫にかかわる檜の森、奈良の春日山からもたらされた「あすなろの木」の伝説があるそうです。岩倉と云う地名といい、このヒノキは「観音堂のあすなろの木」とも云われているそうなので、これらの伝説が元になっていそうです。
妙見社への道を登って行くと、写真のように左側に太い根のようなものが現れます。これはひょっとしてヒノキの根?

   
観音堂の敷地の角にあるヒノキの巨樹です。3.8m(目) 15m(高)の立派な姿です。三宅先生の感想で下から見るとまるで千手観音が手を拡げているようだとありますが、なるほどなぁーと思いました。ただ古木の故なのか写真のように樹皮が一部剥がれ落ちていて、少し痛ましい姿ではあります。
日本では材が淡紅色で美しく香気があるので、最良の建築・各種器具材となり、樹皮は今でも社寺の屋根葺き材(檜皮葺の屋根)として利用されています。

  
ずっと登って行くと妙見社があります。丁度シャクナゲの花が見ごろで綺麗でした。妙見信仰というのは仏教の伝来よりも古くに日本に入ってきたという説を何かの本で見たことがありますが、この妙見社はいつ頃の創建かな?


13-②船山八幡宮御旅所の三本杉
         (山口市仁保下郷仁保市) 2024.5.2
  
船山八幡宮御旅所の三本杉です。国道を挟んだ山側にある船山八幡宮は1195年(建久6年)創建で現在地には1347年(貞和3年)に移遷されました。
御旅所(おたびしょ)というのは、神社の祭礼(神幸祭)において神(一般には神体を乗せた神輿)が巡行の途中で休憩または宿泊する場所、或いは神幸の目的地をさすものとされています。この階段の途中や登り切った所に3本のスギの巨樹があります。樹齢は600~700年と云われており、大きさも4m(目)を超えるものばかりです。

  
近くに行ってみるとなかなかの大きさです。1本だけだとそんなには思わないかもしれませんが、同じぐらいのが3本も近くにありますので圧倒されます。

   
向かって右側に大師堂があって、さらに奥にお墓や宝篋印塔等がありその近くにイチイガシの巨樹があります。落雷や台風で割裂してかなり傷んでますが、「船山八幡宮のイチイガシ(3-⑫参照)」よりも大きなものだったようです。


13-①仁壁神社の巨樹群(山口市宮野下折本) 2024.5.1   
  
周防三の宮仁壁神社の創建は不詳です。社伝によれば大和時代の第十代崇神天皇の代に創建されたとのことですが、何度もの火災により失われた物も多く創建は不詳となっています。
周防三の宮と称される謂われは、大内氏時代「崇敬五社詣で」で廻った順番が三番目に当り「三の宮」と称されたと伝えられています。
巨樹群と言われるぐらいいろんな巨樹があります。ただ3.8m(目)38m(高)の一番大きなケヤキは写真のように切られていました。原因は分かりませんが切られた跡を見るとスゲェーなとビックリします。

  

  

  
その他にもスギ・イチョウ・ケヤキ・ムクノキ・アラカシ・タブノキ・ムクロジ等の巨樹があります。薄暗い樹林の中を探し廻るのは大変で中には枯損気味なのもありますが、いやいやどうしてなかなかのものです。
此処で樹木の勉強会を開けば参加するのになぁ―と、どれがどれだか分からない言い訳をしています。





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