goo blog サービス終了のお知らせ 

‥公園の中で音楽を集おう!‥

今まで聴いてきたロックのアルバムの中で、気になっている作品をいろんな角度から検証してみませんか?

検証27 In the Garden / Eurythmics (sukekyo)

2015-12-02 11:56:34 | 検証

 

1.タイトルについて

1. English Summergに鳥の声や虫の声がフィーチャーされており、なるほどガーデンだなと思わせる。

 

2.アートワーク

多重撮影による2人のポートレート。裏ジャケットの画像もステキ。タイトルと画像の感じは時代を感じさせる。レンタルだとバーコードのシールでまるっきり隠れそう。

 

3.アルバム全体の雰囲気(曲順も含む)

 

はじめて聞きます。そして「あれ?」と思った。

おれの知っているユーリズミックスのイメージとは随分ちがう。

Eurythmics - There Must Be An Angel (Playing With My Heart) - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=TlGXDy5xFlw

おれの知っているユーリズミックスはこれであり、高橋幸宏のオールナイトニッポンでよく流れていた当時流行りつつあったテクノから派生してきたユーロビートの前身にあたるニューロマンティックの派生のひとつというイメージ。

ところがこれはエレポップの要素、ニューウェーブの要素、テクノの要素、どれも持ち合わせているけど、そのどれとも少しづつちがう雰囲気。

ドラムベースギターが生なんですよね。これが現在だと逆に聴きやすいという現象。

コニー・プランク - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF

その謎をとくのかプロデューサーのコニー・プランク。ドイツ屈指のプロデューサーでいて20世紀後半もっとも重要な音楽人のひとり。

なるほど、おれが好きなジャーマン・ロックの方はだいたいこの方と関係している。カン、クラフト・ワーク、ノイ!、グル・グルなど。

随所に挿入される「けったい」な音は彼の仕業なんだな。

そしてジャーマンな味付けのわりにはあくまでポップだしアッパー。これはバンドの彼らの功績であることはそのあとの世界的なヒットからも伺えます。

4.P.Vや当時のライブ映像について

[Eurythmics - There Must Be An Angel (Playing With My Heart) - YouTube]

 

変な音がいっぱい入ってて好きです。


検証26  Ocean Rain / ECHO AND THE BUNNYMEN    メリベル

2015-10-04 14:34:44 | 検証

                        私の最も好きなバニーメンの4枚目のアルバム。

 

1.タイトルについて

バニーメンらしい自然がモチーフの、美しく高尚で気高いイメージ。一番好きなタイトル。

2.アートワーク

美しい神秘の海。ボートに乗る4人も神秘的。

 

 

3.アルバム全体の雰囲気(曲順も含む)

 全体の雰囲気としては、統一性が取れているようで、実はどうなのかなと(辛口ですが)。

①silver、⑥The Killing Moon、⑦Seven Seasの3曲がやはりシングル曲用仕様に聴こえてしまい、この比較的一般リスナー受けするメロディラインの3曲と、他のバニーメン本来の秀逸性のあるネオサイケ的な曲群との間に、多少違和感と隔たりを覚えてしまうのだ。

⑤Thorn of Crownsと①Silverとでは、同一のバンドの曲なのかな、などと思ってしまう。

やはり4thアルバムを制作する途中で、何か方向性を巡ってメンバー間の葛藤があったように見受けられる。

ここがこの4枚目のアルバムの面白いところなのだが、一見マックのヴォーカルが際立って聴こえるせいもあり、マックのソロアルバムのようにも受け取れなくない?そうでもない?けれど、バニーメンのカラーはしっかり保持しており、結果的には方向性が右往左往していない部分は素晴らしい。

 

4.P.Vや当時のライブ映像について

ライブは1988年の日本公演に2回行きました。マック脱退直後の来日公演でした。東京と名古屋。今思えば貴重なライブだったのだなぁと。

プロモーションビデオは、The Killing Moon,Seven Seas,もう当時何度見返したことか、どちらも素晴らしい。

https://www.youtube.com/watch?v=LWz0JC7afNQ

 

 

5.関連商品について

当時、Silver,The killing Moon,Seven Seasの12インチシングルを集めていました。今手元にないのですが、Bサイドは全て素晴らしい音源ばかりで、感嘆の溜息しか出ないものばかりでした。12インチなのに2,500円くらいしていましたよ。

 

 以上です。

母も8月の末にグループホームに入室しました。そこまでにいたる経緯にいろいろとあり。

大変神経的に疲弊し、胃炎にもなり、なかなか文章が書けませんでした。Bプログラムさん、留守をありがとうございました。

 

 


検証26 PORCUPINE / ECHO & THE BUNNYMEN (Bプログラム)

2015-07-25 08:21:29 | 検証

・・・幸せな喪失・・・


赤い。

この作品での彼らは限りなく赤い

キャバレ・ヴォルテアのように、THE共産主義

タイトルナンバーの映像に出てくる1928年のソ連

レーニン没後4年、スターリンが工業化と

農業集団化(習ったっしょコルホーズって)の

推進を本格化した頃

マルクス・レーニン主義を称賛するかのような
映像も、リアルタイムでは見聴きしてなかった

スザンヌ・ヴェガにLeft of Center(中道左派)という曲があるが
当時はそんな風にちょっと左っぽいのがかっこいいと思い込んでた。

彼らも、おそらく思想的にというかむしろ音楽性での傾倒だったと思う。

もしくはステレオタイプの極右派なパンクスへの皮肉ともとれる

 


1.タイトルについて

この作品前後、いく度の変貌でファンを失ったはずだ
それは決して悪いことではないと思う

この作品の仮タイトルは「The Cutter」の詞にも出てくる

The Happy Loss

 

〔無駄な雑学〕
Porcupine(ヤマアラシ)、Porcupinefish(ハリセンボン)という英名は沢山の棘に由来する。
こいつだよ

(25年前に捕えた)

 


2.アートワーク

PVがU2「New Years Day」にパクられたのは有名な話。


3.アルバム全体の雰囲気(曲順も含む)について。

ストリングスを多用するケースは珍しくないけど
彼らは東欧のチャンバーロック寄りの音ゆえに
ずっしりと鉛のように応えるサウンドになっている。

チェコのチャンバーロックで
THE PLASTIC PEOPLE OF THE UNIVERSEというバンドがある。

ビロード革命の由来にもなったヴェルヴェッツを拠り所に
無血革命を成し遂げた活動家たちを中心としたバンド関係者の中に
後に初代大統領となるハヴェルもいた

ルー・リードがジャーナリストとしてチェコを訪れ
大統領にインタビューしてる(これは彼の自選詩集に掲載されていて、必読)


明らかにベクトルはバルカン半島からチベット、
シベリアへ向いていた(解説では西洋から東洋に、ってなってるけど)

ボーナストラックの別テイクを聴くとそれがよくわかる

溢れんばかりの憧憬・想いをコントロールできなかったに違いない


タイトルナンバーは途中から曲調が変り、
それはヴェルヴェッツのSister Rayを彷彿とさせる


「The Back of love」が他の曲に比べ浮いてるとの批判もあるけど別にいいじゃん

「Never Stop」のDISCOTHEQUEだって
根っこは「The Back of love」にも通じる
鈍った刃先で削ぎ取られるようなストリングスであって

驚いたり落胆したりするのは
DISCOTHEQUEって表記に過剰反応してる上っ面だけの話だ

なんなら「Never Stop」も一緒にしてしまえ


ま、当時だったらどう感じたかわからんけど

ちなみに「The Back of love」の
唄い出しのリフがChurch of the Poison Mindそっくり
「Church of...」がリリースされた83年4月1日の
約1年前にリリースされている(82年5月21日)。

よくある話だ


「Ripeness」のギターリフはU2そのものなんだけど
これも皮肉ととれる


4.P.Vや当時のライブ映像について。

PVもライブもリアルタイムでは接してなかった。

「Never Stop」のPVが流れていたのは記憶にあるけど

それは既にこのアルバムが過ぎてからのことだ

 

ライブを聴いてないけれど

「The Cutter」の えも言えぬ高揚感

後半この2箇所、声の伸び具合は半端ない

When the hands are cold

When the dirt is off

カラオケで再現しようと試み気を失いかけた


5.関連商品について。

この時期の12インチがまた当時、垂涎の的で

ここ数年かけて一通り揃えたけど

どれも飾っておきたいほど素敵だ

目が釘付けになる

「The Back of love」のジャケットは
Henry Scott Tuke1888年の油絵「The Promise」
原画より好き。

約束と裏切り、甘美な組み合わせだと思う

 

 


そうやって

幸せな喪失感を満喫して

漕ぎ出した先の大海原は果たして

穏やかなのか大荒れなのか、、、


「夏のバニーメン祭り」記事募集のお知らせ

2015-07-13 18:07:45 | 検証

次回の検証は「夏のバニーメン祭り」(仮)として
ECHO & THE BUNNYMENを特集します。

つきましては皆さまから記事を募集します。

対象;1980年代にリリースされた
   1stアルバムから5thアルバムまで。

1.クロコダイルズ Crocodiles(1980年)
2.ヘヴン・アップ・ヒア Heaven Up Here(1981年)
3.ポーキュパイン (やまあらし) Porcupine(1983年)
4.オーシャン・レイン Ocean Rain(1984年)
5.エコー&ザ・バニーメン Echo & the Bunnymen(1987年)

締切;7月25日(締切以降にお寄せいただいた分も都度掲載いたします)

【おことわり】
当ブログでは、お書きいただいた記事の内容により
掲載できない場合がありますので予めご了承ください。

* 極端に冒涜的、猥褻、また悪意を含む表現
* 個人情報(電話番号、住所、Eメールアドレスなど)


また、お書きいただいた記事に関して、
表記統一などの目的で当ブログにて訂正等を加える場合がありますので、
重ねてご了承ください。

以上の内容を御理解いただきましたら
メールにて投稿希望の旨を連絡願います。

mudonnna@gmail.com
Bプログラム

皆さまからの記事をお待ちしております。


[検証の小箱] PROPAGANDA : DUEL (Bプログラム)

2015-06-13 14:14:14 | 検証


・・・Dream within a Dream・・・



1.タイトルについて

シングルを重ねる毎にポップでキャッチーなナンバーに
なっていったPROPAGANDAの1985年リリース3枚目のシングル。

邦題は何故か「不思議の国のデュエル」

ミラーヴァージョンともいうべき「Jewel」って曲がカップリングされている。
ごろ合わせだろうけど、そっちの方が気に入ってる


2.アートワーク

7インチは初回2枚組。



勿論12インチも。日本盤も出てた。


アートワークはAnton Corbijn


4.P.Vや当時のライブ映像について。

プロモ監督はULTRAVOXのMidge Ure。
ステレオタイプのチャイニーズバーを舞台に当然というべきか、
「Vienna」「The Thin Wall」を彷彿とさせる場面や手法が使われている。

ちなみにヴァージョン2はベスト盤「OUTSIDE WORLD」のDVDに収録されている。
今でいうニコ動のような映像だけど、やや稚拙。


5.関連商品について。

オリジナルメンバー唯一のアルバム「a secret wish」は擦り切れるほど聴いた。
オープニング「Dream Withn A Dream」から「Dr.Mabuse」まで
長尺ながら捨て曲なしの秀作でCD化された際には別テイクになっている。

その後再発されたCDは収録内容の変更やDVDが付いたり相変わらずのZTT商法。

遠距離の相手とは半年に一度、
お互いの土地に出向いて会うくらいだったけど
手紙は頻繁にやり取りしてた

勿論、携帯もネットも無い頃だから
リアルな距離を感じつつ

元々読書好きなので読んだ本の感想とかが綴られている

いつの頃か日常にキリスト教の話が出てくるようになり

献血はしないだとか


やがて文末が

貴方の友より

になっていた

 

何か、こわい、、、

何が起こっているのかは想像できたけど実際会って確かめたかった


そうしているうちにこちらに来る番になった

いつものようにホテルで過ごしていると

なかなかトイレから出てこない

胸騒ぎを覚えドアをノックする

しばらくすると ドアが開いた


それ読んでたの?


胸に抱えた新約聖書


どうしたのかと思って


心配してくれたんだ

別れ話を切り出せないでいる
こちらの心を見透かすように


そんなことしないよ

だって
自殺は禁じられてるよ

これには書いてないけど


抱えた新約聖書を差し出す


そこで目が覚めた

ベッドで寝てしまったみたい


隣からは寝息が聞こえてこない

まだ戻ってこない

一体どれくらい経ったのだろう

トイレで聖書でも読んでるに違いない

今度こそちゃんと話、しよう



鍵は開いていた


トイレットペーパーが真っ赤に染まり血が滴り落ちている

トイレットペーパーのカッターで手首を切りそのまま
壁にもたれ掛かっていた


手首を何回切っても死にきれない。

最初は何でもなかった 2回目は不思議だった

3回目で やっと ただごとじゃないと思ってくれて

手首から血が噴出してる貴方を見て叫んでる私

とっても素敵


こうやって主とやらに大切な相手を寝取られ
天まで連れ去られてしまった




・・・・・・・・・・・・・・・

リストカットというのは和製英語でcutの代わりにslashを使う場合も多い。