計量士がおすすめする計量器の通販サイト はかりの三和屋
こんにちは。
はかりの三和屋、奥田です。
事務所の湿度計が、4月以降最高の湿度88%を示しています。
JIS基準では「常湿」を「45~85%」と定められていますので、
とうとう常湿の域を超えてしまいました。
とは言っても、常温や常湿という言葉は慣用的なもので、
基準は他にもたくさんあり、どれが正しいというものではありません。
少なくとも、非常に湿気が多い、という感覚です。
簡易熱中症指数計 室内用(掛け式兼用) TT-546
(販売価格2,270円⇒在庫処分特価1,720円)
事務所内にはありませんが、こちらは当店商品のひとつ。
こちらの熱中症指数計によると、例えば気温が27℃でも、
湿度が88%になると「厳重警戒」の範囲です。
4段階中3番目ですので、想像以上に高い指数となっています。
気温はさほど高くなく、湿度の影響が強いことがうかがえます。
ところで、湿度は何%と表されますが、
一体何を基準としたパーセンテージなのか、ご存知ですか?
「空気全体じゃないの?」とお考えの方もいらっしゃると思います。
私も不意に問われると、そう答えてしまいます。
しかし少し考えてみると、空気全体を100%としてしまうと、
水分が88%もあっては呼吸すらできそうにありません。
実は、湿度には「相対湿度」と「絶対湿度」の二つがあります。
私たちがよく使う「湿度」は厳密に言えば「相対湿度」のこと。
単位は「%(%rh)」で、多くの湿度計は相対湿度を示しています。
相対湿度の基準は、
「飽和水蒸気量(または飽和水蒸気圧)」です。
つまり相対湿度とは、実際に含んでいる水分量が、
飽和水蒸気量の何%か、ということです。
※以下の飽和水蒸気量については、
ご存知の方は読み流していただけると幸いです。
空気中に存在できる水分の量には限度があります。
その最大量を飽和水蒸気量といい、これを超える水の分子は、
気体ではいられずに液体へ状態を変えます。
正確ではないですが、窓に結露する水滴のようなイメージです。
飽和水蒸気量は、気温により異なります。
気温が高いほど、飽和水蒸気量も多くなります。
つまり、湿度88%と言っても、
空気全体の88%が水分、というわけではないのです。
一方、「絶対湿度」とは、空気中の水分の質量そのものを表します。
国際的にメジャーな「容積絶対湿度」と、
国内で一般的な「重量絶対温度」があります。
また、「容積絶対湿度」=「飽和水蒸気量」です。
一般的な湿度計で計測できるものは、「相対湿度」なので、
「絶対湿度」が知りたい場合は算出することとなります。
その換算式ですが、思いのほか難解でしたので、
今回は省略させていただきます。
各気温での飽和水蒸気量(または飽和水蒸気圧)や
絶対湿度は、WEB検索すると計算してくれるページがあります。
興味のある方は、探してみてください。
現在の気象庁の予測通りですと、
高知は21日の夜頃に台風の直撃を受けそうです。
今のところは弱い雨程度ですが、
台風がなくても、とにかくじめじめしている最近です。
(※同体積による気圧と質量は比例するため、
相対湿度は飽和水蒸気量、飽和水蒸気圧いずれからも計算できます)
⇒デジタル温湿度計はこちら
⇒アナログ温湿度計はこちら