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職人さんが「上皿さおはかり」にこだわる理由(2)

2013-05-24 15:57:26 | 計量器専門店 はかりの三和屋


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こんにちは。
はかりの三和屋、奥田です。

昨日はみんなが「暑い、暑い」と言っていたのですが、
高知市では今年最初の真夏日だったそうです。

さて、昨日の記事で、パン屋さんなどでは、
「ものを同じ重さにする」ために上皿さおはかりを使う、と言いました。
未読の方は、こちらをどうぞ。
(⇒職人さんが「上皿さおはかり」にこだわる理由(1))

この場合、なぜこのはかりが適しているのでしょうか?

そのために、まずは上皿さおはかりの使用方法をご説明します。
下の図(TPB-1 田中衡機)を参考にご覧ください。

本体に乗っている「定量増しおもり」とは、下記の写真のような形状の分銅です。
写真では、おもりを3個重ねています。
材質は1kg未満は、真鍮製。1kg以上は鋳鉄製となります。 

■一般的な「ものの重量を知る」方法
  
(POINT⇒先にはかるものを乗せる)

(1)まず上皿に、重量をはかりたいものを載せます。
(2)増錘台増しおもりを載せ、おおよその釣り合いをとります。
(3)次に、桿のスライドするおもりを動かし、釣り合いを見ます。
(4)完全に釣り合ったら、増しおもりとスライドの目盛の合計が重さ!

■職人さんが「ものを同じ重さにする」方法
  
(POINT⇒先におもりを乗せる)
(1)作りたい重さに近い増しおもりを増錘台に乗せる。
(2)桿のスライドするおもりで重さを微調節し、作る重さちょうどに設定。
(2)パン生地など、重さを一定にしたいものを上皿に乗せます。
(3)重すぎたら減らし、軽すぎたら増やして生地を調整。
(4)はかりが釣り合ったら生地の重さOK!次の生地へ!

想像すると確かに、先に重さを決めてしまえる
上皿さおはかりは、定量化作業の効率がとてもよさそうです。
デジタルの上皿はかりならどうでしょうか?

例えば100gの生地をたくさん作りたいとき。
上皿さおはかりなら、釣り合うか合わないか、白黒ハッキリです。
しかしデジタルのはかりでは、
どうしても数値を読み取る必要があります。

「今120gだから、20g多い」
「これで90gなので、あと10g増やさないといけない」

どうも、サクサクというわけにはいきません。

こういうわけで、先に重さを決めてしまえる手動のはかり、
「上皿さおはかり」は職人さんから愛用され続けている
ということでした。

余談ですが、他にも、
米屋さんで「F型台はかり」を使っているということも聞きました。

(写真はF型台はかり 20kg B-20 大和です)

載台(上皿)の位置が異なりますが、
「上皿さおはかり」と仕組みが良く似ています。
やはり、定量詰め作業に使われているそうです。

現在では、デジタル式のはかりで、
定量作業用の機能が搭載されているものもあります。
デジタル式のはかりが普及しつつある中、
アナログからデジタルへと変えていく方も少なくはありません。

しかし、やはり見方、扱い方、感覚が全く変わってしまいますので、
長年使い慣れた上皿さおはかりの使用感には、
なかなか勝てるものではないでしょう。

⇒上皿さおはかり(上皿棹秤/上かん)はこちら
⇒台はかり(F型台はかり)はこちら

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

≪定量詰め用機能の例≫
大和製デジタルはかりで、

チェッカ機能(上下限判別機能)付きのはかり。
定量詰め作業時に「軽量」「適量」「過量」を表示します。

UDS-1V/1VNシリーズ
(UDS-1VDにチェッカ機能はありません)

UDS-210Wシリーズ

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