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初心者でもオルタナティブ投資は可能?種類や特徴と共にリスクを抑えるポイントも解説!

2024年06月04日 | 投資

投資について調べていく中で、「オルタナティブ投資」という言葉を見つけて、一体何のことかと気になっている方もいるのではないでしょうか?

オルタナティブ投資とは簡単に言えば、株式や債券のような従来の投資とは違う新しい投資手法のことですが、その仕組みは複雑で初心者には分かりにくいものとなっています。

そこで今回は、オルタナティブ投資の基礎知識から種類、初心者が始める際のポイントを解説していきます。

オルタナティブ投資に興味のある方、これから始めようと検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

■オルタナティブ投資の基礎知識

まずは、オルタナティブ投資とはどのような投資方法なのか、また株式や債券とは異なる特徴について解説していきます。

 

・オルタナティブ投資とは?注目が高まっている理由

オルタナティブ投資とは、上場株式や債券のような古くから存在する資産投資以外の投資手法、あるいは資産そのものを指します。

オルタナティブ投資が注目されるようになったきっかけが、2000年代初頭に起きたリーマンショックです。

世界的な金融危機に見舞われたことで、投資家の間ではリスク分散投資の重要性が広く認識されるようになりました。

そして、リスク分散投資に適しているのは、株式や債券といった伝統的な投資手法よりも、市場動向の影響を受けにくいオルタナティブ投資であると判断した投資家が新たな資産運用手段として取り入れるようになったのです。

 

・オルタナティブ投資の特徴

オルタナティブ投資についてさらに理解を深めるために、以下の5つの特徴を押さえておきましょう。

 

◎選択肢が豊富

オルタナティブ投資の特徴1つ目は、選択肢が豊富なことです。

基本的に、上場株式と債券以外はすべてオルタナティブ投資に分類されます。

また、投資市場も国内や先進国だけに留まらず新興国にまで広がっており、中には独自の購入ルートでしか手に入れられないものもあります。

そうした選択肢の豊富さが、玄人の投資家を惹きつける理由のひとつと言えます。

 

◎現金化しにくい

2つ目の特徴は、現金化しにくいことです。

通常の投資信託では、自由なタイミングで売買を行えますが、オルタナティブ投資の場合は、解約する時期が定められていて好きな時に売却できないことも多く、すぐに換金できないというリスクがあります。

このリスクをカバーするためには、株式や預貯金などの現金化しやすいものと組み合わせて資産分散を行うことが有効です。

 

◎高額な商品が多い

3つ目の特徴は、高額な投資資金が必要になるケースが多いことです。

商品によっては、最低でも数千万円の資金を投じなければならないものもあり、一般的な個人投資家にはハードルが高い投資手法となっています。

とは言え、低額から投資可能な商品が全くないわけではありません。

中には、10万円程度から安定した利回りで投資できるものもあるため、個人でオルタナティブ投資を検討している方は、次章の「オルタナティブ投資の種類」を参考にしてみてください。

 

◎仕組みが複雑

4つ目の特徴は、収益の仕組みが複雑なことです。

オルタナティブ投資は、リスクを分散させるために複数の投資対象に資金を投じることが一般的です。

しかし、それが収益の仕組みを複雑化し、運用方法がわかりにくく難しいと感じている方も多くいます。

例えば、株式であれば株価が低い時に購入して高い時に売却し、その差額で利益を得るというシンプルな流れですが、オルタナティブ投資は購入・売却以外の従来とは異なる運用方法があるため、初心者だとすぐには理解し難いでしょう。

商品によっては公開されている情報が少ないこともあり、そうなると実態を把握することがより困難です。

つまり、オルタナティブ投資はある程度、投資実績がある方向けの投資方法なのです。

 

◎ハイリスク・ハイリターン

5つ目の特徴は、ハイリスク・ハイリターンであることです。

特に、オルタナティブ投資のひとつである暗号資産は、短期間で数十倍もの価格に跳ね上がることが期待できる一方で、急激な下落により多額の損失を抱えるケースもめずらしくありません。

初心者がオルタナティブ投資を始める際は、資産運用に商品の仕組みやリスクなどについて、十分把握しておくことが大切です。

 

■オルタナティブ投資の種類

オルタナティブ投資の基礎知識について理解したところで、次は具体的にどんな種類があるのか気になる方も多いでしょう。

オルタナティブ投資として代表的なものは、以下の7種類です。

・不動産

・コモディティ

・ヘッジファンド

・インフラファンド

・暗号資産(仮想通貨)

・未上場株式

・NTF

以下で、それぞれの特徴とメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。

 

・不動産

不動産を扱うオルタナティブ投資には、不動産投資信託(REIT・ETF)と不動産クラウドファンディングの2種類に分けられます。

さらに、不動産投資信託には、1つの不動産に対して複数人で投資してその収益を分配して得る特化型と、複数の不動産に分散投資する複合型があります。

不動産投資信託は、上場企業が行っているため情報を得やすい反面、株価変動に影響されやすいことがデメリットです。

対する不動産クラウドファンディングは、少額からの投資が可能で未上場企業が行っているため株価変動の影響も受けにくくなっています。

その一方で、運用期間内は払い戻しが不可能なことに注意が必要です。

不動産投資信託、不動産クラウドファンディングのそれぞれにメリット・デメリットがあるため、事前にどちらが自分に適しているのかをよく考えてから決めるようにしましょう。

 

・コモディティ

コモディティとは「商品」という意味で、具体的には以下のような実物資産が商品として扱われています。

・四角ガソリンや原油、天然ガスなどのエネルギー

・金や銀などの貴金属

・大豆やトウモロコシ、小麦などの農産物

コモディティ投資の特徴は、インフレ時に価値が高まることが期待される点です。

ただし、利子や配当がないため複利効果で資産を増やすといったことはできません。

 

・ヘッジファンド

ヘッジファンドは、市場変動をはじめとする様々なリスクを想定し、どんなに市場環境が悪化してもリスクを回避して利益を得ることを主な目的としています。

投資方法は投資信託と似ていますが、誰もが少額から投資できる投資信託に対して、ヘッジファンドの場合は高所得者や資産家で、なおかつ投資に関する専門知識と経験を兼ね備えた適格機関投資家などが対象です。

分散投資しやすく、リスクを気にせず確実に収益が期待できることが大きな魅力ですが、一部のセレブや法人を対象にしているため、基本的な運用コストが高く初心者が気軽に始められるものではありません。

 

・インフラファンド

インフラファンドは、道路や発電所、空港などのインフラ施設に投資します。

多数の投資家が資金を出資してインフラを保有し、そこから生じた利益を投資家達に分配する仕組みです。

インフラは株式や債券のように景気の影響を直に受けにくく、また長期的な収益が期待できることがメリットです。

一般の投資家がインフラに直接投資することは難しいですが、インフラファンドであれば10万円程度と比較的少額から投資できます。

分配金の原資は、インフラからの賃料などとなっており、収益の大半が分配金として還元されるため、株式よりも高くて安定した利回りが見込めます。

近年、ESG投資への注目が高まっている中で、これからオルタナティブ投資を始めるなら、インフラファンドは選択肢から外せない投資方法の1つと言えます。

 

・暗号資産(仮想通貨)

暗号資産とは、電子データのみで取引する通貨で、かつては仮想通貨と呼ばれていたものです。

紙幣や硬貨と違い、国が管理しているわけではありませんが、法律によって強制通用力を持つ「法定通貨」に換金できます。

インターネットで24時間365日取引できるため、時間を問わずいつでも送金・決算できることが特徴です。

また、一連の取引は金融機関を介さないため、手数料がほぼかからないのもメリットです。

一方で、ネットが利用できない環境では何もできない、ハッキング被害などのトラブルが起きる可能性がある、価格変動が激しいことなどがデメリットです。

リスクを最小限に抑えるためには、ウォレットと呼ばれる暗号資産の保管場所を複数所有し、資産分散することが大切です。

 

・未上場株式

未上場株式とは、証券取引所に上場していない株式を指します。

未上場企業は、発展途上段階にありながら将来的には十分な成長と伸び代が期待できることが魅力です。

投資先が将来、多大な利益を上げる企業へと成長すれば、購入した株価の何倍にもなります。

上場前の株価が低い時期に株式を購入することで、少ない投資資金で高い利益を得られることが大きなメリットです。

ただし、未上場であることから以下のようなデメリットもあります。

・開示情報が少ない

・必ず成長するとは限らない

・購入ルートが限られる

その企業の将来性を、事前にしっかりと見極められるかどうかがカギとなります。

 

・NTF

NTFとは、世界に一つの存在であると認められたデジタル資産のことで、イラストや漫画、音楽、動画など様々な種類があります。

これまで、デジタルデータは比較的コピーが容易なことから、著作権の侵害や無許可での改ざん・量産などが問題となっていました。

しかし、NTFで管理すれば唯一無二のデータということが証明できるため、無許可でのコピー防止と、オリジナリティのアピールが可能になります。

その結果、データが属する業界の動向によって資産価値が大きく上がる可能性を秘めているのです。

 

■初心者がオルタナティブ投資を始める際のポイント

オルタナティブ投資は、初心者にとってやや難しい投資手法ではありますが、いくつかポイントを押さえておけば、リスクを抑えて資産運用に活かすことも可能です。

ここでは、初心者がオルタナティブ投資を始める際に重要となるポイントを2つご紹介します。

 

・金融機関で取り扱われている商品から選ぶ

1つ目のポイントは、金融機関で取り扱われている商品の中から選ぶことです。

例えば、証券会社なら国内外問わず幅広い商品が揃っており、個人投資が可能なヘッジファンドやインフラファンドの取り扱いもあります。

また、預金やFX、MMFなどで外貨を保有することも、オルタナティブ投資になります。

金融機関で扱われている商品であれば、日本での取引実績が豊富という点で安心感を得られるでしょう。

各商品の特徴やメリット・デメリットなどの説明も丁寧に行ってもらえることが多いです。

そのため、オルタナティブ投資初心者の方は、まず金融機関商品から始めてみましょう。

 

・資産運用の専門家に相談する

2つ目のポイントは、資産運用の専門家に相談することです。

オルタナティブ投資にはいくつもの種類がありますが、その中でどれが最適かは人によって異なります。

自分に合った投資方法を選択するためには、独断よりも資産運用について豊富な知識や経験を元に的確なアドバイスをしてくれる専門家に相談することが大切です。

専門家であれば、一人ひとりのライフプランや資産状況に応じて投資計画を立てて、効率的な運用をサポートしてくれます。

特におすすめの相談先は、資産運用アドバイザーの1種である「IFA」です。

IFAに相談すれば、投資の知識がなくてもオルタナティブ投資の種類や方法を分かりやすく丁寧に教えてもらえます。

金融機関から独立した存在のため、中立的な目線でアドバイスがもらえるのもメリットです。

一方で、証券会社や銀行などと業務提携をしているケースでは、具体的な商品の提案や仲介などを行うことも可能です。

なお、IFAを探す場合は、インターネットのIFA検索サービスを利用すると良いでしょう。

 

 

 

今回は、オルタナティブ投資の特徴や種類、初心者が始める前に押さえておくべきポイントを解説しました。

近年、世界中の投資家から注目を集めているオルタナティブ投資ですが、特性をよく理解せずにハイリスク・ハイリターンな手法を選択すると、多額の損失を抱えてしまう可能性があります。

また、中には全く収益が見込めないものや詐欺まがいのものまであるため、慎重に見極めなければなりません。

オルタナティブ投資を始める際は、事前にしっかりと学習した上で、金融機関で扱われている商品から選ぶ、または専門家に相談するとリスクを抑えた資産運用が可能になります。

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