進撃の巨人 第23話「微笑み ――ストヘス区急襲1――」
「私は戦士になり損ねた」
エレンが殺される?!
アルミンが動く☆
公式HPより
第57回壁外調査は、人類のなかに潜む敵━━巨人化能力を持ち、壁の破壊を企む人間を捉える作戦でもあった。しかし、調査兵団はこの作戦に失敗してしまう。政治的判断からエルヴィンら責任者が王都に召集されるだけでなく、エレンの引き渡しも決まってしまう。そんなおり、ストヘス区憲兵団支部に所属するアニは、調査兵団がストヘス区を通過する間の警備を命じられる。
「さすがは俺の娘だ!」
父の下、訓練をしているアニ。
彼女の夢だった。
ストヘス区
今日、エレンと主要幹部が王都に召喚されるためここを通る。
「今度こそ、解剖で決まりだろうな」
皆がエレンを噂している。
「これ以上、人で壁を汚すと言うのか?!」
その一方で、その傍にいたウォール教の信者は扉が封鎖されればいいと言った人間に食ってかかる。
3つの女神を人の手で汚すと言うのか?と大声で叫ぶその男を見て、まだいたのか。関わるな。と言って散っていく。
ストヘス区憲兵団支部
やっと降りてきたアニに、なんとも軽い口調で声を掛けてきたのはヒッチ。
そんな彼女を諌めたのはマルロ(@杉田さん)だった。
「気があるんだ~こんなののどこがいいの?」
マルロに対する言葉もなんとも下賤な言い方で。
そんなヒッチに別の者が彼女が憲兵団に入れたのは・・・と言いかけたところで上官がやってくる。
「今日はいつもの雑務とは別の仕事をやって貰う」
王都に召喚される者達が中央通りを通るその間の警備だった。
すると、マルロが敢えて護送団を何から守ればイイのかと質問する。
「ヘマはするなよ」
真面目だなと呆れ顔の上官は、それをきっかけとしてマルロにこの仕事の全てを押し付けてしまう。
自分達は忙しいからと言いつつ、扉の向こうでは賭け事らしき事で興じている上官の仲間達。
どうやら、ジャン達があんなに憧れていた憲兵団はかなり腐りきったところみたいですね。
「クズめっ!
自分の事しか考える事が出来ないクズがっ!!」
想像以上に腐りきってると言うヒッチ(彼女はだからこそ選んだようだが)
かなり怒っているのはマルロ。
「憲兵を選んだ時点でおまえも同類だろうが」
だが、マルロなりの信念みたいなのがあったようで、仲間の言葉にカッとしたマルロは

「同類じゃない!俺はおまえらクズとは違う
俺は憲兵団を正しくするためにここに来た!」
そう言ったマルロに気持ちの入っていない拍手を送りながらすごいすごいと言うヒッチ。
「上に立つしかないだろう
ただ、普通の人間に戻す。それだけだ 人本来の姿に」
ヒッチは大爆笑し、他の仲間も出来っこないという感じの言い方で。
すると、今まで黙って聞いていたアニが口を開く。
「どうだろう?アンタみたいなイイ人が体制を占めちまったらそれこそ終いだと思うけどね」
マルロを正しい事を言う人と言い、脳裏にエレンを思い浮かべる。
「大きな流れに逆らって・・・とても勇気が要る事だから
尊敬するよ」
時間が来たので持ち場へと向かおうとすると、突然マルロの足が止まる。
見ると憲兵団の備品が持ち込まれていた。それには商会が絡んでいるようで。
「いったい何をやっている?」
不審に思い見ていると金を受け取っている。
横流しをしている事に気付いたマルロは見て見ぬ振りが出来ず、任務そっちのけで商談の場に向かっていってしまう。
その様子を楽しそうに見ている仲間達。
犯罪です!と言ったマルロに対し、まるで平然とした態度の先輩兵士。
「新兵にして上官を恐喝するとは、おまえさんの将来が楽しみだよ」
大笑いすると、腰の巾着からコインを1枚取り出しポケットに入れる。
ところがそれにカッとしたマルロは再び食ってかかる。しかし、逆に返り討ちされ動けなくされた上に虐待されてしまう。
すると、ただ一人アニだけがそこに割って入り銃で殴ろうとした手を止める。
さらにヒッチが適当に相手の機嫌を取りその場はなんとかおさまった。
しかし、こういう横流しとか公然と許されてるなんて・・どんだけ腐ってるんだか。
悔しそうなマルロ。
何を考えたのか、地面に落ちている銃に手を伸ばしていく。
「やりたいならやれば?
私も付き合ってもいいけど?」
「チキショー!!」
アニの言葉に、さらに銃に手を伸ばしていったが、結局何も出来ず、拳を地面に叩きつけただけだった。
「おまえの知り合い・・・さっき言ったそのバカな奴、やったのか?」
「・・・かもね」
アニの言葉にショックを受けるマルロ。
「俺も、おまえの言う大きな流れってやつに流されるクズの1人・・・なんだろうな」

「どう・・だろうね でも、それも普通の人間なんじゃないの?
私はただ、流されるような弱い奴でも人間と思われたいだけ」
私がアニを女型じゃないかと疑ってるせいか、いやに意味深に聞こえますが。
ナイル・ドークを先頭に、いよいよ召喚一行がストヘス区に入った。
道の両側に立ったアニ達が馬車の後について走ろうとしたその時、
「アニ」
アニを呼びとめる者が。アルミンだった。
「どうしたの?その恰好」
「荷運び人さ」
フード付きの雨具でスッポリと身を包んでいるアルミン。
立体起動が見られないようにする為だった。
「アニ、エレンを逃がす事に協力してくれないかな?」
王政に真っ向から反発するつもりはなく、一時的に身を隠させたかったのだ。
とにかく時間を作り、審議会勢力をひっくり返すだけの材料を揃える・・・これがプランだった。
「ひっくり返す材料・・・そんな都合のイイ材料あるの?
根拠は?」
「・・・・ごめん、言えない」
葛藤しつつそう答えるアルミン。
「悪いけど話にならない」
ため息をつき、断るアニ。
ただし、黙っててやるから勝手に頑張れとだけ言ってその場を立ち去ろうとする。
「お願いだ!このままじゃエレンは殺される!!」
何も知らない連中が、保身のために何も知らず自滅への道を進もうとしている・・・
必死にアニを説得するアルミン。
自分の言っている事に説得力はなくても、もう大きな賭けに出なければならないところまで人類は追い詰められている今、とにかくウォール・シーナ街の検問を切り抜けるには憲兵団の力が必要になると必死に説得を続ける。
「アンタさ、私がそんなにイイ人に見えるの?」
「イイ人か・・・あまりその言い方は好きじゃないんだ」
下を向き、アニの問いに答えるアルミン。

「自分にとって都合のイイ人の事をそう呼んでるだけのような気がするから
全ての人にとって都合のイイ人なんていないと思う
だから、アニがこの話にのってくれないと、僕にとって悪い人になるね」
うわーっ!
途中までは実に真摯そうで、上手い運びでと思ってましたが・・・これは受け取りようによってはなかなか意地が悪い(^^ゞ
「いいよ 乗った!」
銃を肩からおろしそう答えたアニは外していた指輪をはめる。
そんな彼女に対し、複雑そうな表情のアルミン。
アルミンと同じ格好をしたエレンとミカサと4人でコッソリと歩く。
「案外、楽に抜けられたな。さすが憲兵団様だ
あとは影武者のジャンがバレなければいいが」
って、ここでもジャンって貧乏くじ?(^^ゞ
「全然似てないから!」
長くは持たないと言うエレンに
「大丈夫だって!2人は目つきが凶悪で、似たような悪人面だから」
おいおい!アルミンも何気にキッツイな(笑)
「俺はあんな馬面じゃねえよ!」
2人共大概にせーよ!(爆爆爆)
そんな3人組にアニは冷静に、自分が協力しなかったらどうやって壁を越える気だったのかと訊ねる。
そもそも、ストヘス区に入る前に実行した方がこんな面倒な事にならなかったんじゃ?と。
「なんで?今、ここなの?」
それに対し、この街の入り組んだ地形が、替え玉作戦の成功率を上げると思ったからとアルミンは答える。
「それに、真っ向から逆らうよりも従順に振舞って警戒心を解いた方が、闘争の時間を稼げるしね」
この言葉で納得したと言うアニ。
「ここを通る」
計画していた場所に到着した4人。
そこは、昔計画されていた地下都市廃墟が残っているとアルミンは説明する。
先頭を歩くアルミンに続いて入っていくエレンとミカサ。
だが、アニはそこに入ろうとしなくて。
恐いのか?とエレンが言うとそうだと答えるアニ。
「アンタみたいな勇敢な死に急ぎ野郎には、きっとか弱い乙女の気持ちなんてわからないだろうさ」
そんな彼女をジッと見ていた3人だったが、先を急ぐぞというエレンの言葉で3人はどんどん下へと降りていく。
「いいや、私は行かない。そっちは恐い」
地上を行かないなら協力しないとあくまで拒否。
すると焦ったように大きな声でこっちに来いと叫ぶエレン。
あれ?逃げたいというよりアニを連れて行きたいの??( ̄~ ̄;) ウーン
「大丈夫でしょ、ミカサ。さっきからこの辺にはなぜか全く人がいないから」
その代わり、屋根には隠れるように無数の人間が。
それだけでなく、隠れられる場所にも待機している様子の兵士たちが。
「ったく・・・傷付くよ
いったいいつからアンタは私をそんな目で見るようになったの?」
アニが見つめるアルミンの手にはしっかりと銃が握られていた。
「アニ、なんでマルコの立体起動装置を持っていたの?」
よく一緒に整備した仲だったから。僅かな傷や凹みで、アルミンにはアニの持っていたそれがマルコのモノだとわかっていたのだ。
「さぁ。あれは拾ったの」
「じゃあ、生け取りにした2体の巨人はアニが殺したの?」
「さあね。でも1ヶ月前にそう思っていたんなら、なんでその時に行動しなかったの?」
「今だって信じられないよ!何かの見間違いだと思いたくて・・・そのせいで」
悔しそうな表情になりながらも
「アニだって・・僕をあの時殺さなかったから」
今、こんな事になってるんじゃないかとアルミンも責め返す。

「ああ、心底そう思うよ
まさか、アンタにここまで追い詰められるとはね」
あの時どうして・・・ボソリと呟く。
しかし、エレン達がこの地下にアニを連れて行こうとしたのには理由があったのだ。
まだ心のどこかでアニを信じている。
ここに入りさえすれば証明できるのだと言うエレン。
ここにいったい何があるというのか?だが、相変わらず拒否するアニ。
「私は戦士になり損ねた」

「だから、つまんねえって言ってるだろうが!」
ここまできてもアニを信じたい気持で叫ぶエレン。
アルミンも話し合おうと叫ぶ。

「もう、聞いてらんない!
もう一度、ズタズタに削いでやる、女型の巨人っ!」
しかし、ミカサだけは違った。
って・・ミカサかっけぇぇぇ!(笑)
ユラリと身体が揺れたかと思うと、今まで見せた事もないような表情で笑い出すアニ。
「アルミン、私がアンタのイイ人でよかったね ひとまずアンタは賭けに勝った。
でも、私が賭けたのは・・ここからだから!」
すると、さっき指輪をはめた右手人差し指に噛みつこうとする。
それに気付いたアルミンが素早く合図の銃を撃つ。
一斉にアニに向かってくる兵士たち。
巨人化する前に取り押さえ、舌を噛まないよう猿轡を噛ます。
成功したかのように見えた。
ところが、ミカサはアニのしている指輪に突起物を見つける。
「遅かった・・・!」
慌ててエレンとアルミンをひっ掴んで下へと駆け降りるミカサの背後で、突起物で指を引っ掻き女型へと変化していくアニ。
エンカの兵長がカッコ良過ぎ(〃∇〃) てれっ☆

やはりでしたかー!!
しかし、アルミンはもう1カ月もの間、疑っては否定を繰り返してきたんですね。
エレンの事があったからそれどころではなかったのも事実でしょうが。
決定打は自分を助けてくれたからというのも皮肉ですね。
でも、だからこそ話し合おうというアルミンの言葉はわかるものの、エレンがあそこまでアニを信じようとしたのがちょっとわかりませんでした。
これ、原作を読んでいたら、なぜそこまでアニを信じようとしたかわかるのかしら?
だって、あまりにも女型は仲間を殺したじゃないですか!
むしろ、アニなんてどうでもいい!エレンをあんなにして!という怒りさえ感じるミカサの心理の方がストレートに伝わった気がしました(^^ゞ
でも、マルコがあんな死に方をしたきっかけがアニというのはキッツイなぁ。
ジャンのあの叫びをどんな気持ちで聞いていたんでしょう?
ってかあの場にアニはいなかったでしたっけ??
それにしても、ストヘス区を通る事自体作戦だったんですかね?
いくら憲兵団がいるといっても、新兵ですものね~安易過ぎますよね(^^ゞ
しかし、地下に入ったらどう証明できたんでしょうか?次回わかるのかしら?
アニ父に石塚運昇さんとは豪華でした。
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DVD付き 進撃の巨人(12)限定版
「私は戦士になり損ねた」
エレンが殺される?!
アルミンが動く☆
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第57回壁外調査は、人類のなかに潜む敵━━巨人化能力を持ち、壁の破壊を企む人間を捉える作戦でもあった。しかし、調査兵団はこの作戦に失敗してしまう。政治的判断からエルヴィンら責任者が王都に召集されるだけでなく、エレンの引き渡しも決まってしまう。そんなおり、ストヘス区憲兵団支部に所属するアニは、調査兵団がストヘス区を通過する間の警備を命じられる。
「さすがは俺の娘だ!」
父の下、訓練をしているアニ。
彼女の夢だった。
ストヘス区
今日、エレンと主要幹部が王都に召喚されるためここを通る。
「今度こそ、解剖で決まりだろうな」
皆がエレンを噂している。
「これ以上、人で壁を汚すと言うのか?!」
その一方で、その傍にいたウォール教の信者は扉が封鎖されればいいと言った人間に食ってかかる。
3つの女神を人の手で汚すと言うのか?と大声で叫ぶその男を見て、まだいたのか。関わるな。と言って散っていく。
ストヘス区憲兵団支部
やっと降りてきたアニに、なんとも軽い口調で声を掛けてきたのはヒッチ。
そんな彼女を諌めたのはマルロ(@杉田さん)だった。
「気があるんだ~こんなののどこがいいの?」
マルロに対する言葉もなんとも下賤な言い方で。
そんなヒッチに別の者が彼女が憲兵団に入れたのは・・・と言いかけたところで上官がやってくる。
「今日はいつもの雑務とは別の仕事をやって貰う」
王都に召喚される者達が中央通りを通るその間の警備だった。
すると、マルロが敢えて護送団を何から守ればイイのかと質問する。
「ヘマはするなよ」
真面目だなと呆れ顔の上官は、それをきっかけとしてマルロにこの仕事の全てを押し付けてしまう。
自分達は忙しいからと言いつつ、扉の向こうでは賭け事らしき事で興じている上官の仲間達。
どうやら、ジャン達があんなに憧れていた憲兵団はかなり腐りきったところみたいですね。
「クズめっ!
自分の事しか考える事が出来ないクズがっ!!」
想像以上に腐りきってると言うヒッチ(彼女はだからこそ選んだようだが)
かなり怒っているのはマルロ。
「憲兵を選んだ時点でおまえも同類だろうが」
だが、マルロなりの信念みたいなのがあったようで、仲間の言葉にカッとしたマルロは

「同類じゃない!俺はおまえらクズとは違う
俺は憲兵団を正しくするためにここに来た!」
そう言ったマルロに気持ちの入っていない拍手を送りながらすごいすごいと言うヒッチ。
「上に立つしかないだろう
ただ、普通の人間に戻す。それだけだ 人本来の姿に」
ヒッチは大爆笑し、他の仲間も出来っこないという感じの言い方で。
すると、今まで黙って聞いていたアニが口を開く。
「どうだろう?アンタみたいなイイ人が体制を占めちまったらそれこそ終いだと思うけどね」
マルロを正しい事を言う人と言い、脳裏にエレンを思い浮かべる。
「大きな流れに逆らって・・・とても勇気が要る事だから
尊敬するよ」
時間が来たので持ち場へと向かおうとすると、突然マルロの足が止まる。
見ると憲兵団の備品が持ち込まれていた。それには商会が絡んでいるようで。
「いったい何をやっている?」
不審に思い見ていると金を受け取っている。
横流しをしている事に気付いたマルロは見て見ぬ振りが出来ず、任務そっちのけで商談の場に向かっていってしまう。
その様子を楽しそうに見ている仲間達。
犯罪です!と言ったマルロに対し、まるで平然とした態度の先輩兵士。
「新兵にして上官を恐喝するとは、おまえさんの将来が楽しみだよ」
大笑いすると、腰の巾着からコインを1枚取り出しポケットに入れる。
ところがそれにカッとしたマルロは再び食ってかかる。しかし、逆に返り討ちされ動けなくされた上に虐待されてしまう。
すると、ただ一人アニだけがそこに割って入り銃で殴ろうとした手を止める。
さらにヒッチが適当に相手の機嫌を取りその場はなんとかおさまった。
しかし、こういう横流しとか公然と許されてるなんて・・どんだけ腐ってるんだか。
悔しそうなマルロ。
何を考えたのか、地面に落ちている銃に手を伸ばしていく。
「やりたいならやれば?
私も付き合ってもいいけど?」
「チキショー!!」
アニの言葉に、さらに銃に手を伸ばしていったが、結局何も出来ず、拳を地面に叩きつけただけだった。
「おまえの知り合い・・・さっき言ったそのバカな奴、やったのか?」
「・・・かもね」
アニの言葉にショックを受けるマルロ。
「俺も、おまえの言う大きな流れってやつに流されるクズの1人・・・なんだろうな」

「どう・・だろうね でも、それも普通の人間なんじゃないの?
私はただ、流されるような弱い奴でも人間と思われたいだけ」
私がアニを女型じゃないかと疑ってるせいか、いやに意味深に聞こえますが。
ナイル・ドークを先頭に、いよいよ召喚一行がストヘス区に入った。
道の両側に立ったアニ達が馬車の後について走ろうとしたその時、
「アニ」
アニを呼びとめる者が。アルミンだった。
「どうしたの?その恰好」
「荷運び人さ」
フード付きの雨具でスッポリと身を包んでいるアルミン。
立体起動が見られないようにする為だった。
「アニ、エレンを逃がす事に協力してくれないかな?」
王政に真っ向から反発するつもりはなく、一時的に身を隠させたかったのだ。
とにかく時間を作り、審議会勢力をひっくり返すだけの材料を揃える・・・これがプランだった。
「ひっくり返す材料・・・そんな都合のイイ材料あるの?
根拠は?」
「・・・・ごめん、言えない」
葛藤しつつそう答えるアルミン。
「悪いけど話にならない」
ため息をつき、断るアニ。
ただし、黙っててやるから勝手に頑張れとだけ言ってその場を立ち去ろうとする。
「お願いだ!このままじゃエレンは殺される!!」
何も知らない連中が、保身のために何も知らず自滅への道を進もうとしている・・・
必死にアニを説得するアルミン。
自分の言っている事に説得力はなくても、もう大きな賭けに出なければならないところまで人類は追い詰められている今、とにかくウォール・シーナ街の検問を切り抜けるには憲兵団の力が必要になると必死に説得を続ける。
「アンタさ、私がそんなにイイ人に見えるの?」
「イイ人か・・・あまりその言い方は好きじゃないんだ」
下を向き、アニの問いに答えるアルミン。

「自分にとって都合のイイ人の事をそう呼んでるだけのような気がするから
全ての人にとって都合のイイ人なんていないと思う
だから、アニがこの話にのってくれないと、僕にとって悪い人になるね」
うわーっ!
途中までは実に真摯そうで、上手い運びでと思ってましたが・・・これは受け取りようによってはなかなか意地が悪い(^^ゞ
「いいよ 乗った!」
銃を肩からおろしそう答えたアニは外していた指輪をはめる。
そんな彼女に対し、複雑そうな表情のアルミン。
アルミンと同じ格好をしたエレンとミカサと4人でコッソリと歩く。
「案外、楽に抜けられたな。さすが憲兵団様だ
あとは影武者のジャンがバレなければいいが」
って、ここでもジャンって貧乏くじ?(^^ゞ
「全然似てないから!」
長くは持たないと言うエレンに
「大丈夫だって!2人は目つきが凶悪で、似たような悪人面だから」
おいおい!アルミンも何気にキッツイな(笑)
「俺はあんな馬面じゃねえよ!」
2人共大概にせーよ!(爆爆爆)
そんな3人組にアニは冷静に、自分が協力しなかったらどうやって壁を越える気だったのかと訊ねる。
そもそも、ストヘス区に入る前に実行した方がこんな面倒な事にならなかったんじゃ?と。
「なんで?今、ここなの?」
それに対し、この街の入り組んだ地形が、替え玉作戦の成功率を上げると思ったからとアルミンは答える。
「それに、真っ向から逆らうよりも従順に振舞って警戒心を解いた方が、闘争の時間を稼げるしね」
この言葉で納得したと言うアニ。
「ここを通る」
計画していた場所に到着した4人。
そこは、昔計画されていた地下都市廃墟が残っているとアルミンは説明する。
先頭を歩くアルミンに続いて入っていくエレンとミカサ。
だが、アニはそこに入ろうとしなくて。
恐いのか?とエレンが言うとそうだと答えるアニ。
「アンタみたいな勇敢な死に急ぎ野郎には、きっとか弱い乙女の気持ちなんてわからないだろうさ」
そんな彼女をジッと見ていた3人だったが、先を急ぐぞというエレンの言葉で3人はどんどん下へと降りていく。
「いいや、私は行かない。そっちは恐い」
地上を行かないなら協力しないとあくまで拒否。
すると焦ったように大きな声でこっちに来いと叫ぶエレン。
あれ?逃げたいというよりアニを連れて行きたいの??( ̄~ ̄;) ウーン
「大丈夫でしょ、ミカサ。さっきからこの辺にはなぜか全く人がいないから」
その代わり、屋根には隠れるように無数の人間が。
それだけでなく、隠れられる場所にも待機している様子の兵士たちが。
「ったく・・・傷付くよ
いったいいつからアンタは私をそんな目で見るようになったの?」
アニが見つめるアルミンの手にはしっかりと銃が握られていた。
「アニ、なんでマルコの立体起動装置を持っていたの?」
よく一緒に整備した仲だったから。僅かな傷や凹みで、アルミンにはアニの持っていたそれがマルコのモノだとわかっていたのだ。
「さぁ。あれは拾ったの」
「じゃあ、生け取りにした2体の巨人はアニが殺したの?」
「さあね。でも1ヶ月前にそう思っていたんなら、なんでその時に行動しなかったの?」
「今だって信じられないよ!何かの見間違いだと思いたくて・・・そのせいで」
悔しそうな表情になりながらも
「アニだって・・僕をあの時殺さなかったから」
今、こんな事になってるんじゃないかとアルミンも責め返す。

「ああ、心底そう思うよ
まさか、アンタにここまで追い詰められるとはね」
あの時どうして・・・ボソリと呟く。
しかし、エレン達がこの地下にアニを連れて行こうとしたのには理由があったのだ。
まだ心のどこかでアニを信じている。
ここに入りさえすれば証明できるのだと言うエレン。
ここにいったい何があるというのか?だが、相変わらず拒否するアニ。
「私は戦士になり損ねた」

「だから、つまんねえって言ってるだろうが!」
ここまできてもアニを信じたい気持で叫ぶエレン。
アルミンも話し合おうと叫ぶ。

「もう、聞いてらんない!
もう一度、ズタズタに削いでやる、女型の巨人っ!」
しかし、ミカサだけは違った。
って・・ミカサかっけぇぇぇ!(笑)
ユラリと身体が揺れたかと思うと、今まで見せた事もないような表情で笑い出すアニ。
「アルミン、私がアンタのイイ人でよかったね ひとまずアンタは賭けに勝った。
でも、私が賭けたのは・・ここからだから!」
すると、さっき指輪をはめた右手人差し指に噛みつこうとする。
それに気付いたアルミンが素早く合図の銃を撃つ。
一斉にアニに向かってくる兵士たち。
巨人化する前に取り押さえ、舌を噛まないよう猿轡を噛ます。
成功したかのように見えた。
ところが、ミカサはアニのしている指輪に突起物を見つける。
「遅かった・・・!」
慌ててエレンとアルミンをひっ掴んで下へと駆け降りるミカサの背後で、突起物で指を引っ掻き女型へと変化していくアニ。
エンカの兵長がカッコ良過ぎ(〃∇〃) てれっ☆

やはりでしたかー!!
しかし、アルミンはもう1カ月もの間、疑っては否定を繰り返してきたんですね。
エレンの事があったからそれどころではなかったのも事実でしょうが。
決定打は自分を助けてくれたからというのも皮肉ですね。
でも、だからこそ話し合おうというアルミンの言葉はわかるものの、エレンがあそこまでアニを信じようとしたのがちょっとわかりませんでした。
これ、原作を読んでいたら、なぜそこまでアニを信じようとしたかわかるのかしら?
だって、あまりにも女型は仲間を殺したじゃないですか!
むしろ、アニなんてどうでもいい!エレンをあんなにして!という怒りさえ感じるミカサの心理の方がストレートに伝わった気がしました(^^ゞ
でも、マルコがあんな死に方をしたきっかけがアニというのはキッツイなぁ。
ジャンのあの叫びをどんな気持ちで聞いていたんでしょう?
ってかあの場にアニはいなかったでしたっけ??
それにしても、ストヘス区を通る事自体作戦だったんですかね?
いくら憲兵団がいるといっても、新兵ですものね~安易過ぎますよね(^^ゞ
しかし、地下に入ったらどう証明できたんでしょうか?次回わかるのかしら?
アニ父に石塚運昇さんとは豪華でした。

