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Tシャツとサンダルの候

妄想レストラン


城山の帰り。



「腹減った。どこかで昼飯食って帰るぞ。」


どうせそこらの、大衆食堂かラーメン屋だろうって?


それは大間違いである。



たまにはこんな、お洒落なレストランに入る事だってあるのだ。




「スープでございます。」


ひー、ふー、みー、よー


店内には、私達を入れて客が10人。

内訳は、私らともう一組の40代ペアー以外は、全部オバ・・・

もとい、

女子のグループである。



「サラダとなっております。」


ここから、老眼の方には不親切な箇所が続く。

面倒なら読み飛ばしてほしい。


「見て、あのカップル。さっきから全然喋らんよ。二人とも不機嫌そうやし。目も合わせんよ。

「身なりからしてビジネスマンとOLやな。会社の同僚か、上司と部下?それとも取引先かな。」

「そんな関係なら、お互い気を遣って、もう少し喋るよ。」

「確かに。」


ヒソヒソヒソ



「お待たせしました。シーフードパスタでございます。」



「そんなら夫婦?夫婦で自営業をしてるとか。」

「さっきかかってきた電話じゃ、あの男、関西弁やったぞ。関西出身で久留米で自営ちゃ、相当確率低かぞ。」

「分かるもんね。夫婦で自営してて、出張で久留米に来たとかも知れんやん。私達だって出張してたやんね。」


ヒソヒソヒソ


私達の妄想は止まらない。

ここで断っておく。

元来私は、井戸端会議的な他人の詮索など、好まぬ性質である。

なのに今は、興味津々であると白状する。

暇人になると、気質まで変わるものらしい。



「やっぱり、破綻してるとか。不倫関係の精算とか。」

「そんな込み入った話、呑気にランチしながらするか!」






私達の不躾な妄想は、料理の終了と共に消えた。




教訓

レストランでは、少しぐらいは互いに会話をしよう。

隣の席で、妙な妄想が飛び交っているかも。




ん?


ところで、どんな味だったっけ?

コメント一覧

minou_yamatai
城山で桜ツツジを見られなくてガッカリでしたから。せめて、昼飯くらいはね。
あれからずっと、謎のカップルが気になってます。
corgi_yume
夫婦漫才は
ひっそりでしたが
もし、近くに居たら
耳が大きくなるでしょね(笑)

我が家のお休み日は
ラーメン・おうどんのお店が
交互です(^^;

おしゃれなレストラン
夫とはムリですね( ;∀;)
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