高良山の山登りの話しはさすがに省く。
山を下りて
石造りの鳥居(重文)を過ぎ、後は自宅までてくてくと歩いて帰るだけだ。
高良山の麓には、味水御井神社という神社がある。
味水御井と書いて、『うましみずみい』と読む。
相当古い社である。
寄ってみるか。
久大線久留米大学前駅の裏手の森にある。
朝妻の清水。
その昔、神功皇后がここの水を飲み、「うまし!」といった所から、神社の由来となった。
高良大社や玉垂宮とともに、神功皇后のエピソードが残る、無茶苦茶古い神社なのだ。
今は祠だけしかない。
本来は重要さで言えば、国宝クラスである筈なのに・・・
そのとおりだ。
バチが当たるぞ!
自宅近くには諏訪神社がある。
ここもついでに寄ってみた。
経路の都合上、裏門から入る。
神主さんがなにやらおみくじ器の辺りを掃除されていた。
諏訪神社は出雲系の神様を祭る神社である。
当然、参拝するときは4拍手なのかと前から気になっていた。
訊いてみた。
「いえ、2礼2拍手です。」
「でも、祭神はオオナムチ(大国主命)と子供のタケミナカタってなってますよね。出雲大社と同じかと思ってました。」
私が、タケミナカタやらオオナムチなんて、出雲の神様の名前を知ってたもんだから、すっかり神主さんは嬉しくなったのか、
「ええ、そうです。ただ4拍手は出雲大社だけです。因みに伊勢神宮は八度拝、八拍手に一拍手です。一般の方は2礼2拍手でよかですけど。それから当社は諏訪大社の末社とかではなく、本来は・・・」
止まんなくなっちゃった。
今は、住宅街の中に埋没してしまっているが、往年は、遙かJR久留米駅辺りまで参道が真っ直ぐに伸びていたんだとか。
「4kmぐらいでしょうか。そのくらい当社は大きかったんです。なにしろ久留米では高良大社に次ぐぐらいの古さですもんね。」
お腹が減ってきた。
そろそろ終わりにしないとキリがなさそうだ。
「また来ます。それから、以前は知らんで4拍手してお参りしてました。神様に代わりに謝っといてください。」
神主さんに代わりに謝っといてくれとは、何とも無礼な話だが、
「ハハハ。拍手は何回してもよかとですよ。気のすむごとでよかです。」
との言葉を賜った。
ほんとか?