ミノティカ宝箱

ヴィジュアル・コミュニケーター、「ミノティカ」の制作日記やニュース等。

NOV.30,2007

2007-11-30 | Weblog
●年賀状のひな形みたいなやつが世の中にずいぶん出回っている。「う~ん、これが売り物かい....」というものもあれば「あ~、これこんなかたちで出しちゃうんだ~、随分安売りするんだね。」みたいなものもあり、年々増え続ける状況に複雑な心境である。ほとんどの人がデジタル制作の年賀状だしね。デザインやイラストを、コンピュータでちょちょいのちょいとできるようなイメージを作ってしまった我々全体の責任でもある。どんな職業だって、それで飯を食ってる以上は月収が日本国民の平均ぐらいないと、平均的な暮らしはできないじゃないですか、一般的に言って。それを「元があるイラストを卸している」小売店のような扱いになって(されて)しまっている若い人が多いんだよな~。それじゃあ毎日ものすごい点数の作品をさばいていかなきゃやってけないよね。今はいいよ、君たち若いからその日食べて行ければ。だけど「他店が1円でも安ければご遠慮なくおっしゃって下さい。」という量販店じゃないんだから、もうちょっと技の仕事をしているプライドを持とうじゃないか。おじさんは今日も営業さんと、クライアントから提示された金額について「その妥当性」について話し合ったのだった。そこを先方に説得できるだけのものを持っていないとインチキだけど。価格競争には巻き込まれないようにレッツ気をつけようぜ。

NOV.29,2007

2007-11-29 | Weblog
●神田を歩いていると、前を行く若者にすれ違いざま何か注意する紳士。若者「あ、そうなんですか、すいません。」と素直に答え、手に持っていたタバコを近くの吸い殻入れにすぐ捨てに行く。確か千代田区が最初に路上喫煙禁止条例を制定したのではなかったか。歩きタバコはよろしくないが、それにしても最近20歳そこそこぐらいの女の子が信号待ちで一服、ベンチに座った途端に一服、飲食店ではプカプカ、と「結構チェーンでしょ君ぃ」と聞きたくなるほど吸ってるのが目立つ。ベビーカーを押しながら吸うのは止めようよ君ぃ。俺も飲みに行ったとき等時々吸うので「ちょっと一服」の気持ちはわかるが、やっぱ所かまわず「吸いたいから吸う」のは大人としてちょっとどうかな。って、説教おじさんになるつもりはないんだけど、なんかカッコ悪い感じよ。

NOV.28,2007

2007-11-29 | Weblog
●そろそろ大掃除の季節も近づいてきた。来春、引っ越しも予定している。「第○次」なのかわかんないが、ミノティカ究極の大整理をコツコツ進めているのである。資料本ですぐ必要ないものは今の仕事場に持ってった(半寄付)。スキャンで残せば事足りるものはそうした。雑書類はクリアファイルに整理すればなんだかんだでカラーボックス1本ちょっとまで圧縮できた。後は画材類(アナログの図工用品、木版画の板等)。こいつらは簡単に処分すると生業上困ることもあり得るのだが......そろそろツールも絞り込んでいかないといけないかも。子ども教室の生徒達に贅沢な画材を使わせてみたいという思いもあり、結構持って行った(ちょっと贅沢過ぎでした)。
 後は....日記類かなあ。これはスキャンするにも多過ぎて。まあこれが僕のアイディアソースと言えなくもないからなあ。いずれにしても現時点で「これが限界」というところまでやってみたい。ほんと「人生がシンプルに」なる感じします。寂しくなるんじゃなくて、「今後の目標がより明確になる」感じ。

NOV.27,2007

2007-11-28 | Weblog
●紀伊国屋に寄って、洋書のデザイン書を立ち読み。ほんの1、2ページ参考になるところがあり(アート本というものは大抵そうなのだが)、これは図書館にも無いのでう~~~~ん、と迷ったが、無駄遣いはやめて店を出る。帰宅してネットで先ほどの参考ページに関するメモで検索するとそのものズバリのサイトがあってびっくり。ネットってすごいなあ、何でもあるやんけ。最近はYOU TUBE等で映像も充実しており、そら事典類も次々休刊になるわ。
 しかしこれほどまでにあらゆる情報を手元で手に入れることができるということは、ますます「自分は何がしたいのか。」ということをしっかり認識していないといたずらに振り回されてあっちゅう間に人生終わっちゃうっちゅうことですね。

 今思い浮かんだこと
 英会話スクール行って自分の目標に近い会話が出来るようになった人何人いるの?
ブート・キャンプ、最後までやって効果があった人何人いるの?
通信教育講座で技能を身につけた人何人いるの?

「楽して得たい」って、我々の悲しい性ですなあ....。

NOV.26,2007

2007-11-27 | Weblog
●渋谷区に続いて、今度は武蔵野市で紙芝居講座を実施することになった。3回目ともなると慣れてきて準備にあわてることもないのだが、受講者は初めてなわけで、この慣れがよくない場合もある。まあ、都度精一杯やるだけだ。
 筒井康隆の作品で、講演旅行を頼まれた主人公が、慣れの気楽さと待遇の良さを「ずっとこんな毎日が続くと良いなあ」などと言ったばっかりに恐ろしい展開になって行く、というのがあるが、なんかちょっとそんなことを思い浮かべたぞ(小説のような良い思いはしてませんが)。

 昨年の春、区のイベント会議でテーマが「懐かしい昭和」になり、「紙芝居のおじさんがやってくるというのはどうでしょう?」と提案したことをきっかけにボランティアで紙芝居を作り、イベントで演じ、好評につき区民講座を開き、その受講生が一座を旗揚げして様々な公共施設で演じ、小学校のおなじみになり、朝日新聞に載り、博物館で展覧会があり、他区で口演をし、スポンサーがついてDVDが作られ、渋谷区で講座を開き.......これがたった1年半の出来事ですよ。いや~、様々な手配交渉に走り回っている取りまとめ役の東島さんがすごいからここまで大きくなった訳ですが、一座も周囲も非常に熱心だということは時代的に需要が高かったということですな。いずれにせよ、こんなふうに一人歩きしてみんなが盛り上がって行く「種」を巻くのが大好きな訳でして、これは「一歩間違うと騒乱罪」になりかねない、子どもの頃からのクセなのだ。「あれ、この盛り上がりの発端はそもそもなんだっけ?」というのが誰にもよくわからないという状態を離れたところで「うんうん、これで良いのじゃ。元気でやるんじゃよ。さらばじゃ。」どこ行くねん!
 最近契約で通っている仕事先の責任者に紹介したコピーライターが、そこの別件でがんばっているらしく、「ミノティカさん、○○さんというコピーライターがいまして........」と教えてくれる現場の人達。ほっほっほ。みんな幸せになっているようじゃな。元気でやるんじゃよ。さらばじゃ。どこ行くねん!

NOV.25,2007

2007-11-26 | Weblog
●午後は中野で過ごす。最後に図書館に行き、アート関連の参考書を借りる。杉並と中野の中央図書館を比較するとアート関連は杉並の方が圧倒的に多い。ただ、結構利用する「児童書コーナー」は中野の方が充実している。どちらもチャリで行けるので重宝している。特にアート本は、たま~に参照したい1、2ページのためだけに何万も出して場所を取る大型本を自分の蔵書にするのは全く馬鹿げているので「必要な時に利用させてもらう」公共施設は大変ありがたい。文庫や新書なら、私は書き込みをしながら電車や風呂で乱暴に読むのでそういう本はパッと買います。
 どうしても、買って手元に置いておきたいアート本もあることはある。衝動的に買った「吉田博(昭和初期の版画家)作品集」、これは作品がすべて美しく、何度見ても飽きないのだ。5,000円くらいだったが、安いと思う。結局個人の価値観なのだが、その人にとって「これは!」というものは他人からすればびっくりするような値段が付いていても迷わず買ってしまうものなのだ。俺もそういうものを作っていかなきゃなあ。

NOV.22~23,2007

2007-11-23 | Weblog
●22日 DVDで「ラブ・コン」を見る。美術が良いね。’80sっぽいね。

●23日 昨日からずっと考えていたが、また大きな流れで「’80年代アレンジのフィフティーズ」が巡ってきそうだなという感じ。なにもポニーテールやリーゼントのあのイメージという訳ではなく、今には今のディーテイルで、色調がパステルで「フワフワ、軽く甘い、ちょっとセンチメンタルな」雰囲気。3丁目の夕日に代表される生活臭漂う懐古調の昭和ではなく、40歳前後の元アイドル歌手達の「今思えば馬鹿みたいだけど夢のような想い出」の昭和。そう、バブル前夜だったな。なんだかんだ言ってもねえ、景気良いと思いますよ、今。学生達もなんかホンワカしてますね。「つなぎの時間」という感じ。「世界の車窓」とかNHKの「名曲アルバム」みたいな。ローディング中でかすかにウイ~ン、ウイ~ン言ってる感じ。..........もちろんあの頃も陰惨な事件があり、校内暴力もあった。なんか、谷間なのか尾根なのか、誰も落ち着けてないので足下がおぼつかないというか、フワフワ浮き上がっている時代でしたね。
子ども達はね、これからしばらくは平和で楽しいんじゃないですかね。しばらくはね。5年あるかな。3年か。どうかな~。

NOV.21,2007

2007-11-22 | Weblog
●「賀正という文字を書いて欲しい。今日夕方までになるべく早く3案。」特急の依頼が来た。打ち合わせに出かけた帰りに墨汁と筆を買って帰り、制作室のテーブルに描いては並べ、描いては並べ....。「お、ミノティカさん、字も描くの?」「ええ、デザイン(書道)なんですけど。」「ふ~ん。」
 書道の先生から見るといろいろと指摘もありましょうが、デザイン書道は巷にあふれている。それだけ需要も高いということだ。ある村の地酒ラベルで、書道の先生が書いたものと普通の中学生が自由に描いたものと二種類の酒に使い分けているのを見たが、中学生の方が圧倒的に「旨そう」なのだ。意外とそんなもんだよね。
 
 子どもの頃、町のお習字教室に通っていたのである程度「字心?」もある俺だ。ただ、デザイン書道の決めては「印象」であり「バランス」だ。春を迎える喜びを「しみじみと」なのか「わくわくと」なのか、目的により描き分けられなければならぬ。「可読性」も大切で「カッコイイけど何て書いてあるのかさっぱりわからん」ではダメである。
 超集中して3時間ほどで仕上げ、納品。姿勢を正して筆を垂直に立てて描くのもたまには良いものだ。たまには?

NOV.20,2007

2007-11-20 | Weblog
●最近の子ども達が大抵持っている例のハンディなゲーム機。これでTVが見られるやつが出たというので朝の番組で早速特集をやってた。小倉さん「みんなそんなにテレビ観たいのかなあ。」って、TVの人がそんなこと言って良いの~?
 クリスマス、正月はドバっと売れて塾の行き帰りやなんかにバスの中でやってたりとかね。う~ん.....。まあ最近は大人用のソフトもいっぱい出てるので、通勤電車の中で野球やニュースやドラマを観るサラリーマンも増えましょう。そのうち、録画機能が充実し、データをやり取りでき、携帯電話との境界も無くなり、個人が持つ情報は全て手の平に収まる物になるのだ。そうすると人々は常に「体一つ」で好きな空間で好きな時間を過ごすようになっていく。都会と地方でのスタイルの違いはあるだろうが。
 先日急死された黒川紀章氏は現代人の「ホモ・モーベンス」(道民)化を1970年代にとなえていて、幼児だった俺に強烈な印象を与えた大阪万博で「ユニット」という概念をプレゼンテーションして見せた。つまりパッケージされた個々の生活は「移動」が基本にあり、すでに当時急激な勢いで増え始めていた「自家用車」(地方ではすでに一人一台)はその生活様式の解りやすい例だというのだ。
 平日は都心で働き、週末は郊外の家で過ごす人間が増えるだろうという予測もその通りになった。家族でそんな暮らしをしている人の話もよく見聞きする。
 
 俺はずっと「自分専用放送」があればいいと思っていたが、まあipodは基本的にそのような考え方である。暮らしはますますパーソナルなものになって行く訳だ。
 
 が、特に日本人は自分の価値観を築く努力を嫌がる人が多く、せっかくパーソナルなツールがあるにもかかわらず、周りと同じかどうか「変」じゃないかを気にして「レコマンド」ものばかりにとらわれているのだ。ああ、もったいない。
 アメリカがなんでも素晴らしい訳ではないが、悔しいぐらいいつも先を行かれるのだ。彼等がテープレコーダーを「バンドで足りないメンバーを補う道具」として扱い、多重録音による一人聖歌隊や一人バンドを作って「やりたい」音楽を自由に作り、あげくの果てにその曲をヒットチャートの上位に送り込むことまで既に50年以上前にやってしまっている......といった「受け身ではない道具の使い方」を参考にして欲しいのよ、おっちゃんは。

NOV.19,2007

2007-11-19 | Weblog
●さささ寒~っ!!今朝はチャコールグレーのコート姿で通勤電車に乗り込むミノティカなのであります。

 今通ってる仕事先の年賀状案もとりあえずまとめることができ、12案提出。「おお、すごいすごい。ミノティカさん、これはもったいないから外にも使いましょう。」つまり、お客さんで年賀状のデザインを欲しているところに売り込むということなのだ。使えるものなら使ってくだされ。後12年先まで使えない案が多いのですから。
 しかし年賀状で難しいのは、凝りすぎるともらった方はそんなにうれしくなく、ありきたりだと印象に残らず。やっぱり出す人の「語り口」のようなリラックスした感じかな~(それがめちゃめちゃ難しいねやがなって)。

 最近、「絵本」と「食に関する仕事」がしたいよ~、と手帳に書いていたのだが、なんと今日「絵本仕立てのキッズ・メニュー」というイラストの仕事が来てびびびびっくり!そのまんまやないかいな。まさかそれを複合したかたちで来るとは思わなんだで、おっちゃんは。おおきにありがとう、神様か仏様かおじい様かなんや知らん人。

NOV.18,2007

2007-11-19 | Weblog
●仕事先の年賀状案考えながら、諸々の進行。夕方歩いて中野へ行き、書店で30分資料立ち読みをしてバスで帰る。よく晴れた一日だったが、風が冷たくなってきた。

NOV.16~17,2007

2007-11-17 | Weblog
●16日 昨日の夜はいつもの出張友達from神戸と軽く飲み。今夜は地域活動の女性メンバー数人と打ち合わせ&飲み。つい酒になると食べるものがこってり系になりがち。特にビールはね。
 今日は女性陣の中でいろいろと普段の生活の話等聞けて面白かった。僕(オヤジ)がいてもそんなの関係ねえ?まあガキでもあるまいしというのもあるだろうが、高校の時、ほとんど女子ばかりの学校に行って、女性の話を一緒に聞いて相づちを打ったりテーマを展開したりというのに慣れている(訓練した)ということもあるかもね。
「そうそう、消防のポスター、新宿で見たけどミノティカさんでしょ?」おお~、よくわかりましたね。

●17日 午前中デザイン講座。夕方は初台で紙芝居。今日の子ども達は2、3歳ぐらいの子が多く、だいぶ「ひらがな」で話す。ミノティカ一話熱演いたしました。
 終わってお菓子を配るのが我々の一座。子ども達、争ってつかみ取りになりかけるところを落ち着かせる。
 あ、今日場を仕切ってくれた方はフリーアナウンサーのKさんだ。何で親しみを感じる顔なのかと思ったら、なんだ中学校に「仕事の話」しに行った時一緒だった人じゃないか。しまった、挨拶するんだった。
 今日もメンバーのおじさんから「消防庁のポスター、ミノティカ先生でしょ?」あら~、わかるんだねえ。

NOV.15,2007

2007-11-16 | Weblog
●「年賀状、早く作らないと。」という声が仕事関係の場で聞かれ始めた。アイディアあれこれ考えてデザインして印刷してお客さんの宛名シールを貼って切手を貼って...。結構手間ひまかかるのだ。
 そうだよな~、後ひと月半で今年も終わりなのだ。なんとまあ。暖か過ぎてそんな感じがしませんな。

 皆さん、余計なお世話かもしれませんが、来年から日記つけませんか。それも毎年の単冊じゃなくて、3年、5年、10年等の連用日記です。これはねえ、年を重ねると役に立つし読み物としても面白いですよ~。別に「告白、私の心」みたいなんじゃなくて、やったこと、行った場所、見たもの、食べたもの、読んだ本....そういうののメモで良いんですよ。それが何年も続けていると、自分の変遷がグラフのように形作られてくるのです。「5年前の暮れはこんな飲み会に行ったけど、2年前はその時出会った人と別の飲み会に行ってこんな人を紹介されたっけ。」とかねえ。そうそう「居酒屋探訪」に限定した日記を付けてる人もいますね。もう立派なガイドブックな訳です。
 引き出しや本棚にしまい込むとつけ忘れが続いたりしますよね。次第に億劫になっていくんだなこれが。手帳で3年連用型などもあるので、携帯してその場でつけるというのも良いですね。僕は「合本癖」があるので、そういうものを何年分か合体して「事典」みたいにしてしまいます。
 中学3年の時からつけているので、歯磨きのような習慣になってしまいました。さすがにちょっと場所取るのが困りもの。

NOV.14,2007

2007-11-15 | Weblog
●夕方、新宿で書店や画材店に寄る。
 書店で、僕のような仕事をしてる人はこれは買ってないだろうという資料など。まあイラストの入門書のようなもの。すでにできあがっている人のスタイルを見ても参考にはなるが、入門書は何度見ても飽きない。新たな角度で非常に勉強になる。クラシック音楽を聴くようなものか。
 画材店では何の変哲も無い無地のノートを数冊。何年も何年も、散々自分に合うノートや手帳を探し続けてきて未だに巡り会わず、仕方が無いので自分で使いやすいサイズ(130×210mm。縦横比は1:1.618の黄金比。120円くらいの30枚のノートを3冊程合体する。)のオリジナルを手作りしている。薄い表紙をつけてフィルムを貼り、ソフトカバーでゴツくならぬように。これはハードカバーだといろんなものをスクラップした時、表紙が開いて持ち歩きにくいためだ。以前、このブログでチラっとお見せしたが、ギッシリと思いつきやアイディアスケッチ、入場券や箸袋、新聞記事等が詰め込まれている僕の「宝箱」なのだ。