分転換にお茶だけの

2016-12-22 10:46:36 | 日記

その後、会議をいくつか済ませ、デザイン会社との打ち合わせも終った。
書き上がった原稿をいくつか渡し、早雪が撮影したアタリの画像もメディアに焼心跳錶 いて渡しておく。
これで来週にはラフが完成して来るはずだ。
ラフは本社の田舎暮らしLIFE編集部と鮎川村の村役場に送ってもらうことになっている。
水瀬リゾートの広告ページは、巻頭の1ページを除いては色校前に完全データで入稿してもらうことになっている。
(いよいよだなぁ)
会社の近くのレストランでコーヒーを飲みながら、台割とスケジュールをにらめっこしながら早雪が進行管理をしていると、後ろから声をかけられた。
早雪さん」
貴彰さん!あれ、会社に戻ったんじゃないんですか?」
夜ご飯を食べてから帰ろうかと」
ああ、なるほど…。」
ご一緒しても?」
はい。じゃ、私も食べて行枕頭こうかな…。気分転換にお茶だけのつもりだったから…」
会社の近くだし、まずいですか?」
いえ、全然大丈夫です」
早雪は広げていた資料をまとめて自分の席の隣に寄せた。
注文して料理が届き、世間話をしながら食べる。
島での日常が戻って来た様で妙にホッとしていた早雪だった。
初校が上がって来たら…早雪さんは東京に戻るんですか?」
え?」
さっき会議でそんなような事言ってましたよね」
あ、はい、予定では。でもガイドブックの取材も兼ねての出張なので、少し引き延ばすつもりです。巻頭の広告ページの取材もちゃんとやるので、心配はいりませんよ?」
それは…心配していませんけど、次に行くのは本が完成してから、ガイドブックの取材に入る頃ですか?」
そうですね…。校了が年末なので、2月~3月くらいからになるかしら…」
そうですか…」
何か、気になる事でも?」
いや…栄太さんには話してあるんですか?」
そう訊かれ、早雪はドキッとして食事の手を止めた。
…大まかには…。一度帰ってまた来るってことは話してあります。ガイドブックの方は企画段階ですし 、まだどうなるか分からないので…」


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