VANDER情報局

湊七雄のブログ

ときめき☆バトー

2007-03-20 | Weblog
先週末、大阪に足を伸ばし現代美術作家の水垣尚さんと岡本和喜さんのインスタレーションを見てきました。
今回のプロジェクト『ときめき☆バトー』は、NPO大阪アーツアポリアの企画で、両氏ほか6組のアーティストが参加しています。

展示会場となっているpia NPOは、関西国際交流団体協議会によって運営されている国際交流・国際協力NPO(非営利組織)の拠点施設。趣のあるこの建物の中に、NPO大阪アーツアポリアも事務所を構えていて、新しい芸術表現を産み出そうとする静かな熱気が感じられます。

ビルの各フロアに設置された作品とその空間を見ていて、ロンドンのテートモダンを思い出しました。建物の規模は全く違うものの、部分的に雰囲気が似ているのです。窓から海が見えるロケーションにも共通点があります。(もとよりテートから見えるのはテムズ川ですが)

10代を大阪で過ごした私には「天保山=海遊館」というイメージが定着しているのですが、近頃はいろんなタイプのギャラリーが集まり、新しいアート拠点が形成されつつあるようです。天保山みなアート地図を参考にしながら散策してみるのも楽しそうです。

雑誌の取材

2007-03-15 | Weblog
昨日、雑誌「金澤」(5月号4/20発売)の取材があり、インタビュアーとカメラマンの方がアトリエにいらっしゃいました。
かれこれ10年来お世話になっているギャラリーアルトラのオーナー林氏の発案で、この4月から「美術のみかた」という通年の講座が開講されます。私は講師の一人として、8月、9月の講座計4回を担当するのですが、今回の取材はその内容についてでした。

アルトラアートスクールが企画する「美術のみかた」講座では、私が担当する現代アートの他に、西洋美術、彫刻、工芸、デザイン、日本・東洋美術、美学などが幅広く学べるようになっていて、それぞれの分野の専門家が講師として招かれています。興味がおありの方は問い合わせてみて下さい。



ベルギー政府給費留学

2007-03-03 | Weblog
ヨーロッパにいた頃から留学についての相談を受ける機会が多々ありました。つい最近もある方から問い合わせがあったので、今日は、ベルギー政府の給費留学制度をご紹介します。

私は、2度目のチャレンジでやっと合格し奨学生に選ばれました。準備する書類も沢山あってそれなりに大変なのですが、とても魅力的な奨学制度なのでお薦めです。毎年2月上旬に願書が締め切られるようです。

留学を希望するにあたり、まず師事したい教授にコンタクトをとり、受入内諾書を出して貰います。そして、周到に準備した出願書類一式と併せて提出し、書類審査の結果を待ちます。
1次審査に合格すると、筆記・面接試験のインビテーションが送られてきます。(私の時はメールでも連絡がありました)

2次審査は、オランダ語(分野によっては英語)の筆記試験(作文)と面接です。フランス語圏に留学を希望する場合はフランス語で受験することになります。この試験の紳士的な雰囲気は強く印象に残っています。

数日後結果が届くのですが、合格であってもすぐには喜べません。これは「あなたを奨学生として相応しい人物であることをベルギー政府に推薦します」という意味であって、その後の求められる要件を満たす必要があります。
ここがややこしいのですが、ベルギーの場合、奨学金を得るのは通過点の一つに過ぎず、希望する大学の入学試験に合格し、証明書を入手した上で、滞在許可書を貰わなければ合法的に滞在できない(=奨学金も受け取れない)ことになっています。

あと、一部の高等教育機関(美術大学や音楽大学など)では近年授業料が高騰していて、支給限度額を超える場合があるので、確認が必要です。

この奨学金についての詳しい情報は、独立法人日本学生支援機構のホームページ、およびベルギー大使館のホームページに掲載されていますので、参考にしてください。