VANDER情報局

湊七雄のブログ

アトリエ

2007-02-25 | Weblog
ここ1年で身の回りの環境が大きく変わったこともあり、生活のリムズの中に、十分な制作時間を取り入れられないまま月日が過ぎて行きました。
しかし、当初は物置同然だった版画アトリエが少しづつ整って行くのとシンクロして、自身の調子も良くなっているように感じます。

いま取り組んでいる新しいシリーズ作品は、この5月に京都で発表する予定です。


製本

2007-02-20 | Weblog
先日、勤め先の福井大学で製本のワークショップを開きました。美術科の学生は、感性がフレッシュで、飲み込みが早い事もあり、力作が沢山生まれました。

私は、ゲント王立美術アカデミーで版画を勉強していた当時に、リトグラフ担当のジャン・ピエールから製本の手ほどきを受けました。
いつもの彼は、リトグラフの指導はほどほどに、版画アトリエの片隅で製本に勤しんでていました。その様子がなんとも優雅で、長い歴史に支えられたヨーロッパの文化的豊さを実感したものです。
思いのほか簡単に本を作れる事を知った私は、彼と同じ道具と素材を買い揃え、見よう見まねで製本を始めました。ひとまず自分でやってみるのが好きなのです。
自宅アパートでコツコツ作った本を翌朝ジャンピエールに見せて、改良すべき箇所を指摘してもらう方法を繰り返しながら、製本のノウハウを蓄積しました。

ベルギーでは多くのアーティストが製本を趣味としています。一年を通して天候に恵まれず、暗くて寒い時期が長いので、家の中に籠って出来る趣味が人気なのでしょう。
実際、ステンドグラス、ゴブラン織り、ボビンレースなど、この国を代表する芸術の多くは地味な作業を要する物が多い!!!

仮にお天気が良かったならば、画家ファン・アイクの名作も生まれていなかったような気がします。

航海日誌

2007-02-19 | Weblog
ベルギーにあるゲント市立現代美術館S.M.A.K.で研修していたころのお話。
コーチでもあった修復家のマルリスに、「ログブックを作って、毎日の出来事を書き留めておくように!」とアドヴァイスされました。
その当時、ログブック(logboek)の意味を知らなかったので、早速オランダ語辞書で調べたところ、「航海日誌」とありました。
自分の将来が、雄大な海に向かう舟のイメージと重なって、なんだかワクワクしたのを思えています。
ちなみに、その「舟」は、ペリーの黒船のようなタイプでした。

「ブログ」は、ウェブログ(weblog)の略だそうです。つまり「ウェブ航海日誌」という事になりますが、ここに登場する舟はどんなイメージでしょう?宇宙戦艦ヤマトかな?

はじめまして

2007-02-19 | Weblog
今日からブログをはじめることにしました。
2006年春、8年間のヨーロッパ滞在を終えて帰国し、福井県に住みはじめました。
今後ともどうぞ宜しく。