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ロコモティブシンドローム(「あしこしが弱る」かもしれない症候群)

2011-08-12 | 管理人の日記

ロコモティブシンドロームとは、主に加齢による運動器の障害のため、
移動能力の低下をきたして、要介護となる危険の高い状態をさします。
=「あしこしが弱る」かもしれない症候群

 
●「運動器の障害」は要介護の原因となる
 
多くの人々は高齢になることに不安を持っている。「わが国の一般生活者の高齢社会に対する意識調査」(荒井由美子ら、2005)によると、83%の人が高齢になることに不安を感じている。
その理由は「自分が寝たきり、痴呆になって要介護となる」(78%)、「自分が病気になる」(72%)、「収入」(68%)、「配偶者の病気や介護」(54%)である。寝たきり、病気、要介護に対する不安がきわめて大きい。
要介護になる理由は脳卒中(29%)、老衰(15%)、認知症(13%)、骨折・転倒(11%)、関節疾患(9%)、要支援は老衰(22%)、関節疾患(18%)、脳卒中(12%)、骨折・転倒(11%)、心臓病(7%)で(平成16年度厚労省国民生活基礎調査)、
運動器疾患は要介護の重要な理由になっている
しかし、一般生活者が高齢になったときに患う病気として心配するのは、がん(77%)、認知症(70%)、脳血管障害(67%)、心臓疾患(57%)の順で(荒井由美子ら、2005)、運動器疾患の認識度はさほど高くないことがわかる。要介護になることと運動器の健康とが十分に結びついていない。

運動器の重要性をアピールする場合、「身体を適切に動かしていないことは単に運動不足という習慣の問題ではなく、運動器の健康に有害であり」、「その障害の先には要介護の危険がある」というコンセプトを明瞭に述べていく必要がある。運動器はサイレントオルガンで、障害がすすむまで症状が現れない

平成20年度から関係者の努力によって厚労省の運動器疾患対策事業が始まった。

                           (出典:日本整形外科学会 広報室ニュース第74号より抜粋)