京都で「まぼろし」と呼ばれるパンに遭遇

昨夜、叡電「出町柳」の駅前で、「まぼろし」と謳われる、ある稀少なパンに遭遇しました。

「ロバのパン」です。





名前だけは有名ですが、目にすることは極めて少なく、僕は人生2度目の遭遇。
しかも以前の邂逅は10年以上も前ですから、ネッシーやツチノコのように、パン界のUMAなのであります。

ロバのパンの名を掲げるメーカーや個人商店は全国にいくつかあるのですが、この「株式会社ビタミンパン連鎖本舗」（チェーン店ではなく“連鎖”！）はその元祖。

おもに秘伝の「パンの素」でできたビタミン入り蒸しパンとお団子を販売しており、今年の8月で60周年を迎えました。

創業当時はポニー（実はロバではなかった）が荷車を引いて販売し、子供たちに大人気となり、全盛期は約１６０台ものロバぐるまが京都をかけめぐっていたのだそう。

しかしながら道路状況が変わり、また、ポニーが花壇や鉢植えの植物や、八百屋の店先の商品を食べてしまうため苦情が来て、次第に自転車やライトバンに切り替わっていきました。

現在は、自動車販売はたったの、この一台のみ。



周回は北白川や太秦、亀岡市、乙訓地域とのことで、市内の繁華街でお目にかかれません。
蒸しパンを製造しているビタミンパン連鎖本舗も、現在は３代目社長（57歳）と奥さんのふたりきりで頑張っていらっしゃいます。

食べられる昭和ルインズ。
京都の”お世っ界遺産”に認定したい。

肝心のお味は、「なつかしすぎて知らない味」。



買ったのは抹茶味。
おおよそいまのパンとはまるで違う魅惑的なケミカル甘味、ねちょっとした独特な食感で、駄菓子テイスト。
かなりUMAかったです。

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メニューが格闘家の名前になっている「餃子の王将」出町柳店

「出町柳」駅近くの枡形商店街へ晩ごはんを食べに行きました。

この商店街にある「餃子の王将」は、京都大学や同志社大学が近くにあるためか、チャーハン350円など他店より値段が安いのです。

また「学生は30分皿洗いをすればお金がなくてもごはんが食べられる」など古きよき“学生街の王将”のムード、慣習をいまだ色濃く残しています。

そして血気盛んな学生の、胃袋という名のリングに挑むだけあって、メニューもなかなか好戦的。
なんと格闘家たちが定食の名前になっています。



「ドラゴン藤波」は「えびちり」「唐揚」にさらに「冷奴」がつくという異色の三連星。
中華界の飛龍革命と呼んで大袈裟ではな……大袈裟でしたね。

なんで定食に格闘家の名が冠されているのかをうかがったところ、お店の方曰く「むかしプロレスが好きな従業員がいて、彼が名付けたものの名残。正直、なぜこの名前なのかはぜんぜんわからない」とのこと。

店を去ってもなお爪痕を遺す。
時代は変わっても、各店舗によってメニュー創作の自由度が高い王将の伝統は「切れてない」ようです。

その下のカレーの「ココ2番」も見逃せない。

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店内がヤカンだらけの居酒屋へ行ってきました。

昨年東心斎橋にオープンした、深夜食堂、ならぬ「ヤカン食堂」を取材してきました。




ここはその名の通り、店内にはたじろぐほどにおびただしい数のヤカンがディスプレイされています。





金色のヤカンに照明が乱反射し、まるで三十三間堂に来たかのような錯覚をおぼえます。
ヤカンもこれだけ揃えば絢爛豪華、ゴージャスですね。

この店のコンセプトは「韓国屋台の味と雰囲気の再現」。

韓国の下町にある屋台や大衆居酒屋ではマッコリをヤカンに入れ、アルマイトの器に注いで飲むのが一般的なのだそう。
ここは内装だけではなくそのならわしも体験していただこうということです。
つまりこれらヤカンは飾りではなく「マッコリを注ぐ専用器」なのです。


最初の一杯はコリアンのホールスタッフがついでくれるのも気分です。

そしてこちらではヤカン入りのマッコリ（4.5杯ぶん入り）を頼むと、なんとヤカンをキープできるのです。
ポスカで自分の名前やメッセージを書き込み、こうして壁などに保管をしてくれます。

近年日本ではマッコリがたいへんなブームで、コリアンタウンに行かずしてどこでもカジュアルに楽しめるようになりました。
甘くてなめらかな口あたり、香りがよく、しゅわーっと口中がサワー感いっぱいになるのがいいですよね。
このごろは日本製のマッコリまで出まわりはじめております。

こちらのお店はなんと17種類ものマッコリが用意されており、ワインのように「マッコリクーラー」まであり仰天。

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