街歩き大好き!「街めぐり人めぐり」ロケハンメモ

街歩き大好き放送作家・吉村智樹の備忘録(簡単なメモ書き)です。清書して本家ブログ「街めぐり人めぐり」にて記事化します。

コンドームでドレスやバッグ、アクセサリーを作っている女性作家に会いに行きました。

2014-04-17 15:31:31 | 日記
コンドームでドレスやバッグ、アクセサリーを作っている女性作家に会いに行きました。

場所は四条河原町にある「ガレリアBar間男」。
入口はレンタサイクルの駐輪場のなかという、「隠れ家的」としか言いようがない、あやしい立地。



展示されていた作品は、ゴム特有のケミカルな香りを放ち、視覚的にも嗅覚的にもフェティッシュな世界が伝わってきます。













さりとてラバー素材にはあるテカりや強靭さはなく、枯れかけた花びらのような、背徳の情事のあとのような、切ないムードも見て取れます。
性的、というより、むしろ、果ててしまった後の「無性欲」状態を表しているような気がしました。
コンドームは意外にも、しなやかさとはかなさをともに表現できる、フェミニンなテキスタイルなのかもしれません。

作者のoootakakooo(タカコ)さん(27歳)は上田安子服飾専門学校でファッションデザインを学んだ作家。
舞台衣装なども手掛けているそう。



極薄のコンドームを継ぎあわせるなんて、相当な技術が必要。
なんでも裏からテグスで縫い合わせているとのこと。
しっかりした技術に裏打ちされたセンスであることがわかります。

彼女が素材にコンドームを使い始めたのは4年前。
ファッションの世界で「やすらぎ」が至上主義的に重要視されるようになった機運に違和感を覚え、身に着けていて奇妙な感覚になるアイテムがあってもいいんじゃないかと、コンドーム製のドレスやアクセサリーを作り始めたと言います。
性的なメッセージは「特にない」と。
やはり。

しかしアイデアから実践に至るには、ひと苦労が。
コンドームはゼリーがまとってありますから、これをひとつひとつ洗い落とさないといけません。
そして大量に必要ですから店頭では購入できず、ネットで割引が利くまとめ買いをしているとのこと。

「そういうお商売だと思われてるかも」と笑っておられました。

この日は舞踊家の中西ピロコさんによる、コンドームドレスを着てのコンテンポラリーダンスもあり。
一挙手一投足、その動きに従い、コンドームの蠱惑的な香料が広がります。
なんというストレンジな昼下がり。





外はにぎやかな河原町。
そんな通りに面したこの三・五畳のスペースでコンドームが乱舞しているとは、誰も気がつかないでしょう。
まさに包んで漏らさず、といった世界。
コメント (1)
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