ダム反対のアマゾン先住民テーマに3D映画制作へ=キャメロン監督

2011-01-24 09:10:13 | 日記
【ブラジリア5日AFP=時事】大ヒット映画「アバター」のジェームズ・キャメロン監督は、アマゾンで巨大ダム建設に反対している先住民の3D映画を撮影するため、年内にブラジルを再訪する意向を明らかにした。5日付のフォリャ・ジ・サンパウロ紙が掲載したインタビュー記事の中で語った。
 キャメロン監督は「わたしを招待してくれたシクリン・カヤポ族のリーダーたちと会うため再訪したい。彼らの生活、文化を3Dカメラで撮影したい」と述べた。監督は既にブラジルを2回訪れ、シクリン・カヤポ族への支持を表明したほか、シングー川のダム建設に対する彼らの抵抗運動を撮影し、短編映画にした。この短編映画はクリスマス前後に発売される「アバター」のDVDに収録される。
 監督はまた、「同じテーマで映画をつくった」と「アバター」に言及するとともに、シクリン・カヤポ族を助けてやってほしいと頼まれ、「断ることはできなかった」と語った。
 「アバター」では、パンドラという星で自然と調和して生きる平和的な「ナヴィ」と地球から来た採掘業者らの血みどろの戦いが描かれている。
 ブラジルのルラ大統領は先に、シングー川のベロモンチ水力発電所建設計画を承認。建設作業は年内あるいは来年初めに開始予定だ。反対派は、ダムは採算が合わない上、シングー川に沿って500平方キロもの「洪水帯」ができるため住民1万6000人が立ち退かされると主張。これに対し政府は、先住民の土地が脅かされることはないとし、ダムによる社会的、環境的影響を少なくするため巨費を投じたと反論している。

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