点ノ記

青森県青森市在住。日々あったことを若干適当に書いています。月10回更新します。

カーディガン男子

2013年11月18日 20時29分36秒 | 日記

今日、生まれて初めて仕事でカーディガンを着てみた。前々から多くの人が着ているのを見ていて、暖かそうだなあと思ってはいたものの、体も首回りも太ってたから似合わなくて、ずっと敬遠していたところ、今回せっかくいい感じに痩せることができたのでここは一つ思い切ってデビューしてみよう、と。

カーディガンデビューを果たす直前はなぜか妙に気持ちがそわそわし、落ち着かなかった。こ、この俺がカーディガンなるものを着て仕事をするなんて…と、自分で自分に驚いているという状態というか。だが、周りの人たちにしてみたらこれ程どうでもいいことはない。カーディガンなぞ、職場に有り触れて見慣れ過ぎている。

この、「自分だけが自分に驚いている」というのは高校デビューで高揚している高校生に多いような気がする。あるいは、8年前ブログを開設した当時の自分の「こ、この俺がインターネッツに自分の文字を発表している!!」と興奮していたあの時の気持ちに近い。周りからすれば、別に大したことではないのに。

案の定、俺が本日カーディガンを着たからといって、別に何も起こることはなかった。当然だが。同じチームの人ですらカーディガンを着ていることに触れないどころか、気づいてすらいないかのような状態。これが当然なのだ。誰かが髪をちょっとだけ切ってそれに気づいても、ほとんどの場合何にも起きないのだ。

ところが、これが不思議なもので日ごろあまり話をする機会がない人が何人か、「SGGKさん珍しいですねその恰好」と話しかけてきてくれた。この、気づいてくれたのかという喜びと、妙なこっ恥ずかしさが入り混じった、独特の気持ち。乾いてる思った社会も案外捨てたもんじゃないなと心から思った。

カーディガンは、その昔「カーディガン伯爵」という人が、怪我をした兵士が着脱しやすいようにと発案した、非常に優しい衣類だ。今日は、そんなカーディガン伯爵の優しさに包まれながら仕事ができたような、そんな気持ちになった。ただ、今日はあまり寒くなかったので着る必要がなかった気がするけれども。

                                         ~完~