おはようって言う前に
もうその朝顔は、咲いていて。
いつも私に
遅いよ!って言いながら
きれいなスカートを翻して
ほほえんでいた。
紫陽花の季節は、雨に
流されたあとだったらしい。
風に舞いながら
新しい種がどこからか
やってきて
また別の花が咲く。
そんなことを
繰り返しながら
一年が過ぎて
季節も変わって行く。
感覚だけで
置いていかれる私は、
どうやってたどればいいか
わからないまま、
次の世代に入ろうとしてる。
花は移り変わっていくけれど、
どこへ行って誰にバトンを
渡すか、いつ決めているのかな。