イタリアのおばちゃんとオット´s 日記

イタリアのおばちゃんが語る、ローマでの平々凡々な人生&オットの腎移植体験記と透析生活回想録

先日、

2012-04-26 20:33:43 | 思ったこと

オットの左手のリハビリ治療に付き添ってサントスピリト病院のリハビリ科の待合室でいつもの編み物をしながら待っていた時のこと。
前置きすると・・・、この時間つぶし作品は、もう4年以上も前から始めた超大河モノで、病院やら旅のおともに思い出したらちみちみやってる。
で、これやってると、必ずひとりは『わぁいいの編んでるねぇ』とか、『見せて見せてぇ』とか、観客ができる。
一度、前のリハビリクリニックで編みトモができ、その人は、ひとつのモチーフを観察してノートまでとってた。

その日も、二人くらい『わぁ何ができるのぉ』ってあった後、60歳後半くらいの修道女がやってきた。
いきなり、横に座り、モノを手に取り、、、
『モチーフをひとつ見本に欲しい』(VorreiじゃなくVoglio
『今度孫が生まれるんだわぁ』
『今からリハビリしてくるから、その間に1個作っといて』
と言った。



一瞬、わけがわからなかったが、、、
その修道女が立ち去った後、続けながら考えてると・・・


だって、
このモチーフ、ひとつ完成するのに15分はかかる。
編み始めは4年以上も前だから、最後の最後に糸がほんのちょっと足りないから・・・となっても、同じロットの糸はもうない。
例え、存在したとしても、、、なんでミモ知らぬ修道女のために、レース糸1玉を買い足さなきゃいけないのよ。
編みながらつなげる式だから、作り置きしておけない。

と、考えがまとまり、その修道女の傲慢なその要請は却下、無視することにした。
で、通常どうり最後の段は編みつなげる作業してたら・・・
幸い、その修道女が出て来る前に、オットが出て来て退散することになった。

ところが、部屋を出て、廊下を歩いていると、後ろから呼び止める声がする。
その修道女。どこのリハビリをしに来てるんだか知らないが、ツカツカツカッと追いかけてきて、
『できた
『みせて
『あれ、つなげてるんだ・・・
『そこ、ほどいて、ちょうだい
『完成じゃなくっても、あとはわかるから・・・
と。

勇気を出して、
『申し訳ありませんが、できません』と言った。


昔からさぁ、こういう種類の人達ってあんまり好きじゃなかったんだけど、今回、益々キリスト教に携わる職業というだけで、偏見の眼をもちそう。。。
この病院もそのひとつだけど、ローマにはバチカンの息がかかった病院がいっぱいあって、もちろん、そこではそういう人達が幅をきかせ、我が物顔で一般人とは比べ物にならない恩恵を受けている。
本来、そういう教えに従う人々ってのは、『自分のものをすべて他人に与え』こそすれ、『自分の欲はもってはいけない』ものだと思っていたが、ここローマに住んでると、『神に仕える身だから、優遇されて当たり前』『一般人からちやほやされるもの』と考えてる人達がウジャウジャいて、そういう見解が見事に覆させられる。

その昔・・・来たくて、来たくて、しょうがないローマだったはずなのになぁ

イタリア行きたいけど透析が・・・

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