あれから早速、
「影裏」原作買って来て読んだ。
芥川賞受賞の文学作品。
盛岡の自然の描写が素晴らしい。
翻って人物の心理描写はあまりないし、
主人公が「わたし」の一人称なので、性別も判らないまま読み進む事になる。「わたし」のセクシャリテイーも副島が現れるまではっきり判らないまま。
「わたし」の目線、感情のままに書かれてるので、時系列も分かりにくい。
でもそれが素晴らしい表現の文学作品として成り立っている。
もし映画を観る前に読んでたら分かりにくかったかもしれない。
映画での今野の刻々と動く表情で、日浅に対する気持ちが手に取るように分かっていたので、楽しく読み進むことができた。
本当に
よくあんな素晴らしい映画にして下さったなあと思う。
改変は多かったけど、
文学作品の映像化として凄いと思った。
ずっと私が気になってた所、
日浅が今野の悪口を言い出して、険悪な雰囲気になり、
あのガラスのような焚き火を今野が複雑な気持ちで見詰めた夜。
それについての大友監督のインタビューが面白い。
『余分なものがない、月明かりだけが頼りのあの川辺は日浅にとって世界と自分だけが対峙する場所。
そこに余計なものを持ち込もうとする今野に、日浅はイライラした訳です。
彼にとって大事なのは焚き火と今野だけ。』
そうなんだよね。
日浅にとっても今野は大事だったんだ。
でも今野もウキウキと色々準備して、おしゃれも決めて行ったんだよね。
なのに、日浅はスーツで来てるし…
でも、帽子の形容にゴムは酷すぎるよ、日浅ぁ~!
「押し倒す…前技…」の言葉には今野の目に涙が溢れた…
マイノリティとしても辛いよね。
でもやっぱりあれは、
二人のお互いへの気持ちが強すぎて、お互いに盛り上がり過ぎて、すれ違ってしまった痴話喧嘩なんだよね。
蛇が現れた夜、今野は気持ちが押さえられず、日浅にキスをしてしまった。
でも翌朝、日浅は前と変わらず笑顔を向けてくれた。
やっぱり日浅も今野が好きだったんだろうな。それは友情か恋愛かはわからないけど。
人には誰でも表裏があると思うし、人との付き合い方も色々。
日浅は一人ずつとしか付き合わなかったと言われてるけど、それはあまり変わった事ではないと思うし、
(実は私も小さい頃は大好きな友達は一人ずつだった気がする。その子といつも手を繋いだり、腕組んだり、くっついていた気がする。それをこの映画で思い出した。)
大きな崩壊に捕らわれがちというのも、ありがちだと思うし、
学歴詐称もそんなに大きな罪でもないと思うし、
要するに日浅は、
言うほど変人ではなく、
綿々と続く市井の人として、
普通に今野を好きになり、今野に大袈裟な物言いをしてびっくりさせたり、痴話喧嘩をしたりと、愛すべき人なのだ。
切ないラブストーリー。
剛くんが日浅大好きオーラ出しまくりの、
女の子みたいな可愛らしさ全開のラブストーリー。
肢体も表情も美しい。
盛岡の大自然、川釣り、水の音に癒される、
何回も見返したい美しい映画。
先日二回目観に行った。
時間を作ってまだまだ観に行きたいし、色々考えさせられる深い映画。
観客にそれぞれの解釈が任され、それが許される懐深い映画だと思う。
「影裏」原作買って来て読んだ。
芥川賞受賞の文学作品。
盛岡の自然の描写が素晴らしい。
翻って人物の心理描写はあまりないし、
主人公が「わたし」の一人称なので、性別も判らないまま読み進む事になる。「わたし」のセクシャリテイーも副島が現れるまではっきり判らないまま。
「わたし」の目線、感情のままに書かれてるので、時系列も分かりにくい。
でもそれが素晴らしい表現の文学作品として成り立っている。
もし映画を観る前に読んでたら分かりにくかったかもしれない。
映画での今野の刻々と動く表情で、日浅に対する気持ちが手に取るように分かっていたので、楽しく読み進むことができた。
本当に
よくあんな素晴らしい映画にして下さったなあと思う。
改変は多かったけど、
文学作品の映像化として凄いと思った。
ずっと私が気になってた所、
日浅が今野の悪口を言い出して、険悪な雰囲気になり、
あのガラスのような焚き火を今野が複雑な気持ちで見詰めた夜。
それについての大友監督のインタビューが面白い。
『余分なものがない、月明かりだけが頼りのあの川辺は日浅にとって世界と自分だけが対峙する場所。
そこに余計なものを持ち込もうとする今野に、日浅はイライラした訳です。
彼にとって大事なのは焚き火と今野だけ。』
そうなんだよね。
日浅にとっても今野は大事だったんだ。
でも今野もウキウキと色々準備して、おしゃれも決めて行ったんだよね。
なのに、日浅はスーツで来てるし…
でも、帽子の形容にゴムは酷すぎるよ、日浅ぁ~!
「押し倒す…前技…」の言葉には今野の目に涙が溢れた…
マイノリティとしても辛いよね。
でもやっぱりあれは、
二人のお互いへの気持ちが強すぎて、お互いに盛り上がり過ぎて、すれ違ってしまった痴話喧嘩なんだよね。
蛇が現れた夜、今野は気持ちが押さえられず、日浅にキスをしてしまった。
でも翌朝、日浅は前と変わらず笑顔を向けてくれた。
やっぱり日浅も今野が好きだったんだろうな。それは友情か恋愛かはわからないけど。
人には誰でも表裏があると思うし、人との付き合い方も色々。
日浅は一人ずつとしか付き合わなかったと言われてるけど、それはあまり変わった事ではないと思うし、
(実は私も小さい頃は大好きな友達は一人ずつだった気がする。その子といつも手を繋いだり、腕組んだり、くっついていた気がする。それをこの映画で思い出した。)
大きな崩壊に捕らわれがちというのも、ありがちだと思うし、
学歴詐称もそんなに大きな罪でもないと思うし、
要するに日浅は、
言うほど変人ではなく、
綿々と続く市井の人として、
普通に今野を好きになり、今野に大袈裟な物言いをしてびっくりさせたり、痴話喧嘩をしたりと、愛すべき人なのだ。
切ないラブストーリー。
剛くんが日浅大好きオーラ出しまくりの、
女の子みたいな可愛らしさ全開のラブストーリー。
肢体も表情も美しい。
盛岡の大自然、川釣り、水の音に癒される、
何回も見返したい美しい映画。
先日二回目観に行った。
時間を作ってまだまだ観に行きたいし、色々考えさせられる深い映画。
観客にそれぞれの解釈が任され、それが許される懐深い映画だと思う。
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