かもて通信  ☆新上五島町中央山脈より発信☆ ☆個人的議会だより「かもて」のブログ版です☆

camoteはさつまいもという意味ですが、愛しい人を指すのにも使われていました。島の人々が愛する作物でもあります。

ハンガーストライキも先送りされました

2011-07-07 05:51:00 | お知らせ&新着情報 *!OjO!*

みなさま。

政府の「ストレステスト」発表を受け、古川知事の一転「7月再開飛んだ」発言、九電のヤラセメールを認める記者会見などが全国放映され、今日からのハンガーストライキは意味がなくなってしまいました。

そのいきさつは、たとえばこんな記事をお読みくださればわかると思います。

すでに何日かかけて一日一食におとし、昆布などをかじり、心身ともに準備していたので正直なところ拍子抜けです。

しかし、いつまた緊急事態に入るかわからないので、最後のカードを今切るのは脱原発運動全体にマイナスだと判断しました。

またいつでも、という意味を込め、「延期」とさせていただきます。

お騒がせしてすみません。

体力を温存し、この夏中は気を緩められない原発再開圧力を跳ね返すために、策を練ります。

また、住民の生活と命を大切にすべき地方自治体の首長の職務を怠った佐賀県知事・玄海町長の振る舞いは決して見過ごしてはなりません。また、庁舎を私物化し職員を人垣にして立てこもった佐賀県知事、逃げるように既成事実だけを作った経産大臣は、政治家としてその責を負わせるに足らない御仁だと思います。

玄海原発は、2.3号機もですが、稼働中の1号機は脆性遷移温度98度(98度の熱湯をかけても温度差で圧力容器が瞬時破壊→爆発の危険がある)、いま日本でもっとも危険だといわれている原子炉です。これが予定通り定期点検に入るのは12月。

みんなが無関心でいると、消耗戦になってしまいます。

限界にことがあれば偏西風で西日本全域が汚染されます。

(ちなみに五島は風上です。だからといって他人事とは思っていません)

みなさまのご理解・ご協力をお願いします。

 

うたのあや

 


上五島の有権者の方々へ

2011-07-06 09:42:07 | 各種報告書など

話は7年前、私たちの島に高レベル放射性廃棄物処分場誘致の話が持ち上がったときにまでさかのぼります。

「かもて」の後記にも書きましたが、今の福島のあまりに悲しい状況は、私が7年前に直感的に頭に描いた「もし誘致したら上五島もこうなる」という想像に、ほぼぴったりあてはまります。

原子力を前提としたエネルギー政策や現在の生活のあり方は、結局地方によい結果をもたらさない。なぜならその政策や国の構造が地方の疲弊を生み出し、誰もが受け入れたくない危険な施設を頭のどこかで危険だと思いながらも目先の「カネ」につられて誘致してしまう、誘致したらその交付金で作った施設の維持管理のためにさらに危険な施設を誘致しなければならない。

これが原子力を前提とした国の構造なのです。

その構造問題を住民の一人として変える声を上げなければならない。

また、構造問題もですが、現実としても玄海原発に何かあれば五島も、海からも山からも、心から安心して恵みを受けられなくなる地理的条件もあります。

そして、その事故を防ぐための決定的な対策はとられていないのです。当然です。福島原発の事故処理すら終わっていないのですから有効な対策など立てられるわけがありません。

玄海原発再稼動の問題は、上五島と無関係ではありません。

選挙で付託された責任を思えば、勝手に命をかけるようなことをするのは、確かに迷いもありました。しかし、今回の動きでは、誰がそんなに急ぎたいのかわかりませんが、まさに毎日が一刻を争うような状態で、ゆっくりとご相談する間もありませんでした。

みなさんの、島での生活のこと、思わない日はありません。

子供たちが育ってゆく島のことを思わない日はありません。

有権者の皆様、どうぞご理解をお願いします。

うたのあや


玄海原発再稼動への抗議のいきさつについて

2011-07-06 09:40:34 | 各種報告書など

(ご参考)

玄海原子力発電所再稼働をめぐる動き

 

ご存知の通り、佐賀では、玄海原子力発電所の再稼働をめぐり、古川知事が再稼働を強行する意向で、来る78()に、佐賀県多久市において県主催の住民説明会を開催する予定です。
 この佐賀県主催78日説明会の概要ですが、入場者数500名とするも、入場者枠は玄海町50人、佐賀市を含む市は20人、町は10人というものであることが明らかになりました。

 古川知事は、去る628日、海江田経産相に対し、知事本人は再稼働容認であるものの、それを責任を持って説明しようとせず、県議会と周辺自治体の同意を得た後に、最終的な判断をくだすと回答しました。
 さらに71日の県議会特別委員会では、傍聴者も多く、県議からも猛烈な反発があったものの、これを「議会の了承が得られた」としています。
 説明会を開催することで「住民の理解を得られた」として稼働に持ち込む意図は明らかで、711日には管総理の来県を打診するとともに県議会原子力安全対策等特別委員会を開催し、総理が来られなければ知事が上京して「首相と会談」、「国が保証した」などとして再開に持ち込む構えです。

 県主催の住民説明会は、またしてもそのあり方に問題点が多すぎます。
それは、行政側が勝手に「住民」の枠をひいてしまっていることです。
既に稼働容認した玄海町には別途説明会をすればよく、78日は、玄海町の枠は不要ではないか。原発賛成派多数の原発自治体住民の数を多くし、説明会で「納得」の空気を作り出す操作との見方もあります。
なによりも、風は行政区ごとに吹くわけではなく放射能汚染は行政区内にとどまるものではないのです。

しかし長崎や福岡などの周辺自治体には、これらの情報すら提供されず「住民理解」も、もとめられていません。福島の事故から政府が学んでいないことは残念ながら明らかです。

これに対し、九州の住民グループでは、4日からのハンガーストライキ、主催の説明会と同日78日の「住民で作る玄海原発説明会」(18:00から佐賀市)、7月11日の県庁を囲むアクションを柱に、7月4日から11日までの緊急連続行動を決め、九州各地と全国に呼びかけています。

 

玄海原発の問題は、佐賀だけの問題ではなく、また周辺自治体だけの問題でもありません。

フクシマから佐賀県の呼びかけに応じて退避してきて九州でも原発に直面している人々もおり、これは東北も含めた日本全国の問題です。

福島の事故からなにを学び、どのように方向転換するかという、日本の政策の問題です。

 

福島でおきたことをよく考えれば、「政府による安全の保証」が現時点で以下に空虚なものであるか。

福島原発事故の検証はおろか、終息すらしていない時期の「安全対策」がいかにいい加減か。

なにも住民の問いに答えていないのが今の政府・佐賀県の実態です。

 

これを、より多くの人に知ってほしいと思います。


ハンガーストライキへの思い

2011-07-06 08:28:46 | お知らせ&新着情報 *!OjO!*

玄海原子力発電所再稼働に抗議するハンガーストライキの声明

 

みらいのためのアクションだから・・・

クラくてヒサンなのはイヤ。

 

でもこれは「いのち」の問題だから、

自分の「いのち」と向き合いながら考えたい。

 

いまここに存在する「いのち」と向き合って、

いまここから生まれようとする「いのち」のために。

 

明日を考えようと、よびかける。

 

いまなぜ、この九州の危険な装置を、

危険だと分かっていながら、

動かさなければならないのですか。

 

いまこのときも、たくさんの大切な命が、

同じ危険な装置の事故によって、

脅かされ、

 

生まれてくるはずだったたくさんの命が、

おとなたちの悲しみと、

不安と絶望の中で、

もしかしたら放射能という瘴気のせいで、

無言のまま、

引き潮に乗ってかえってゆく。

 

そして誰かが、もしかしてあなたが、

九州にもこの絶望の種を蒔こうとしている。

 

それをお伝えするために、

大地と海からさずかる大切な糧を絶って、

コドモたちのために祈りながら、

あなたの前に座ります。

 

ノーモア・ヒロシマ。ノーモア・ナガサキ。ノーモア・フクシマ。

そしてノーモア・ゲンパツ。


玄海原発再稼動に抗議する声明

2011-07-06 08:28:18 | お知らせ&新着情報 *!OjO!*

201177日 正午

玄海原子力発電所2号炉3号炉再稼働へ抗議するハンガーストライキについて

長崎県南松浦郡新上五島町

歌野 礼

 

ご存じのとおり、福島第一原子力発電所の事故に際しては、事故だけでなく放射能汚染の拡大によりいまだ多くの人々が生活再建のめども立たず、あるいは生活できていても科学的に解明されていない被曝の恐怖と不安にさらされております。いまだ、フクシマでは、原発事故の原因究明や検証はおろか、事故処理さえもまだ終わらずに放射能漏れが続いている状況です。

そのような中で、九州では玄海原発を再稼働させる動きがあり、私は住民代表の一人として、この玄海原発再稼働に関して非常な怒りと危機感を募らせるものであります。

安全性確保が福島原発事故を受けて修正された内容になっておらず、住民の不安に応える新たな対策もないなかでの、「国による保証」などまったくの無意味で、これによる根拠のない安全宣言と従来通りの対策での原子炉再稼働などもってのほかです。

しかし問題はそれだけではありません。東北関東では多くの方が生活の見通しもない時期に、この国難ともいえる時期に、政府は九州で何をしているのでしょうか。
 九州電力は、この夏の電力は再稼働なしでも3.5%の供給予備力と試算をしています。仮にこの供給ゆとり分では不安があり少々の節電呼び掛けが必要な事態となったとしても、国の非常事態を想えば、九州の住民にはその程度の節電協力は見込めるでしょう。
 いまは、経産省の役人や大臣、総理までもが、電力が足りている九州の原発の、それも技術的・あるいは安全基準見直しなどの法的問題が決着しない中での再稼働などというところに時間とエネルギーを費やす場合ではないはずです。
 また、脱原発の立場を取る我々も、これがなければ、福島及び東北にもっと支援のエネルギーを向けることができるのです。
 この玄海原発再稼働に関して、国の政策は優先順位が間違っています。

それどころか、民の民による民のための震災復興支援を阻害している。

今危機にひんしている命を後回しにし、新たな不安の種を他所に蒔こうとしている。
 

これは佐賀県だけの問題では断じて、ありません。

この国の国民の命の問題です。

党派も右も左も、脱原発や推進という立場の問題ですら関係ありません。

いのちの問題です。
自分の死後のことを思いやる能力のないものに、政治を行う資格はないと思います。

 

よって、住民を代表する者の一人として、この「いのち」の問題を日本国政府に厳重に抗議するものとして、ここにハンガーストライキを決行いたします。