せっかく周南市まで行かせていただいたので、上関町祝島まで足を延ばしてきました。
祝島は、30年間、10億円の漁業補償金を拒否し続けている瀬戸内の小さな小さな島です。
高齢化率70%、人口500人ほどの岩だらけの小さな島。
船崎、奈良尾、立串、似首・・・どことも似ていてどことも違う、島の集落の風景です。
私の撮った写真はFacebookにしか載せられませんでしたが、こちらです↓
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.2352734910933.12...
(アカウントがない人は見られませんが)
信じられない段々畑といかにも北西風の強そうな地形で、温暖な瀬戸内のイメージを覆すような住みにくそうな島です。
では、その島がなぜ10億円の漁業補償金を拒否して、少数派ながら自分たちの生活を守るために闘って来ることができたのか。
そこに祝島の魅力があり、私たちの島のこれからを考えるヒントがあると、私は考えています。公共事業や一時的なカネよりも大切なものはなんでしょうか。
「本土並み」は、ほんとうに離島にとってプラスなことばかりなのでしょうか。
過疎と高齢化の進行ではトップクラスの祝島。生半可では30年も国と大企業に抵抗できません。
島の人たちからは、「この島に住むこと」の確信を感じました。
「わしら10億現金で積まれても、海は売らん。金で海は買えんのじゃ。」
という漁師のおじちゃん。
「この海と山さえ残してくれとったら、私もその孫も、生きていけるからなあ」
と、段々畑を這い上るくせに鍬を持つとちゃんと耕せる(!)ばあちゃん。
はたまた
「70くらいで老人会はいれいうの、やめておくれんかな~」
元気すぎるじいちゃん達。
私の年のお母さんがばあちゃんになってしまうほどの長い間、大きな権力に翻弄されながらも小さな漁船と、からっと明るい笑いで乗り切ってきた、島が大好きな島人たちです。
この島にもまだまだ残っている、でも、ふと忘れそうにもなっている、善き島の心に、触れた気がしました。
祝島の皆様、ありがとうございます。
こんなステキな歌が贈られる島が、ちょっとだけ羨ましくもあり、ここに紹介させていただきます。
http://www.youtube.com/watch?v=pS14mWnvkco