先日10月2日の突然の五島産業汽船の運休は、各所に衝撃を与えたのですが、1号のときから疑問を持って追いかけてきたせいか、五島産業汽船という会社の対応に関してはどことなくやっぱり感があります。
ちょうど住民の会の通信を作るのに、過去の問題点を振り返って整理していて、びっぐあーす1号のときに自分が書いた報告を発見したのでその部分だけ再掲載します。あのときは議員一年目で、自分と議会の無力さにいきなり心底ガッカリしたものでした。
以下、2009年11月27日の臨時議会の報告です。
ブログには11月28日掲載
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昨日11月27日の臨時会にはどうしてもそのまま容認すべきだと思えない案件があり、急遽思いついて、身近な方に傍聴の案内をお送りしました。
まずはじめに、前日のお知らせだったにもかかわらず議場に駆けつけてくださった方々のご意思と行動に、心からの敬意を表します。
住民皆様の前に賛否も問題点も明らかにしながら最終的に多数決で決まるのが議会です。皆様一人一人の意思と努力が議会をつくり、議会に力を与えるのだということを、ひしひしと感じています。同時に、現議会にその力がないという現実も。
五島産業汽船の大型高速船「びっぐあーす」公設民営の予算可決
この事業案は、五島産業汽船という一企業が所有するびっぐあーすという船を、国の補助6.5割、町負担3.5割(2億50万円)で買い上げ、それを同社に無償で貸与・運行させるものです。
運行経費は同社の負担、また島民に運賃割引をするという話ですが、一民間企業の不良資産を町が実質(それも2億の起債=借金をして)肩代わりし、現状民間ベースで黒字運行している路線を赤字経営(びっぐあーす300人乗りは燃料ベースだけでもえれがんと2号の1.2倍、稼働率は激減)にする危険が高い事業で、金額の多寡以上に、町財政面でも公平性の面でも、公金を運用する責任に触れる重要問題です。
議会では、見ていても非常にわかりにくいと思いますが、この件はほかの事業案といろいろ一緒になった補正予算として提出されました。ここで議決されなければ支障が出る予算もあるので、否決の方向ではなく「公設民営にかかる数字だけを減額した修正議案」を提出、その修正案への賛成を募ることでこの事業を予算段階で止めようという動きが出ました。「修正案への賛成者がこの事業への反対者」となりますが、
結果は13対5で原案通りの可決でした。
(順不同、敬称略)
賛成5名:本村、河内、川口正康、坪井、歌野
反対13名(原案に賛成):近藤守、法村、浜田、野中、大角、荒木、三村、増田、近藤浩二、中野、前田、大谷、江崎
欠席 1名:中山