goo blog サービス終了のお知らせ 

記憶の中の風景

忘れられない場所、忘れられない季節、忘れられない時間への旅
80%の事実と20%の創作……

海・・・・・沖縄・続・夕陽

2006年05月02日 | エッセイ
南の島の遥か西に沈む夕陽の彼方にあるのではないか…
汗ばむほどの南国の夕方に、一瞬吹いた髪を揺らし頬をなでる涼風。
僕が持っている、ささやかな知識と幼い頃祖父母から聞いた
西方極楽浄土のイメージが沸いてくる。
虚偽、流転、虚妄を虚妄と知らず、煩悩に苦しむ穢土に対しての浄土。
静寂にして清浄、。成仏しようと菩薩が精進すべく
アミターバ(阿弥陀仏)が奏でる仏国土。
アミターバは現象ではなく、苦悩を受け入れ浄化された心の心象風景なのか…
時代によりその心象風景は異なり。
私たちが仏画や曼荼羅で知る極楽浄土は、楼閣が君臨し、空には天女が舞い
天女が奏でる唐様の楽器から生まれる天空の曲。
穏やかな表情の阿弥陀仏から放たれる七色の優しい光。咲き乱れる蓮。
微笑を絶やさない阿弥陀世界に導かれた老若男女…

一瞬の涼風に吹かれ、駆け巡る浄土の風景と目の前で海の沈もうとする夕陽。
古来、この夕陽の向こうに、死後の世界を希望を持って描いたに違いない。
南の島で見た西の果てのイメージは、曼荼羅や極楽図に描かれたようなもの
ではなく、どこまでも爽やかな瑠璃色の世界。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。