陸に上がった航海者

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プロテイン

2022年02月27日 | 健康フィットネス
私はNOプロテイン派。
ジュース的なやつを飲むことはあるけど、運動前後に粉を水で溶いてシャカシャカして、不味いやつを我慢しながら飲むというのはノーサンキュー。
もちろん「美味しければ良し」という問題でもないが。

人体に関しては現代の科学でも分ってないことが多いし、常に新しいことが発見・提唱されているから、健康に関して何を拠り所にするかは、その人次第。
その人の生き方、人生に関わることだから、信じることでその人が幸せなら、私が口出しする問題じゃないなと思う。

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まず私がふんわり思っていることは、紀元前2世紀頃の古代ギリシャや、15世紀前後のヨーロッパ・ルネッサンス期には、筋骨逞しい男性像や、優美な曲線美の女性像が作られているということ。
当然その時代にはプロテインがなかったが、そうした美しい肉体のモデルになる者は存在したのだ。
近道をしようと思わなければ、そこへ辿り着けるはずだ。

そう「近道は良くない。」という漠然とした信念もある。
「簡単に手に入れたものは、簡単に失う」と思っているから。

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ネットでもプロテイン否定派の考えが散見される。

記事『テセウスの船』でも書いたが、ヒトの体は日々再構成されている。
筋肉の再構成には材料となるアミノ酸が必要になるが、体内で生成可能なものを『非必須アミノ酸』、体内で生成されない、つまり外から摂取する必要のあるものを『必須アミノ酸』という。

また、古い細胞を壊した際、まだ使える材料は再利用される。
つまり家で言えば、新築と言うより古民家解体移設というイメージかもしれない。

プロテイン否定派の主張は、普通の食事、体内生産、再利用で必要な量はまかなえるとするものだ。

そして使われなかった余剰のアミノ酸が排出される際に、腎臓機能に負担をかけてしまう危険性があると検証を鳴らす医師もいる。
ヒトとプロテインの付き合いなんて、せいぜい数十年程度だろうから、継続的な摂取によって将来どんな影響がでるか予想できない。

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これは個人的な意見だが、プロテイン愛飲者がきちんと理解して飲んでいるのだろうかと思う。
プロテインを「痩せるための薬」とか、「飲めば筋肉が付く健康食品」と思っている人はいないだろうか。

筋肉を増やすには、十分な材料(アミノ酸など)を摂取するだけではなく、相応の運動をしなくてはいけない。
摂り過ぎれば、余剰分を排出するために腎機能に負担をかけてしまうのだから、例えば、
「今日は昼ごはんに生姜焼きを食べて、筋トレはマイメニューを5セット1時間やって、晩御飯は鶏もも肉を食べるつもりだから、今飲むべきプロテインは大匙3倍くらいだな。」
というような計算をしなくちゃいけないはずだが、できているのだろうか。

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さらにプロテインで摂取するアミノ酸の画一性も気になる。
普通の食事で摂るたんぱく質は、肉、魚、卵、豆腐や納豆などの大豆加工品、チーズなどの乳製品、ナッツ類、その他様々の由来がある。

ちょっと乱暴な例えだが、プロテインで摂るアミノ酸がツルツルに磨かれ大きさの揃った立方体の石、 食事で摂るアミノ酸を形も大きさもまばらなゴツゴツとした自然石だとして、石垣を積んだとしたらどちらが頑強だろうか?
私は食事で摂るアミノ酸で作られた石垣=筋肉の方が丈夫な気がする。

アスリートが怪我をしたというニュースを聞く時、「ああ、ハードなことをやっているから仕方ないんだな」と普通は思うが、逆にアスリートにとって体は資本、壊さないように十二分に気を付けているはず。
現代のアスリートでプロテインを使っていない人は稀だろうから、そのせいで筋肉が切れ易くなっているのではないか?と想像したりする。
全く根拠のない妄想だが・・・
プロテイン愛用アスリートと非使用アスリートを多く集めて、統計を取れば何かしら傾向が分かるかもしれないが、アスリートと一口に言っても競技も様々、能力、年齢も様々、練習・調整方法もそれぞれだから、明確な答えは出ないだろう。

また、アスリートにとって、プロテイン産業は潜在的なスポンサーだ。
「自分はプロテイン使ってませんから怪我しにくいです。」と思っていても、わざわざ明言する正直者がいるだろうか?

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もちろんネットにはプロテイン肯定派の意見も溢れている。
しかしそれが、プロテインを売る側の主観で書かれた場合は、割り引いて考えたほうがいいだろう。

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