<高台学会>

高台の鑑賞と研究 

事例 五十三

2008-05-20 08:00:10 | Weblog
高麗茶碗には極めて特徴的で分類の引き出しに入りやすい手と、とても魅力的なのですがどの引き出しに入るのか「う~む」とうなる手があります、この後者の手を小井戸(古井戸)、井戸脇、小貫入などと称し、眼の玉はすくいあげてきました。そんな後者の手の伝世の小井戸茶碗です。
 高台内外をうるうるとした青味がちな釉薬が覆っており、その釉薬を通してささくれ立った削り目が見えております。高台内くるくると削り出され中心を外れて兜巾が出現しています。目跡が四ヶ所確認できます。おおらかで叙情的なのではありますが極めて古格に満ちております。世の中にはケレンみのない高台、という物言いがあります。

 ●けれん【外連】  [1] 演劇で、軽業的な手法を用いた演出。大道具・小道具の仕掛け物や、宙乗り・早替りなど。
 [2] 他人の気を引いたり、自分を正当化したりするための、おおげさで不自然な言動。ごまかし。はったり。
 ●けれん‐み【外連味】 はったりを利かせたりごまかしたりするようなところ。
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