<高台学会>

高台の鑑賞と研究 

事例 529

2024-09-17 15:08:13 | Weblog
2006年より当学会で何度か紹介させていただいている岸岳帆柱窯の斑唐津盃です。
初見時から30年の長きに渡り当事務局を含め三か所のみを行ったり来たりと当学会事務局にとっては家族のような斑であります。
帆柱窯特有の砂目がちな土味、高台の脇に鋭く箆が回してあり印象深い高台となっています。
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事例 528

2024-05-25 14:49:46 | Weblog
明末萬暦の黄釉鎬筒盃です。
極めて類例の少ない希少なものと思います。
高台畳付の内外はヘラで薄く面取りしてあります。

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事例 527

2024-05-21 14:04:13 | Weblog
黒い絵のある黒唐津。
何やら?ではありますが、黒釉を施釉しその上から鉄泥で草文が描かれております。
窯籍は特定できませんが窯室内から発掘されたものであります。
事務局の相当量の資料をあたりましたが、
このような「黒地に黒い絵」の唐津は伝世品は勿論陶片資料にもありません。
裏返して見ると大きな高台に幅広の畳付き。

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事例 526

2024-05-21 13:10:38 | Weblog
平戸系古唐津の碗形盃です。
茶碗をそのまま縮小した様な器形であります。
高台脇まで施釉され高台内の土は見事な小豆色に発色しています。
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事例 525

2024-05-14 15:32:04 | Weblog
道園窯や甕屋の谷窯などで盛んに作られた柿の花向付であります。
このような器形は好き好きがありますが、
江戸初期に一時流行したのでしょうか。
そういえば30年程前の昔、ルーズソックスなる奇妙なものがJKの間で流行った記憶が。今は昔。
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事例 524

2024-05-14 13:29:51 | Weblog
内ヶ磯窯産の朝鮮唐津徳利です。
慶長19年の初窯の時に焼成されたものと思います。
紹介ものは昭和54年の内が磯窯発掘調査の際に窯室内から見出されたものではないでしょうか。
底部を観察すると焼成時に釉薬の流下により棚板に溶着していたものを棚板ごと取り出しその後剥がしたものと考えて良いと思います。
焼成時に内部の窯傷から徳利内に施釉された黒釉が溶け出し傷を塞いだという物語ではないかと思います。(徳利内部を確認済み)
ともあれ希少な内ヶ磯初窯もの、ということで能書が多くなりました。
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事例 523

2024-05-12 09:19:48 | Weblog
古備前掛花生けであります。
全体が赤上がりとなり一部に火襷があります。
常の如くひっくり返すと古備前特有の入り底で「ニ」の窯印があります。
小山亘著「織部好みの謎を解く」で紹介されている別所吉兵衛の窯印です。
12cmほどで小さくてお酒のキレが良く旧蔵されていた方は徳利として愛玩されておりました。
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事例 522

2024-05-09 14:06:49 | Weblog
堀の手ではありますが通常見かける総織部盃とは一味も二味も違います。
黄瀬戸の器形のような金属器を模したような鋭利な造形に総釉。
口縁部下には胴紐の様に細い突帯が巡らせてあります。
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事例 521

2024-05-06 13:18:30 | Weblog
鉄泥釉を掛けその上から長石釉をどろりと掛けてある香炉です。
窯は牛石あたりではないかと、伝世品の珍しいものであります。
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事例 520

2024-04-27 14:33:39 | Weblog
桃山時代岸岳皿屋窯の斑唐津片口です。
昭和の古い時期に登り窯室内から発掘されたものでしょう。
へうげた器形ではありますが無傷の希少品。
口径13cmほどの小振りな珍しい片口です。
全体がカリカリに焼成され健康的釉肌に好ましい土味であります。
巷間目にする斑唐津は95%贋物であることを考えれば希少品ではないでしょうか。

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事例 519

2024-04-24 14:27:42 | Weblog
事例518で紹介させていただいた桃山時代の黄瀬戸入隅四方盃の次世代形と言いましょうか、
江戸初期の四方盃です。
型による複雑な作り込みではなく簡略化と言いましょうか、
轆轤成型後四角に型打ちし四隅をヘラでぐいと強く線刻して作られたようであります。
美濃のもぐさ土ならではの造形であります。
簡略化とはいえやはり手間のかかるものであります。
生まれは小向付でありましょう。
焼成時の窯内の環境で暗緑色の深みのある釉色となっています。
口径6.3cm。珍なり。


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事例 518

2024-01-13 13:03:01 | Weblog
桃山時代の黄瀬戸入隅四方盃です。
ぐいのみ手と油揚げ手の中間ぐらいの肌であります。
美濃のもぐさ土はこのように極めて可塑的性質であります。
他の古窯の陶土ではこのような形態の発想すらできなかったと思われます。
高台の削りは浅く三箇所に赤土の目跡があります。

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事例 517

2023-12-22 15:18:46 | Weblog
桃山時代の椿手六角盃です。
高台内の削りは浅く真ん中に兜巾が確認できます。

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事例 516

2023-12-16 13:52:59 | Weblog
伝世の唐津碗形の酒盃です。
高台畳付きは幅広で露胎した土はカリカリに焼けています。
高台内の削目を観察すると速度の速い一回転であることがわかります。

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事例 515

2023-11-25 15:51:13 | Weblog
この頃ではすっかり見かけなくなりました山瀬窯の小さな盃です。
瞬時に削られたことを物語っている目が覚めるような高台内の削り痕。
高台脇の土は小豆色に焦げています。

見込みのポツポツとした藁灰釉の腐食と高台脇の腐食のようす。

斑唐津は贋物がはびこり世の中は絶望的状態が継続しています。
(巷間見かけるものは実に九割以上贋物です)
基本的に岸岳系の斑唐津は伝世のものは皆無です、
物原から発掘されたものはもちろん、
窯室内から発掘されたものは釉薬肌はなんらかの経年劣化が認められるものです。
釉薬の経年劣化の観察をしっかりしなければなりません。
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