青い南風

不良じじいのひとりごと💛

残す

2015年01月17日 | 日記
見上げなくてもキラキラと瞬く星たちが目に入るほどの急な坂道を20~30メートル登って行くと、荒くなった息を整える場所のように、5~6歩あるくだけの平な場所があります。
そんなゼィゼィ、ヒィヒィを何回も繰り返して谷ぞいの道を500メートル余り登って行くとF君の家に辿り着きます。今でこそ車が通れる道に整備されているのですが、47年大水害までは人が歩けるだけの土道だったのだったのだそうです。
通夜の挨拶で彼はこの坂道を、山あり谷ありの母君の人生になぞらえて感謝の気持ちを語りました。
子供達の急な発熱、腰まで降り積もった朝の雪かき、病院も学校も買い物も、この急な坂道を下り、そして登らなければ生活が始まらないのです。まさに、人生と共にあった坂道だったのです。

母君があの急な坂道と人生を共にしたように、F君は36年に有機農業に関わって一筋、今も仲間のために汗を流しています。今年は126万人の若者が成人を迎えました。
私たちは子供や孫の心のなかに何を残したでしょうか。