
20090428 猪苗代湖志田浜
猪苗代湖のあるあたりの春は遅い。
福島県内の桜は「の」の字の逆まわりに開花するらしく、わたしの住む猪苗代町の
あたりはいちばん最後。
遅い時は5月の連休明けでもまだ桜が見られたりするのです。
なかでも猪苗代湖+磐梯山+桜が見られるのは、ここだけのような気がする。
遠く山頂にはまだ雪が残っていて、でも風はぬるみ、湖の水は確実に春の色になって
きていて。
GWに多少にぎわった波の引いたようなこの季節は、実はとてもいい季節。

200804 猪苗代湖志田浜(OLYMPUS PEN F)
ちょっと撮影時期が定かじゃないんですが、これは桜の木でまだつぼみなので
多分4月上旬とかでしょうか。
3月の終わりごろからわたしは、春が待ち遠しくて、桜の花の開花情報ばっかり
気にしています。
遠く浜通りまで桜を見に行ったり、お隣の郡山市へ出かけたり…。
地元のこの場所のつぼみの様子も、毎日のように確認します。
春の夕暮れって、何でこんなに楽しいんだろう。
それまでの冬の日の短さがだんだん少しずつ長くなっていって、まるで自分に
与えられた一日の時間が長くなったようで、少し嬉しい感じがするのです。

200605 猪苗代湖志田浜(LOMO LC-A)
志田浜にはボート乗り場があります。
真冬以外にはその桟橋が湖面に浮かんでいて、これが結構楽しい。
真夏には湖水浴客も多いので、ここから飛び込んだり(良いのかどうかはわかり
ませんが)、夕方にはたそがれたり。
初めて訪れた人がその広さに驚くこの湖の水平線は、まるで遠い国につながってる
んじゃないかと思えるくらいに果てしない感じがするのです。
なんとなく絵になる風景。

20071211 猪苗代湖志田浜
冬には白鳥が訪れる。
これもまた、ここに限って猪苗代湖+磐梯山+白鳥というこの季節ならではの風景が
見られる場所。
真冬の湖の水はとても透き通っていて、そこに浮かぶ白鳥や鴨のなんと美しく
かわいらしいことか。
湖畔なので風がとても冷たいんだけど、冬の間何度となく見に行ってしまうのです。

20050111 猪苗代湖長浜
こちらは志田浜よりも少し会津若松寄りにある長浜というところ。
ここも夏は湖水浴、冬は白鳥の飛来地という観光地。
以前東京生まれ東京育ちの友人が遊びに来てくれたときに、景色が遠くまで見渡せて
その先に山がぐるっと囲んでる感じが良いと言っていた。
冬の夕暮れはとても美しく、山に積もる雪と、薄く出た月と、赤い夕焼けと。

20060122 猪苗代湖天神浜
天神浜は「しぶき氷」というのがここ何年かで結構有名になった。
湖畔の樹木などに湖の水がかかって凍ってできたもの。
冬の間でも一番寒い時期にしか見られないし、その中でも特に荒天の翌日がベスト。
猪苗代湖畔でも、地形や風の関係からかこのあたりでしか見られないらしい。
わたしは2~3回行ってみたのだけど、とにかくたどり着くまでが大変。
寒いのを通り越して痛い。
猪苗代湖は基本的に凍らない湖なのだけど、このあたりの湖岸よりの部分は凍るみたい。
そんな中見たこの風景が、いやに神々しい感じがして心に残ったのです。
ここも夏場は湖水浴客やマリンスポーツのお客さんでにぎわう場所なのだけど、真冬
には人影も無くて、およそ全ての生命が立ち消えた後みたいな荒涼とした感じで。

20100716 猪苗代湖
このあたりから見ると、猪苗代湖に夕日が沈む。
その様子や空の色は毎回違っていて、何度見ても飽きない。
わたしは絵を描けないから瞬間を写真で撮ることにしているのだけど、描ける人
だったらどんな色で塗るんだろうなぁといつも思う。