インフルエンザに関してもう少しばかり。
インフルエンザの治療薬としてタミフルがある。病院で働いている知り合いに聞くと、インフルエンザを疑う患者からの問い合わせで、「タミフル出せるか?」という問い合わせが結構あるという。
一応効果としては、発熱が1日分程度短くなるらしい。まあ4〜5日程度は発熱するだろうから、その程度の効果を期待してということになるのだろうか。ただこれも聞いたところによると、すぐ効くと思っている人も多いようだし、インフルエンザはイコール、タミフルと思い込んでいる人もいるという。
僕のような大雑把な男からすると、大差ないと思うのだが。熱は上がったり下がったりを繰り返すのだから、熱が上がっているときは、ベッドで死んだように寝てればいいんじゃないかと思うけど。
ところで、ご存知だろうか?タミフルの消費市場の7割は日本で、2割はアメリカである。他1割は色々ということなのかと思う。世界的な製薬メーカーロシュの薬であり、日本では提携する中外製薬が扱っている。
ロシュはスイスの企業だが、スイスではタミフルは使われない。ヨーロッパ全体を見ても、どうもあまり使われていないようだ。ヨーロッパにももちろんインフルエンザはある。というのに、お膝元のヨーロッパでは消費されていないというのも変な話である。
大雑把に見れば、インフルエンザにタミフルは使用しなくてもいいという判断が成立していることになる。大雑把に見ているだけだが、俯瞰していると言ってもいいのかもしれない。それなのに日本では自動的に処方され、消費されている。「なんか変だなあ」と思ってしまう。
陰謀論を奏でる気は毛頭ない。でも、「やっぱり変だなあ」と思う。知り合いの医者に聞いたところによると、陰謀論的な話が出てくる。
僕は日本人の文化のありようから理解した方がいいような気はしているが、分析するのも面倒臭い。ただ、こういう問題は大雑把に見るほうが大抵間違わないと思う。先日なくなった作家の橋本治さんが「無用な不安はお捨てなさい」と言っていたのを思い出した。
橋本治さんに合掌しておこう。