Drマサ非公認ブログ

はじめて入院した57

 それにしても、どうして心不全になったのだろうか。

 間違いなく生活習慣が良くない。

 30歳の頃から数えて四半世紀は、昼夜逆転の生活を送ったり、1週間で昼仕事している、あるいは夜仕事している、または少し仮眠したり休憩取りながら昼も夜も仕事しているといったわけのわからない生活ペースであった。

 ついに50半ばにして、身体が持たなくなってきたのだろう。

 仕事自体が複数掛け持ちである。それは現在も。身体を使った仕事ではない。30過ぎまでは肉体労働を行っていたのだが。

 結婚して15年は経つが、家の中のことは妻が全てやってくれる。そのため家で身体を動かすこともない。僧侶が朝掃除するのは身体に適合的だろうと思う。でも、私は机に向かうか、ソファで横になっている。ちゃんと腰掛けさえすることも少ない。もちろん朝掃除もしない。

 心不全ということは心臓が悪いということだ。特に高血圧。血圧の部分でタチが悪いのかなと想像する。タチというのは体質であり成り立ちである。説明するまでもなく心臓は血液のポンプであるから、そのタチが悪い、成り立ちが悪いのであろう。

 ただ遺伝的要素という面も当然あるだろうが、先に挙げたような生活習慣によって、長い年月をかけて、心不全を起こすような成り立ちの心臓に自ら落とし込んできたとも言えそうだ。

 遺伝的にということでいえば、親兄弟を見てみると、母親は若い頃から血圧が高かった。他の病気を患ってもいるが、血圧の薬は飲んでいると言っていた。父親は早く亡くなったので、よくわからない。

 弟が2人いるが、確かに高血圧気味だと私に話している。1人は血圧が170に上がることもあるという。結石をやったことはある程度の病歴だ。そういえば、若い頃に精神的な負担で心臓に発作が起こっていたことを思い出す。

 こう血筋を見るだけで、体の不調はどうも血圧や心臓に症状が出るタチ(体質)なのではないかと考えることができそうだ。そして、そのようなタチ(体質)を生活習慣が育ててきてしまったのだろう。

 このように考えると、それを今から投薬だけで治すなどできるはずもない。薬はどう考えても、いいとこ手助けの道具でしかない。副作用を考えたりすれば、即座に理解することもできない問題が控えているかもしれない。

 解剖学者で有名であった三木成夫さんによれば人間の身体は体壁系と内臓系に分かれるという。体壁系は外皮系・神経系・筋肉系である。外皮と筋肉をつなげるのが神経で、その中心が脳である。

 内臓系は腸管系・血管系・腎菅系で腸管と腎管を繋ぐのが血管で、その中心が心臓である。神経系(脳)と血管系(心臓)がキチンと働かないと、まともに生活できないわけだ。納得である。

 ちなみにそれぞれ対応するのが、前者が「頭がいい」というときの「頭」、後者が「心が暖かい」というときの「心」である。

 とすると、私は心不全になったのだから、「心」が悪いのかもしれない。その現れが生活習慣の悪さなのである。そういえば、僧侶が朝掃除をするのは良い「心」を作るためであるに違いない。

 

 最後に文中で取り上げた三木成夫さんの本を紹介

   三木成夫『内臓とこころ』河出書房新書2013

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