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Drマサ非公認ブログ

はじめて入院した40

 9時30分くらいから、ただ待つばかりだ。

 いつの間にか12時を過ぎてしまう。病院の方から何も言ってこない。たまに看護師が「まだですかね?」などと言う。ということは、看護師のほうでも遅いと感じているということになる。そうではないとしても、そう考えさせてしまう状況になっている。

 12時は昼食の時間だが、不要と答えていたので、当然ない。一応このぐらいの時間になれば、退院して、外で妻と何か食べているという算段だったが、このような期待を持つゆえ、さらに長く感じる。

 13時ぐらいになった時、薬剤師が薬の説明をしにきますと看護師から連絡があった。この時点で退院と確約されたわけでもないので、どういうことなのだろうと思いながら待っていると、あの隣のおじさんにナンパされていた薬剤師さんがやってきた(「はじめて入院した24」参照のこと)。

 彼女は30日分の薬を用意してきて、その説明をはじめた。入院時より処方が多い。朝5種類の薬(内1種類は2錠、もう1種類3錠で合計8錠)、昼1種類(3錠)、夜3種類(内1種類は2錠、もう1種類は3錠)である。各3錠の薬はカリウム剤で、薬のせいで排出されるカリウム(ミネラル)の補充で、他は大まかにいえば降圧剤と尿量を増やす薬だ。

 薬で病状をコントロールしようということなのだろうが、入院しているときより、薬が増えている理由は説明がない。もうこっちも面倒臭くなって、聞く気にもならない。ここで薬剤師に聞いても理由がわからなければ、医者に確認するので、またもや時間がかかる。どうもせっかちなのだろうか?

 服用時の注意事項を説明されるが、説明書に書いてある通りなので、彼女がナンパされていた時を想い出し、思わず彼女をしげしげと見入ってしまう。一応副作用でめまいやふらつきがあるので注意とのこと。

 ちなみに最近は副作用と言わず、反作用と言うらしいが、言葉を変えて、その意味自体を希薄化させるようで、こういう言葉の使い方にごまかしを感じてしまう。日本文化にはこういうところがあるので、気になってしまう。脱線ついでだが、例えば「占領」を「進駐」と言い換えるというようなことだ。

 薬剤師が部屋を出ていく。30日分の薬を持ってきたということは、状況から見て退院が決まったということだろう。

 ところが、妻がケタケタ笑っている。どうしたのかと聞いたところ、「あの薬剤師さん、あの時の・・」と小声で言ってきた。夫婦揃って、何を想像していることやら、どうしようもないと思いながらも、ここに夫婦円満の秘訣を見出す(笑)。ちなみに隣のベッドにはあのおじさんがいる。それゆえ小声だったわけだ。それも笑える。

 15分ほどすると、看護師がやってきて、退院時の注意事項を説明しにやって来る。大きく分けると2点。1つは忘れ物がないように。一応部屋を出るときは、看護師がきて最終チェックをするとのこと。2つ目は事務の説明があるので、待っていてくださいとのことだ。

 しばらくして事務の女性がやってきた。次の検査が1週後にあり、その予約票を渡される。核医学検査である。次にこの病院の診察の予約表。おおよそ1ヶ月後で、担当医がどのような医者か一応の説明。次に他院の腎臓内科の予約票である。こちらは3週間後の月曜日に予約したので、よろしくとのこと。了解である。

 最後に退院証明書である。仮に他院で入院するような場合、必要になる文書とのことで、私自身不要であろうとは思うが、退院時には必ず発行されるとのこと。健康保険の適用、つまり法律で決まっているということだろう。ちなみにまた入院するならここになるだろうし、こっちから指定しますよ。

 このような書類の引き渡しが事務の仕事であったが、最後に会計には少し時間が必要で1時間後1階の入退院窓口にきてくださいとのこと。

 ちなみに入退院窓口の隣には簡易的な写真スタジオがある。なんのためにあるかといえば、写真付き診察券発行のためである。わたし自身、一般病棟に移動後しばらくしてだったが、そこで写真を撮った。そこで正規の診察券が発行され、その診察券を持って、自らレントゲン室やエコー室に行ったりできるようになっていた。

 最近は診察券ごときに写真付きかと驚いたものだが、事務の女性が“笑顔”で「はい、写真撮ります」とやっているわけで、なんだか仕事増えているだけだなあなどと思ったものだった。そのうち、子供の写真を撮るために機嫌を取りながら「こっち見て〜〜」などとやっている未来を想像してしまった。これって感情労働?

(つづく)

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